![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/57/116d904dc3b558fd8efa9cf067ca9de7.jpg)
もんじゅの原子炉容器
政府は30日、廃炉を検討中の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に代わる「高速実証炉」の開発方針を示した。フランスなど海外との協力や、もんじゅなどの国内施設を活用し、今後10年程度で基本的設計を固める。
文部科学省と経済産業省が同日、開発方針の骨子案を、政府の「高速炉開発会議」(議長・世耕弘成経産相)に示した。政府は年内にも、こうした基本方針を原子力関係閣僚会議で決め、2018年をめどに開発に向けた具体的な工程表をつくる。
骨子案では、原発から出る使用済み核燃料を再処理して利用するという「核燃料サイクル」を推進する方針を再確認。「世界最高レベルの高速炉の開発、実用化」を国家目標に掲げた。
高速炉開発は実験炉、原型炉、実証炉と進み、商用炉で実用化となる。骨子案は、原型炉もんじゅの後継となる実証炉開発を「最重要」と強調。そのうえで、フランスの次世代高速実証炉「ASTRID(アストリッド)」など海外施設と連携する方針を明記し、今後10年程度をかけて「基本的設計思想と開発体制を固めていく」とした。
@素晴らしい。これで、我が祖国の未来に安全保障も含め明るい光が差し込みました。もんじゅの施設内では、漏えいを起こした液体金属ナトリュウムの研究施設やその他色々な研究施設を造るそうです。実証炉も、もんじゅの施設内に作れば、なおよい。(休止中の常陽を活用するらしいが)
参考:軽水炉では、中性子のスピードが遅いほどウラン235を核分裂させやすいので、中性子のスピードを遅くさせるために減速材を用いています。この減速材には、冷却水としての水が有効です。
ただ、遅い中性子とウラン燃料の組み合せでは核分裂の際に発生する中性子の数はおよそ2個であるため、増殖はできません。高速増殖炉とは、高速中性子とプルトニウムの組み合せでは、およそ3個の中性子が発生するので増殖が可能となります。つまり、高速増殖炉には核分裂の際に飛び出してくる高速の中性子のスピードを減速させない冷却材が必要となります。ナトリウムは中性子に比べて約23倍重い元素なので、中性子のスピードを余り減速させません。