元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

京都の店についての一考察

2008-08-20 | 仕事について
今回の連休で京都に行き、ブラブラしてきました。
京都はひとつの平地の中に様々な地域があって、それぞれの地域が独特の雰囲気を持っているところが面白いと思います。
そしてどの京都もとても京都らしく、そこにあるお店には歴史とアートを感じます。
河原町から烏丸にかけての姉小寺通りから錦通りまでの中心のあたりは神戸でいうと三宮センター街と元町の海岸通が一緒になったような所で、たくさんの店で買物を楽しむことができます。
学校などもあり、若い人向けの店もたくさんありますが、どの店も町家風の建物の中に入っていたりして、街の景観をとても大切にしています。
特に御幸町通りから西は家賃が安めなのか、冒険的なお店も多く、チャンスをつかもうとする若い人たちのエネルギーも感じられます。
そんな京都の中心街から少し離れた観光地域にあるお店も形は少し違いますが、店をする者にとって勉強になり、買物に行っても楽しめる店になっています。
郊外の店の方はより歴史の街京都を意識していて、それを上手く利用しています。
東山界隈と嵯峨野とは違うし、北山の方もまた違っていたりして、しっかりとしたお店は街の雰囲気を巧みに店の一部として、居るだけで心地よい空間を作っています。
1つ1つの商品を見ると、どこにでも売っているものだったりするのですが、それらが特別に見える、この店で買いたいと思わせる何かを全てのお店が持っていて、店が生き残るための要素はそこにあるのだと思いました。
京都のお店は雰囲気を最大の商品としていて、その空間の雰囲気を努力して作ろうとしています。
また来店されるお客様が京都のそのお店に何を期待しているのかもよく分かっていて、期待に応えることができていることも成功する要因かもしれません。