みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

沈められる書物

2020年11月27日 | エレミヤ書

エレミヤ書 51章45−64節

 クリスマスにご家族で観ていただくための「紙芝居」を作っています。絵の得意なお友だちがとても個性的な情景を8枚描き、ある方はストーリーを吹き込んでくださいました。間もなくご覧いただけます。お楽しみに。

 51章の終わりの部分を読みますと、「ことば」が目につきました。48、53節に「主のことば」、57節には「その名を万軍の主という王のことば」、そして60−61節には「これらすべてのことば」、そして64節に「エレミヤのことば」とあります。

 神はバビロンの滅亡についてのことばを預言者エレミヤに授け、エレミヤは書物に記しました。6−64節は興味深いです。書き記した書物を石に結びつけて、ユーフラテス川の中に投げ入れるようにと、エレミヤはバビロンに連れ行かれたセラヤに命じるのです。

 セラヤはバビロンに入ったときに、これを読み、人々に書かれていることを伝えるのです。それは、バビロンの荒廃を伝えることばでした。栄華をきわめるバビロンを眺めながら、セラヤはここを主が荒廃させると告げるのです。それは聞いたユダヤの人々にとってどのように響いたのだろうかと、興味は尽きません。彼らは希望を抱いたのだろうか、それとも「そんなことが起こるはずがない」と一笑に付したか、どちらでしょうか。

 想像ですが、セラやはおそらく皆が見ている前で書物を、川に沈めたのではないでしょうか。その情景は、信じ難いことばを信じるようにとの、主からの励ましのように思えます。

 頼りになるのは神のことばのみと、先の見えない今こそ思うのです。

*写真は「カーボロネロ」という野菜、Nさんが提供してくださいました。


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