直進のみの矢印の道路標識を見落として右折したのですから
取り締まり中の若い新人警察官に違反を問われても仕方のないことでした。
ところが青キップ(交通反則通告制度)を切られて署名をした後
常に持ち歩いているハンコを押印したところ
「別の読める書体のものは持っていませんか?」。
長年認印として使っているものにダメを出されたのは初めてで
これには頭の中で何かがプッツンと切れてしまったのです。
確かに篆書(てんしょ)体という実印によく用いられる書体であって
可読性は低いとされていますが、100均の大量生産品がOKのはずなのに
数百円もしたこれがダメな理由が「若い警官が読めない」には合点がいきません。
(例えば「徳川家康」の篆書体)
苗字2文字の認印として使っているこのハンコ
今まで何十年も公文書、私文書のあらゆる書面に押印しても
ただの一度もダメ出しされたはないのです。
ここはひとつ、例え後日当局に呼び出される羽目になろうとも
きちんとした説明を聞かなければ気が収まらないので、その旨を伝えました。
そもそも「署名」の横の「印」欄には
「捺印(または指印)」と記載されていた記憶があり
持っていたら全く読めない実印でも良かったのかも知れませんし・・・。
すると「(同伴の先輩警官に)確認して来ます」となって待つこと数分
もう一人の50歳がらみの警官が近づいて来て
「申し訳ありません。これで結構です」
そりゃそうでしょ!
基本的に違反は認めたうえで7000円の反則金(減点2)の支払いも
受諾している者に対して、自分が読めないハンコではない
いうなれば楷書体の認印または指印を押し直せ、と言っているのですから。
ちなみに私の苗字は8角と3角の2文字で
例え篆書であってもよ~く見れば決して読めないわけではありません。
かくして、違反の取り締まりに"運悪く"引っ掛かってしまって
クシャクシャしていた気持ちが、ほんの1発のカウンターパンチが決まって
ちょっとばかり溜飲を下げたお話でした。