未唯への手紙

未唯への手紙

数学者は孤独なものです

2009年03月11日 | 2.数学
朝、3時半から起きたけど、昨日から始めている二冊の本のOCR作業を続行していました。

一つは『シンガポールの図書館政策 情報先進国をめざして』011.1ラマです。ざっと読んで、インターネットで調べてみて、「これはすごい状況になっている」と感じました。日本は完全に遅れてしまった。その思いで、第2章を除いて、全てのOCRを行いました。それとインターネットでダウンロードした英文のレポートを照合していきます。

もう一冊は「ネクスト・イレブン」です。『ネクスト・イレブンはアメリカの壮大な国家戦略だった』の一部です。ネクスト・イレブンとはBRICsのあとに続く国だそうです。バングラデシュ、イラン、エジプト、ナイジェリア、インドネシア、フィリピン、パキスタン、ベトナム、メキシコとされています。現状がどうなっているかは理解しにくい国々です。現状が一覧になっていたので、ストックしました。

OCRしながら、NHKスペシャル「100年の難問はなぜ解けたのか~天才数学者・失踪の謎~」を聞いていた。これがなかなか良かった。ポアンカレ予想を解いた数学者ペレリアンの孤独を描いたものです。数学者の孤独はなかなか理解されません。

「微分幾何学ではとらえどころのない宇宙の形は理解できない。全く違う発想が必要だ」「こうして生み出されたのが、位相幾何学。トポロジーと呼ばれる新しい図形の捉え方でした」「トポロジーでは難しい方程式は使いません。ものの捉え方が大雑把で、とてもやらかいのです」

そこから生まれたポアンカレ予想:「3次元の空間である宇宙に、ロープを巡らせ、その輪が回収できれば、宇宙はおおむね丸いと言えるはず」「数学者という人たちは、ありもしない世界を頭の中に作り出すのが大好きな人です」

「ペレリアン博士はよく笑う明るい青年でした」「ペレリアンが孤独に耐えたことが成功の理由かもしれません」「孤独の中の研究とは、日常の生活で生きると同時に、めくるめく数学の世界に没入するということです」

そして、「ダーク・ベイダー」のように変わってしまった。

「フィールズ賞受賞者のペレリアン博士は受け取りを拒否、数学の世界から姿を消した」

「ペレリアンにとって、数学がすべてです。数学は彼の人生そのものなんです」「数学の世界には永遠の真理があり、それを理解できる者だけに完璧な美しさを見せてくれます」