転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



私は見ての通り大変しつこい人間なので、mixiのアプリの
まちつく!mixi版』『サンシャイン牧場』は未だに続けている。
それなりの面白さはあると思うし、場面に応じて小さな達成感もある。
一方で、原則として、無料でできる範囲のことしかしないから、
イベントで「あとアイテム一つ集めれば完成!」みたいな状態になっても、
それを有料ポイントを使って買い入れることまではせず、撤退することにしている。
私には、「初回無料」で手を出しただけの『まちガチャ』や、未完成の『植物図鑑』が
あちこちに残っていて、長くやっていても、成績としては全然たいしたことがない。

さてそんな私が、最近、新たにmixiのお仲間に誘われて、
『サンシャインワイナリー』という、『サンシャイン牧場』姉妹版のアプリに入会した。
名前の通り、自分の畑でブドウ各種を栽培し、ワインを醸造するゲームだ。
アルコールが一切駄目な私は、ワインもろくに飲んだことが無く、
名前を聞かされても味などイメージできっこないし、うっとりもしない。
ただとにかく、例によって画面をちょろちょろと動き回るものがいないゲームだ、
という点だけを気に入って、私はこれをやってみることにした。

最初私は、やり方もあまり把握しないまま、
ただ、収穫したブドウを気まぐれに樽に突っ込んで、
一定時間が来たら取り出して終わっていた。
それでDSレミリースリング、SFラベリースリング、RCソヴィニョン、
などと、私のワインセラーには、完成したワインのボトルが並び始めたのだが、
なぜか、どれも品質が30そこそこで、とても低いのだった。
品質70以上にならないと、せっかく作ってもボトルがカラー表示されないし、
品質100以上が出ないと、実績ポイントなるものも付かない。

有料ポイントを使って、「おりびき」するためのフィルターを買えば、
品質が10単位で上がっていく仕組みであることはわかったのだが、
前述の通りセコい遊びの範囲でやっている私には、それは無理な相談だった。
貧乏人は、永遠に低品質ワインを製造しつづけるしかないのか?
……そう思ってしばらく画面を眺めていたら、
醸造中のワインの樽のひとつが、いきなり発熱したように真っ赤になり、
『冷やしましょう』という指示が出た。
クリックしたら、手足のあるミニサイズの「まっくろくろすけ」が大慌てで出てきて、
健気に氷を乗せて団扇で扇いでくれて、ほどなく、樽の機嫌はなおった。
それとともに、表示されているワインの品質が10ほど上がり、「経験値」も増えた。
と、間もなく隣の樽も同じように発赤を来した。
まっくろくろすけを呼んで労働させると、ワインの品質が少し上がり、
お蔭で私の「経験値」も、また増えた。

これで、私はようやっと理解した。
今まで、12時間醸造と言われたら、夜、樽をセットして即、私は寝ていた。
朝起きたら出来ているだろう、という算段だった。
だが、それが間違いだったのだ。
こいつは、温度管理などの世話をしないと、いつまでも低品質のままなのだった。
よく読んだら、お仲間のところへ出かけて、酵母菌を入れたり、温めたり冷やしたりする、
などいうお手伝いの行程もあった。
なんと、私のワイナリーにも、そのように、お仲間の誰彼が折にふれて来て下さって、
ときおり温度を調節したり、酵母菌を入れて下さったりしていたからこそ、
あれでも最低限の品質が、どうにか保たれていたのだ(ありがとうございました!)。

『サンシャイン牧場』の子ブタなら放っておいてもデカくなるし、
『まちつく!』のビルなら時間が経てば建設完了して、
成長や完成の速度に差はあれど、いずれも不良品ということなどなかったが、
ワインはそうは行かなかったのだ。
他力本願では駄目だ。自分でも手をかけないと。
そのことに気づいた私は、昨日はワインの世話をしまくった。
たまたま電話待ちをしなくてはならない用件があったので、
電話をパソコンの横に持ってきて、できるだけこまめにワイナリーをチェックし、
要請があれば即座に、温めたり冷やしたりして、樽の面倒を見てやった。
そうしたら、初めて品質73のACソヴィニョンが完成した。

そうか。そういうことか。
金を出せない者は、体で支払えってか(T_T)。
道具も材料も有料のものは買えず、ゲーム内で稼げるゲーム内の通貨のみで
ほそぼそと樽を購入するだけの者は、ひとえに「マメさ」で勝負するしかなかったのだ。
しかし、これは苦しい。
ワインの種類と醸造時間にもよるが、樽たちは、どうかすると、
1時間に何度も赤くなったり青くなったりして私を呼ぶのだ。
私は毎日が電話番とは限らない。
こんなこと、週に何回できるというのだ。

となると。
このまま低品質でシャルドネやメルローのシリーズまで量産し続けて行くか、
今回のソーヴィニヨンだけを記念碑としてここで撤退するか。
私は今、ワイン道の岐路に立ち、激しく葛藤している。

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