それがネガティブなものであれポジティブなものであれ、誰かが注目を集める行動をすれば、社会はその人物が一体何者なのか関心を持つ。自分の叔父を虫けらを殺すように残忍な方法で処刑しながら、その一方で無邪気な笑顔を見せる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記についても、誰もが恐怖を感じると同時に、その人物像について大きな関心を寄せている。米国はその疑問を解消するため、金正恩氏のスイス留学時代の同級生たちから直接話を聞いたという。しかしその結果はせいぜい「金正恩氏は非常に危険な人物で、突然何をし出すか予想もできず、誇大妄想にとらわれた暴力的な人物」という程度だった。その父である故・金正日(キム・ジョンイル)総書記が大韓航空機858便の爆破など、さまざまなテロ行為を起こしたときから、その家系が「危険で予測不可能」であることをすでに把握していたわれわれからすれば、あまりにも当然過ぎる内容だった。
2年前に金正恩氏が北朝鮮の新しい権力者として登場したときも、西側諸国はその人物像を把握しようと駆けずり回った。当時、金正恩氏についての分析結果は最近の評価とは正反対だった。中には「人民の生活レベルを向上させ、開放政策を選択するのではないか」という期待さえあった。その根拠とされたのは、彼がスイスに留学していたという事実だ。「先進民主主義を体験したのだから、父とは考え方が違うはず」という見方が有力だったのだ。金正恩氏が通っていた学校の校長も「彼が受けた民主主義教育が、北朝鮮の統治に良い影響を及ぼすことを願う」と期待した。しかし今回の粛清騒ぎは「合理的で常識的」な分析が、いかに空しいものであるかを証明した。
政治的な権力を世襲する国の後継者にとって、民主国家での留学経験は、後に統治者となった時に敵について理解し対応するための帝王学の一つにすぎない。リビアの故カダフィ大佐も生前、後継者にする予定だった次男のセイフ・アル・イスラム氏を英国のロンドン政経大学(LSE)に留学させた。セイフ氏は2008年「グローバル・ガバナンス機関民主化のための市民社会の役割」という論文で博士学位を取得し帰国したが、自らが学んだことを活用することはしなかった。「アラブの春」と呼ばれる大規模なデモが起こると、セイフ氏は独裁者の父に下野を進めるどころか「知識人の方が残酷だ」として「血の川が流れるだろう」と言って国民を脅迫した。
シリアの世襲独裁者であるアサド大統領も留学経験がある。アサド大統領は27歳だった1992年、眼科医師になるため英国に留学したが、それまで後継者になる予定だった兄が交通事故で死亡したため、帰国して父の跡を継いだ。しかし英国で経験した民主主義は、他の独裁者たちと同じく彼の残忍な行動を防ぐことはできなかった。英国で生まれ育ち、JPモーガンのアナリストとして活躍した妻のアスマ氏も同様だ。夫の権力が脅かされると、彼女はそれまで学んできた民主主義の価値観を捨て「夫を支持する」と宣言した。フランスに留学中の故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の孫、キム・ハンソル氏はどうだろうか。頭を金髪に染め、耳にはイヤリングを飾りながら「民主主義の方が好きだ」と話したそのあどけない表情の少年も、後継者として指名された瞬間、自ら考えを変えるか、あるいは変えるよう強要されるだろう。要するに「金正恩とは何者か」という問いは最初から無意味なものだったのだ。中国の小説家・魯迅は残忍な方法で国を統治し、権力を維持してきた中国の王朝について「野獣に満ちた地獄」と表現したが、皇帝たち個人の特徴については関心がなかった。張成沢氏の処刑も、その地獄の中のありふれた一場面にすぎなかったのだ。
@こいつら裸の王様の問題ではなく、21世紀のこの時代にこうした独裁国家を放置してきた米国の罪は大きい。我が国とて、強制帰国もさせず、在日朝鮮人に態々特権を与え、拉致された同胞を救出もせず未だに放置しているではないか。それでもって未だに朝鮮学校に補助金を出している自治体がある事になぜ国民は沈黙するのか?
2年前に金正恩氏が北朝鮮の新しい権力者として登場したときも、西側諸国はその人物像を把握しようと駆けずり回った。当時、金正恩氏についての分析結果は最近の評価とは正反対だった。中には「人民の生活レベルを向上させ、開放政策を選択するのではないか」という期待さえあった。その根拠とされたのは、彼がスイスに留学していたという事実だ。「先進民主主義を体験したのだから、父とは考え方が違うはず」という見方が有力だったのだ。金正恩氏が通っていた学校の校長も「彼が受けた民主主義教育が、北朝鮮の統治に良い影響を及ぼすことを願う」と期待した。しかし今回の粛清騒ぎは「合理的で常識的」な分析が、いかに空しいものであるかを証明した。
政治的な権力を世襲する国の後継者にとって、民主国家での留学経験は、後に統治者となった時に敵について理解し対応するための帝王学の一つにすぎない。リビアの故カダフィ大佐も生前、後継者にする予定だった次男のセイフ・アル・イスラム氏を英国のロンドン政経大学(LSE)に留学させた。セイフ氏は2008年「グローバル・ガバナンス機関民主化のための市民社会の役割」という論文で博士学位を取得し帰国したが、自らが学んだことを活用することはしなかった。「アラブの春」と呼ばれる大規模なデモが起こると、セイフ氏は独裁者の父に下野を進めるどころか「知識人の方が残酷だ」として「血の川が流れるだろう」と言って国民を脅迫した。
シリアの世襲独裁者であるアサド大統領も留学経験がある。アサド大統領は27歳だった1992年、眼科医師になるため英国に留学したが、それまで後継者になる予定だった兄が交通事故で死亡したため、帰国して父の跡を継いだ。しかし英国で経験した民主主義は、他の独裁者たちと同じく彼の残忍な行動を防ぐことはできなかった。英国で生まれ育ち、JPモーガンのアナリストとして活躍した妻のアスマ氏も同様だ。夫の権力が脅かされると、彼女はそれまで学んできた民主主義の価値観を捨て「夫を支持する」と宣言した。フランスに留学中の故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の孫、キム・ハンソル氏はどうだろうか。頭を金髪に染め、耳にはイヤリングを飾りながら「民主主義の方が好きだ」と話したそのあどけない表情の少年も、後継者として指名された瞬間、自ら考えを変えるか、あるいは変えるよう強要されるだろう。要するに「金正恩とは何者か」という問いは最初から無意味なものだったのだ。中国の小説家・魯迅は残忍な方法で国を統治し、権力を維持してきた中国の王朝について「野獣に満ちた地獄」と表現したが、皇帝たち個人の特徴については関心がなかった。張成沢氏の処刑も、その地獄の中のありふれた一場面にすぎなかったのだ。
@こいつら裸の王様の問題ではなく、21世紀のこの時代にこうした独裁国家を放置してきた米国の罪は大きい。我が国とて、強制帰国もさせず、在日朝鮮人に態々特権を与え、拉致された同胞を救出もせず未だに放置しているではないか。それでもって未だに朝鮮学校に補助金を出している自治体がある事になぜ国民は沈黙するのか?