Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

錬る

2009年02月24日 | Weblog
教育の中で「錬る」という概念が消えたように思います。

特に、「腹を錬る」ことで、
非常時にも平常心で対処する心を涵養することが
無くなっているように思えてなりません。

人生においては、深い悲しみや苦しみに
不意に見舞われることがあります。
また、極度に緊張を強いられた中で、
何かを為さねばならないことがあります。

だから、そうなった時に狼狽えて、
判断や対応を誤らぬよう、
また、見苦しい出処進退をせぬよう、
「腹を錬る」教育があったのだと思います。

この「腹を錬る」ということが失われたのは、
非科学的、そして、非効率的だからなのでしょう。

しかし、科学をもってしても予測することができず、
効率的にやったつもりが、その裏側から見れば、
極めて非効率的だということがいくらでもあるのが、
人間存在であり、人生だと思います。

であれば科学万能主義、効率万能主義では、
絶対に上手く対処できなくなると考える方が、
むしろ合理的精神にかなっていると言えるのではないでしょうか。


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1 コメント

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Unknown (ふじき)
2009-02-24 23:27:59
心に響きますね。
先生の考えられていることは私も常に思っていることです。

学校や社会では、これまで、
要領とスピードばかりが求められてきたと思います。
答えがわかっている問題は、そういう考えで十分対応できると思うんですが・・・

時代が変わりましたよね。

求められる社会の問題が難しすぎます。
まず、何が問題なのかよくわからない。
専門家でもわからないって言ってるくらいですから困ったものです。

でも、逃げちゃいけないと思うんです。
腹括って、時によっては命かけてやらなきゃいけない。馬鹿らしいという人もいるかもしれませんが、私は美しいと思います


私は、答えのない混沌とした中でも、いち早く問題を発見し、それを論理的に解決する力を身につけ、先陣を切って問題に立ち向かう人間になりたいと思います。


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