殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

○に気をつけて

2008年12月22日 16時11分56秒 | 不倫…戦いの記録
下取りに出したはずの私の車が

町を走っていると聞き始めたのは、それから少し経った頃でした。


夫の車は経費で買いますが、私の車は自分で買ったものでした。

以前は私の車も買ってもらっていたのですが

両親の家を出てから、義母の足になる頻度も大幅に減った上

財政難の昨今、そんなわがままも言いにくくなりました。


それで4年前に初めて自分で買い

それを初めて下取りに出して新車を買いましたが

車に関してはずっと夫や会社に任せきりだったので

あまり詳しくなく、お金だけ振り込みました。


もちろん、少し高いような気がしましたが

「最近は中古車が売れないらしくて、下取り価格が安いんだ。

 しかもあんた、バンパーのとこ、ぶつけてただろ」

と夫が言うので、そんなものか…と思いました。


それがナンバーもぶつけた箇所もそのままに

近くを走っているというのです。

しかもそれを運転しているのが

どうもあの「婆姫」らしいのです。


最初は友達が言いました。

「最近パチンコ始めたの?」

パチンコ店の駐車場で何度か車を見たので

ある日、中に入って探したが、いなかったと言うのです。

その時は、見間違いだろうということになりましたが

子供たちも何度か目撃していて

運転していたのは「お婆ちゃんに近いおばちゃん」だったと言います。


無害なら放置ですが

婆姫のボロ車のために買い換えたような気がして、腹が立ちました。

換えようかな…と言った時の夫の積極的な言動。

その場で販売店に連絡したことも思い出しました。


ヤツに与えるために、下取り無しで経済的負担を強いられたのです。

しかもパチンコに出入りしてくれたら

私がやっていると思われるではないか!


         バカにしやがって…


早速夫にそのことをたずねてみました。

     「私の車が町を走ってるって度々聞くんだけど

      近くの人に売ったのかな?」


「さぁ、知らないよ。引き渡してから後のことは」


いつもながら、鮮やかなウソつきぶり。

絶対に本当のことは言いません。

昔はすぐ尻尾を出していましたが

最近は年の功か、ずいぶんしぶとくなってきています。


販売店に確認したところで、結局バカを見るのは私です。

名義変更などで、夫に頼まれて店も一枚噛んでいることは確かですから

「知らない」で通すでしょう。


商売人というのは、どちらに付いたほうが長い目で見て得か

瞬時に天秤にかけるものです。

いつ交換されるかもしれない妻より

会社ぐるみでつきあいがあり

お客を紹介してくれる可能性の高い夫に恩を売るほうが得です。

似たようなことを何度も体験していました。


夫はだんだん学習を重ね、どうしようもない部分を

ピンポイントで突いてはそこへ居直るような行為を

重ねるようになりました。


      なんとかギャフンと言わせる良い方法はないか…


そんな折、次男が高校生になり

ガソリンスタンドでアルバイトを始めました。

なんとそこへ、婆姫が私の車で給油に来たというのです。


カードを出したので、名前を見ておいたと言います。

「男の名前だったから、多分旦那さんのカードだよ」
         
        
           でかした!


その名字は、かなり変わっていました。

顔のある一部分と同じ名前で、思わず吹き出しました。

         
         さ~て、どうしてくれよう…


ある朝、私は夫に言いました。

      「ゆうべ、変な夢見ちゃった…」


夜中によくうなされるのが悩みの夫は、夢には敏感に反応します。


「どんな夢?」

愛用の夢占い辞典を持って来て、調べる気満々です。


      「あのねぇ、私の○が急に腫れたの。

       で、びっくりして顔さわってたら

       すっごく大きくなって困ってたら

       死んだおじいちゃんが出て来て~

       ○に気をつけなさいって言ったの…」


辞典をめくる夫の手が止まりました。

            フッフッフ…


「そ…それで?」

     「それだけ~」


こういう時は、ノってあれこれ言わないほうが効き目があるものです。
    
夫はあきらかに動揺していました。


    「ねぇ、何て書いてある?○の夢…」
 

「…」 

    「おじいちゃん…何が言いたかったのかなぁ…。

     霊感のある人だったから、何か怖いなぁ…」


夫はすっかり大人しくなって出勤して行きました。


急遽、霊感じいさんにされた亡き祖父には申し訳ないけど

ここは孫娘のためにひと肌脱いでもらいましょう。

コメント (6)
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