サムエル記第一 15章17−32節
冷たい雨の降る水曜日でした。暖房をほぼ切っていましたが、じっとしていると寒いので、ダイヤルを右側に…。
ここでは、サムエルとサウルとの対話が続きます。神がサウルに与えた命令をサムエルはもう一度示して、それなのになぜ神のことばに聞き従わなかったのかとサウルを責めています。それに対してサウルは「私は、主の御声に聞き従いました」と答えます。彼なりに受け止め、彼のできる範囲でやったので、聞き従ったと答えたのでしょう。
王であると言っても年齢的に若いサウルにとって、兵士たち、指揮官たちを治めるのは並大抵のことではありません。「あなたは、自分の目には小さな者であっても…」とサムエルが言っていることから、また、「兵たちを恐れて」とサウル自身が行っていることから、皆を治めるには力足らずだとサウルが思っていたと想像できます。
ここを読むと、王であるサウルと、その下で戦う人々の間に力関係のねじれのようなものを感じてしまいます。サウルはサムエルの断罪に「私は罪を犯しました」と繰り返し告白しています。ところが30節では、「しかし、どうか今は…私を立ててください」と願うのです。皆の前での体面を保つことをしなければならないサウルの苦悩がにじみ出ているような態度です。
真に人を導く指導者は体面を保つことによってではなくて、主のことばに従うことによって、その権威を周囲に明らかにすることができる、というのがここで思うこと。