Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

利己主義の病

2020年09月14日 | Weblog
少子化の問題は、結局のところは、利己主義とどう折り合いをつけるかでしかないと思います。

家を代々受け継いでいくことも、お墓を代々守っていくことも、利己主義の立場から見ていけば、面倒なだけです。

子育てをすることも、年老いた親の面倒を見ることも、夫や妻と暮らし続けることも、面倒なことであり、それは、個人の自由と楽しみの邪魔でしかありません。お金と時間が勿体ないのです。自分が旅行に行くことや、美味しいものを食べることや、楽しむことが大切なのであって、それが失われるのは、利己主義者にとっては耐えがたい苦痛です。

そんな価値観であれば、結婚もしたくないし、子育てもしたくないという結論になるのは当然のことです。

自分以外の者のために、お金と時間を割くなんて馬鹿馬鹿しいことです。もっと自分のために人生を謳歌しなくては勿体ない。

しかし、その当然の帰結として、家が滅び、国家が滅びていくことになりますが、そこに何の痛痒を感じることもないのが利己主義なのであろうと思います。

利己主義者と個人主義者とでは、意味するところは違いますし、なかなか定義が難しいところです。しかし、日本の場合、利己主義を個人主義と言い換えたい心理が、問題を曖昧にし、解決への道を見えにくくしているのだろうと思います。

ここ数日だけでも、年寄りが若い女性を殺したり、若者に年寄りが殺されたり、あるいは、若者が自殺したり、残念なニュースが後を絶ちません。

それは、利己主義という病が蔓延し、人間の「分別」というものを狂わせているからのように思います。

この社会の空気感を作っているのは誰か。そして、それにどう対抗していくのか。実に難しい問題です。なぜなら、それは、自分自身の心の持ち方の問題だからです。

そうした大切なことが、他人事にしか思えないというのも、また、利己主義の病なのかもしれません。



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執筆

2020年09月14日 | Weblog
新しい本を書いています。既に初稿が出ていて、校正に入っています。11月の末日には出版の予定です。
今回は、バッカーズ寺子屋・塾長としての教育実践記録として、また、そこにある教育理念、教育への考え方を自分なりに整理してみました。
この寺子屋の教育が受け継がれていくことを願っていますし、私自身もこの本の出版を契機に、新しい教育の展開を生みだしていきたいと考えています。

更に、その次の本の構想もできています。それは、教育から少し離れて書きたいと思っている本です。こちらは相当な難事業になりそうですが、スピード感をもって成し遂げられたらと思っています。


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