南北に長い長野県の北部にある長野市を台風が襲うことは稀です。
それも、ここから直線で太平洋まで200㌔(日本海まで70㌔)もありますから
台風が普通のコースをとると上陸してから数百キロを“水分の補給なし”で来なければならず
勢力がかなり落ちてしまうことになります。
さらに、通常台風は偏西風に乗った進路で来ますので
左回りの上昇気流による風の向きが南東側で一致してより強い風と雨をもたらすのですが
長野市を南東側にするには、一旦上陸後、日本海に抜けるコースを来なければならず
極めて進路が限定的になってしまうのです
また、3千メーター級の山々が連なる南・中央・北アルプスにぶつかって
吹き込み風が反射や迂回したり、もう一つは積乱雲の発達が抑えられたりして
風に因る被害は比較的少なく済む傾向があります。
かつて岐阜県から長野県に進路を取った台風が翌日の天気図では
2つの低気圧に別れていたことがあり、数キロの高さに及ぶ上昇気流のウズが
3000mの山で切断されるなんてこともあるんだ、と一人で面白がったこともありました。
今回の4号は県の南部を直撃するコースと予想されていましたが
昨夜、ちょっと強めの雨が降っただけで、特に安眠を妨げるような強風も感じず
今朝は気持ちの良い青空が広がっています。
梅雨前線の影響で“台風一過の青空”は期待できないと言っていた天気予報は
ものの見事に外れたことになります。
(2階から南西、市街地方向を見る。約230㌔先は名古屋です)