goo blog サービス終了のお知らせ 
転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



リサイタルの最中に演奏を中断して病院に行かねばならなかった、
シプリアン・カツァリスの、その後なのだが、
ノーマン・レブレヒトの書いている続報によれば、
深刻なことにはならずに済み、順調に回復しているようだ。

Latest on pianist who collapsed in mid-concerto(Slipped Disc)
『シプリアン・カツァリスのニュースとしては、彼はベルリンの病院で回復しつつあるということです。脳卒中や心臓発作で倒れたのでは、とまで心配するのは、行き過ぎかもしれません。』『リストのピアノ協奏曲の自作編曲版を演奏中に体調が悪くなったあと、カツァリスはこのように言ったのだそうです。「今回のは、私の最高の演奏会のうちのひとつだった。何か特別なことが起こったんだ。私は、ギリシアとキプロスのため全身全霊をあげて演奏したよ。」』

少し体調が悪くなっただけ、ということで済みそうなら、
今後のことも特に心配ないのだろうし、とりあえず良かった。
それでも、仮に風邪や疲労などが原因であったとしても、
いっそう心身を労って、無理をしないようにして頂きたいと思う。
中年以降は誰でも、いつもと違う不調を感じたときは、
「頑張って、この場はとにかく最後までやってから…!」
などという無理は、できるだけしない方が良い。
それが引き金になって、大きな発作を呼んでしまうこともあるのだから。
終盤にまで進んでいたリサイタルを中断するのは、
演奏家として厳しい決断だったことは想像に難くないが、
このたびのカツァリスの判断は、本当に適切であったと思う。

Trackback ( 0 )