元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

相次ぐ店仕舞い

2010-12-19 | 仕事について

よく行く近所の焼肉店泰平に、ワークショップの後神谷さんと行きました。
二人でお腹いっぱい食べた後、帰りに店の男性が年内で閉店ことになったと言いました。
当店の近くにあり、高級でなく、下町風でもない店で、私などが自然体で行くことができる店として気に入っていましたので、非常に残念に思いました。
今まで営業していた店が閉店しないといけないということには様々な事情があります。
お客様が入らず営業不振だったり、店主の体調が良くなかったりなどなど、続けられなくなる理由はいくらでもあると思いますが、店主がその店の閉店を決めた心中はとても辛かっただろと察します。
何かの片手間で店を開店して、続けられるほど甘いものではなく、店主はその店の営業に全力を傾けてきたと思いますし、オープン時や営業しながらも夢を抱いたり、売上に一喜一憂した日々だと思います。
もしかしたら、営業赤字や開店時の負債を残したままの閉店かもしれないと思うと、その後の生活の目途も立っていないかもしれません。
そうやってひとつ店の閉店から様々なことを考えるのは、その店の店主の立場を自分に置き換えるからで、今まではここまで沈鬱に考えることはありませんでした。
もし自分が何らかの理由で店をたたまなければいけなくなった時、私は前向きに次の展開に進んで行くことができるのだろうかと思ったりします。
そんな恐怖を日々持ち続けていますが、続いても潰れてもどうせやるなら自分がやっていて楽しいことをしようと思います。
それは当店に関わって下さっている皆さん一緒で、生活をしていかなければいけないという追いかけられているような部分と、自分が好きでしているという追いかけている部分とが微妙に混ざり合って、ただの道楽ではないその仕事に私たちが魅力を感じるのかもしれません。