m's diary

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京都を歩く会【河井寛次郎記念館】

2016-11-11 | 美術館・ギャラリー他
お出かけ予定が立て込む11月・・
学生時代の友人と京都を歩く会、再結成で京都へ。
今回はTちゃん案で、甘春堂で和菓子作り体験&母校の学食でランチ&懐かしい界隈散策、っていうのに
プラスして、河井寛次郎記念館&豊国廟&抹茶スィーツの清水一芳堂のプランで決行することに。





河井寛次郎記念館は学生時代からお気に入りのスポットで、何度も訪れたことはあるのだけど、久々なので楽しみだった。

建物は寛次郎が主に飛騨高山の民家を参考に、独自の構想で設計し、昭和12年に建てられたもの。
棟方志功筆の記念館看板が力強い。




館内は河井寛次郎の陶磁器から木彫などの作品と共に、蒐集された家具、調度品が本当に美しくしつらえられていて、
館全体がひとつの美術品のようなのだ。




囲炉裏を囲むスペースには寛次郎作の自在鉤が下がり、臼を利用したという椅子はすっぽりと包み込まれるように座り心地がいい。





囲炉裏のそばには神棚と一体となった飾り棚、そして木彫二面像。





重厚な民藝家具に洋風デザインの椅子や竹製の家具もしっくり馴染んでる。
椅子はバーナードリーチからの贈り物だそう。




この真鍮のストーブのデザインも素敵。





この柱時計は新築時に柳宗悦により贈られたものだそうで、係の方がちょうどゼンマイを巻かれていた。
今も現役で大切に使われているのだそう。





二階へ上がる箱階段は新築時に浜田庄司が寄贈したもの。
階段と収納という実用に美も兼ね備えている。





文机の前には窓の外の緑も美しく目に入る





このかわいいこま犬は、この建物が新築された際、古い家具の柱を利用して寛次郎自らが彫った脇息だそうで、
中がくりぬかれていて、この中に干し柿や好物の飴などを入れて、そばに置いていたという。
ほんとにペットのように愛らしい。





周りの造り付けの家具と一体となった洗面台も美しいなあ。





愛用していたという寛次郎デザインの真鍮のキセルと水滴





現在は展示室となってる陶房。
蹴ろくろが設置されている。





大胆で斬新な陶芸作品もたくさん見れた。
この大皿は大胆な中にも鳥や植物文がほのぼのとして可愛いらしいなあ。





館内のあちこちにはかわいい椅子がたくさん置かれているのだけど、そのどれもが座り心地と美しさの両方を兼ね備えていて、
用の美を感じる。









二階にあった大きな臼を逆さにしたテーブル、そしてこれまた座り心地のいいお尻の形に彫り込まれた椅子。
使い込まれた臼を椅子に見立てたり、テーブルに見立てたり、独特の審美眼、アイディアに驚かされる。





家の奥には裏からも出入りできるという共同で使われていたという大きな登り窯が。

隅々まで、河井寛次郎氏の審美眼が行き渡り、美が貫かれた館にあらためて感動。。
つくづく自分は学生時代に出会うことができて恵まれていたなあと。
この記念館に刺激を受けて、日本全国へ美を求める旅が始まったことをなつかしく思い出したのだった。

詳しくは2007年に訪問時の旅行記にて→河井寛次郎記念館へ
コメント
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