防衛省は11日、南西諸島の離島防衛力強化を目的に、海上自衛隊のヘリ搭載型護衛艦「いずも」を改修し、司令部機能を持たせることを決めた。前線司令部を担うことができる護衛艦を配備することで、陸海空各自衛隊の統合運用を強化し、離島奪還作戦を円滑に遂行できる態勢を構築するのが狙い。政府が昨年12月に策定した新たな防衛大綱には外敵に占拠された離島の奪還作戦を主任務とする水陸機動団を陸上自衛隊に設置することが明記されており、いずもの改修は、これを踏まえた措置。2014年度末の運用開始を目指す。昨年8月に進水式を終えたばかりのいずもは、海自の護衛艦では最も大きい基準排水量1万9500トン級で、全長は248メートル。
改修では、いずも艦内に各部隊への指揮、命令を行う電子会議室を設置し、通信システムを構築する。水陸機動団を運ぶ輸送艦や、上空で同機動団を支援する航空自衛隊機からの情報を一元集約し、各部隊に情勢に応じた指示を出すことを可能にするためだ。 いずもは艦首から艦尾にかけて長い滑走路を持つ空母のような外観で、ヘリの運用能力も高く、同時に5機のヘリを発着艦させることが可能。防衛省は18年度までに新型輸送機MV22オスプレイを17機陸自に配備する計画で、将来的にはオスプレイを搭載する方針。
いずもは東日本大震災を踏まえ、大規模災害での派遣を念頭に建造。乗組員の他に約450人が長期宿泊でき、手術室や病床も備える。政府が旧防衛大綱の見直し作業を行う中、離島防衛や3自衛隊の統合運用などの課題が浮上したため、改修して海上の司令塔と位置付けることになった。
兵装
高性能20mm機関砲(CIWS)2基
近接防空ミサイル RIM-116 RAM 2基 SeaRAM CIWSから換装が可能なシステムで、長所はCIWSよりも遠距離で対艦ミサイルや航空機に対処可能である。短所は、1発目のロケットモーターが熱源になり赤外線センサーがジャミングされて命中するまで2発目が撃てない。現時点では既に改良されているかも知れません。
@素晴らしい。平成28年には2番艦(24DDH)が加わるとともに、次期主力戦闘機F-35A4機が先行配備される。