Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

可能性をあきらめない

2008年01月27日 | Weblog
人間の生涯を俯瞰すると実に面白いことに気づく。

それは、例えば、成功した経営者たちが、
みんなしっかりした子ども時代を過ごしていたかというと、
なかなかそれがそうでもないということである(笑)。
勿論、成績優秀、素行良好という方もいらっしゃるが、
ぐれて暴れ回っていた(笑)経営者も多い。

おそらく、その時点で、その子どもを見れば、
「とんでもない子だ」と非難されていただろうし、
親も散々嘆き悲しみ苦労していただろう。
教育の失敗と言われても、言葉を返せなかったかもしれない。

しかし、人間は、その時点での予想を越えて、
はるかに成長することができる存在である。

その時点において、その子がどうであったとしても、
その子の可能性を信じてあきらめないのが教育だと私は思う。
播かれた種がいつか芽を出すと信じて、
荒涼たる大地にも水をまき続けるのが教育である。
教育する心とは、実は「祈り」に近いのかもしれない。

人間は、人との出会いや、仕事との出会い、
あるいは場所との出会い等々によって大きく変化しうる存在である。
また、ある瞬間に、はっと気づいて、凄まじい成長を遂げる存在である。

だから、私は「出会い」と「気づき」を大切にした教育を形にしたい。
可能性を決してあきらめない教師であり続けたい。

「子どもの可能性を信じる」などと人は簡単に言うが、
実はその深さは一様ではない。
それは、その言葉を口にする者の人間観によって、
全く違う重みを持つからである。

教育に携わる者もまた、
日々、激しい修業を積んで、
自分自身の人間観を鍛えていかなければ、
良い教育などできないのだと思う。

コメント
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