m's diary

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宝山寺・獅子閣特別拝観

2010-11-04 | 建築巡り・街歩き【その他】



ひろ009さんのブログを見て、11月15日まで公開中の重要文化財・宝山寺獅子閣の特別拝観へ訪れてきた。
生駒山の中腹にある宝山寺の境内にある獅子閣は明治17年に宮大工、吉村松太郎設計により迎賓館として建てられた擬洋風建築の建物。
宮大工による丁寧な手仕事があちこちに見られるすばらしい建物だった。





玄関ポーチの柱には西洋風の植物文様が細やかな木彫りで表わされている。





玄関ポーチの天井





一階のホールは色ガラスが入れられたアーチ状の窓が四方に入れられ、
美しく弧を描く螺旋階段、板張りの床に白漆喰仕上げの壁がつややかに光っている。
漆喰仕上げの壁はとても技術がいるものだそうで、和室の壁の一部に建築当初の壁が
残されていた。










色ガラスは赤=夏、青=冬、緑=春、黄=秋とガラスを通して四季の景色が見られるようになっているのだとか。





色ガラスを通して見たお庭の景色。





螺旋階段は中央の柱と手摺だけで階段が支えられており
宙に浮いた感じの形がとても美しい~









美しい手摺のカーブ





一階ベランダの天井は玄関ポーチと同様の透かし模様





一階和室。
襖絵が描かれ、畳敷きの和室にアーチ状の洋風の窓が不思議な雰囲気。





桐の釘隠しと、繊細な模様の欄間。
このような和釘が使われているのは一部分で、
大部分は舶来品の洋釘が、釘の頭を装飾としてわざと見せるように使われているそう。





二階和室への階段では手摺の部分の白壁を凹ませて墨を混ぜた石膏で固め、汚れを防ぐための工夫がされている。





こういったドアの装飾も別の木材を貼り付けたものでなく、
一つの木材を彫り起こして立体的な装飾が造られているとのことでとても手の込んだ仕事がうかがえる。
ドアノブや施錠装置などは全て舶来品が使われているのだそう。





二階は十畳の和室が二間あり、両方とも格天井にやや洋風な照明、美しい襖絵が描かれていた。









金紙が貼られ紫壇が使われた床の間、違い棚。





見晴らしがいい二階のベランダ。
手摺や柱にも細やかな手仕事の跡が。





この南側のベランダの下は崖になっていて、石の土台と柱で支え合った懸崖造という構造になっている。


コメント (2)
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