新年を迎えると何かが変わったような気になるから不思議なものである。
暦の上では、12月31日が1月1日になっただけだし、
連続する時間に何ら変化があるわけでもないのだが、
「新年」という言葉で、何かが改まったような気分になるのが
私たち日本人の心らしい。
勿論、除夜の鐘や初詣や門松、注連飾りと言った様々な儀式が、
否が応でも新年気分を盛り上げていくとも言えるだろう。
しかし、やはり元日早朝の、あの空気は、
何か目に見えないものが改まったと感じさせる
清々しさを持っていると思う。
年神信仰と言ってしまえばそれまでなのかもしれないが、
やはり、多くの人々の思い、
…清々しく新年を迎え、場を清め、心を穏やかにし、良い一年にしたい…
という思いが積もり積もって、元日のあの空気を作っていると思えてならない。