つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

われは海の子

2023-05-22 | Weblog

古庄幸一氏のメルマガより

われは海の子

この歌は、現在においても
小学校で子供たちの唱歌として
歌い継がれています。

しかし、その教科書に
載っているのも3番まで。

では、4番以降は
どこへいってしまった
のかというと、、、

実は、戦後のGHQによって

墨で塗られ、消されて
しまっていました。

一般的に、教科書の墨塗りは
戦争へ向かわせるような
軍国主義的な内容を

日本から消し去ることを目的に
行われたとされています。

しかし、この唱歌
『われは海の子』の

7番までの歌詞で
なにが歌われているかと言うと、

海とともに育つ
一人の少年が生まれの
青年に成長するまでを
たどるストーリー。

いったいなぜ、
GHQはこの歌を問題視し、

本来の意味がわからない
程度の歌詞だけを残して、

黒く塗りつぶしてしまったのでしょうか?

それは日本人から
日本人の魂を奪うためでした…

今年1月10日には、蛍の光の3,4番がGHQによって削除されたことを書いていますが、この歌もそういう憂き目を見ています。

1番(われは海の子〜)

我は海の子 白浪の
騒ぐ磯辺の 松原に
煙たなびく 苫屋こそ
我が懐かしき 住家なれ

  • 磯辺:岩石の多い波打ち際
  • たなびく:横に漂っていく
  • 苫屋(とまや):粗末な家のこと。茅などを編んで作った「苫」を乗せた家

<歌詞の意味>

私は海の子供だ
波しぶきのあがる海岸の松林
煙が漏れて流れていく粗末な家は
私が住んでいた懐かしい家である

2番(生まれてしおに〜)

生れて潮に 浴して
浪を子守の 歌と聞き
千里寄せくる 海の気を
吸いて童と なりにけり

  • 潮に浴:海水の産湯
  • 童:少年

<歌詞の意味>

産まれたら海水で体を洗い
波の音を子守唄にして
はるか遠くから流れてくる海の力を吸い込み
立派な子供に成長したものだ

3番(高く鼻つく〜)

高く鼻つく 磯の香に
不断の花の 薫りあり
渚の松に 吹く風を
いみじき楽と 我は聞く

  • 不断:絶え間ないこと。不断花という季節問わずに花が咲く植物もあるらしい。
  • 渚:水際
  • いみじき楽:素晴らしい音楽

<歌詞の意味>

強い磯の香りの中に、
絶え間なく咲き続ける花の香りが混ざっている
海沿いの松林に吹き抜ける風の音は
素晴らしい音楽として私には聞こえてくる

4番(丈余のろかい〜)

丈余の櫓櫂 操りて
行手定めぬ 浪まくら
百尋千尋 海の底
遊びなれたる 庭広し

  • 丈余:丈=3Mの長さ。丈余で約3M。歌の中では、とても長いという意味。
  • 浪まくら:船の中で寝る。船旅。
  • 櫓櫂(ろかい):櫓と櫂。船をこぐ道具。ボートのオールに似ている。
  • 百尋千尋:尋は両手を広げた長さの単位。尋が百も千もあるので、とても長いという意。ここでは海の底を指すので、とても深いということ。

<歌詞の意味>

長いオールを操って
行く先を決めずに船旅に出る
とても深い海の底は
遊び慣れた広い庭のようである

5番(幾年ここに〜)

幾年ここに 鍛えたる
鉄より堅き 腕あり
吹く塩風に 黒みたる
肌は赤銅 さながらに

  • かいな=腕
  • 赤銅(しゃくどう):銅に金を混ぜた合金。赤銅色の肌はかなり黒に近い=相当日焼けをしている。

<歌詞の意味>

何年もここで鍛えているので
鉄のように固い腕になった
潮風が吹き 日焼けをし
黒くなった肌は赤銅のようだ

6番(浪にただよう〜)

浪に漂う 氷山も
来らば来れ 恐れんや
海まき上ぐる 竜巻も
起らば起れ 驚かじ

<歌詞の意味>

もし氷山が漂って来たとしても
来るなら来い、私は恐れない
海から竜巻が起こったとしても
起こるなら起こるが良い 私は驚かない

7番(いで大船に〜)

いで大船に 乗出して
我は拾わん 海の富
いで軍艦に 乗組みて
我は護らん 海の国

  • 拾わん:拾いましょう
  • 護らん:守りましょう
  • いで:さあ!いざ!の掛け声

<歌詞の意味>

さあ、大船に乗り
私は海産物を集めよう
いざ、軍艦に乗り
私は日本の国を守ろう

 

コメント (4)
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