小村寿太郎の人生を学んでいると、幼い頃に、祖母の熊に聞かせてもらった話が、その後の生き方に大きな影響を与えていることがわかります。
楠木正成の話、義経の話、弁慶の話、秀吉の話、家康の話、たくさんの、智恵と勇気と正義と仁と誠の物語が日本には語り継がれています。
私も心の奥底にもそうした話が眠っていることを感じます。
口には出さなくとも、そして、私などでは同じようには生きられなくとも、心の杖になって下さっている人たちが、たくさん心の中に生きています。
子どもの頃の教育は、ここが大切なのだと思います。
戦国武将たちの話、幕末の志士たちの話、日本の神話の神々の話。
それが、強く生きるためには必要なことだったのです。日本人の精神を支えている物語がそこにあるのです。
くわしい理屈はわかりませんが、とにかく大切なことだと思います。
ただし、色々と今風な味付けにした物語は避けた方が良いと思います。その偽りや大人の賢しらを子どもは的確に見抜くからです。