『ポーツマスの旗』(吉村昭)は、絶対に読んで欲しい一冊です。
今も昔も、ものの見えている、そして、責任を背負っている人たちは、命がけで働いたことがよくわかります。学び、判断し、決断し、命を削るような日々を過ごしていたことがよくわかります。
同時に、何もわかっていない人たちから、石を投げつけられ、罵声を浴び、攻撃を受けるものだと言うこともよくわかります。
今の時代もそうです。何一つ違いはありません。そう思えば、読んでいて涙しそうになります。さぞ、辛かっただろう、苦しかっただろうと。
それでも大義に殉じる人たちがいて、辛うじて、国は保たれていくものだと感じます。
そのことをよく理解した上で、それでも腹を括ってくれる若者たちがたくさん出てきて欲しいと心から願います。