殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

続・ペット事情 ショートステイ

2021年06月25日 10時18分29秒 | みりこんぐらし


これは何でしょうか。





この子が入ってます。

子スズメのチュン太ちゃんです。


先日、道路にうずくまっているのを長男が連れ帰りました。

飛ぶレッスンをしていて、墜落したようです。

首のあたりは、まだ毛が生えていません。


チュン太ちゃんのおうちは、古い植木鉢のカバーを2つ組み合わせた

安普請のにわか仕立て。

まあ、ボロ小屋ですな。

うちに鳥かごはたくさんありますが

給餌の回数が頻繁なので、いちいち鳥かごから出し入れしていると弱るかもしれません。

だから当面は、この鉢カバーの中に滞在していただきます。



雛鳥は、たびたびお腹が空くものです。

お腹が空くと、2秒に1回の間隔でチー、チーと鳴き続けます。

けっこう、うるさい。


そこで『すりえ』という、雛に与えるエサを買ってきて

ぬるま湯で溶いて、日に何度も与えます。

お腹がふくれると、静かになります。


給餌に使っているのは、コンビニのコーヒーに付いてくる

プラスチック製の細いマドラー。

先端にある小さなスプーンの所にエサを乗せて

親鳥がクチバシでするように、思いきって喉の奥まで突っ込んでやると

よく食べます。

もっと小さい子なら、すりえをゆるく溶いてスポイトで与えますが

この子はマドラーでも大丈夫みたいで食いつきがいいです。


自然豊かな我が家の周りでは、時々このようなことが起こります。

元気に飛べるようになったら、自然へと返します。

その時は、ちょっと寂しいと思います。
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ペット事情

2021年06月19日 13時57分30秒 | みりこんぐらし
うちの飼い犬リュウは、ダックス犬とビーグル犬のミックス。

ネットの譲渡会でもらい受けた人が飼いきれなくなり

昨年の12月中旬、うちへ回って来た。


来た時には生後3ヶ月で5.7キロの体重。

大きいなりに可愛らしい子犬だった。




しかし半年が経過した現在、21キロに増量。

22キロを超えたら大型犬の扱いになり、注射や薬の分量が増えて

値段がグンと高くなる。

これ以上太るなと言ってあるが、犬耳東風で拡大を続けると思われる。



ほ〜ら、こんなになっちゃった。




このリュウ、11才の先住犬であるパピヨン犬のパピとは

今だに仲が悪い。

同じ雄犬同士だからか、元々相性が悪いのか

ともあれ、それまで家族の愛を独占していたパピにしてみれば

招かれざる客なんだから仕方がない。

我々家族はできる限り、パピ優先をモットーに接しているが

ストレスですっかり老いさらばえ、痛々しい限りである。





さて、我が家には他にもペットがいる。



インコのピーちゃんだ。

以前は6羽だか7羽だかいたものの、数年を経て亡くなり

雄の彼だけになった。

この子は長男と義母ヨシコが卵から育てたので、二人の可愛がりようもひとしお。

それにピーちゃんは、しゃべる。

ヨシコの声で。


聞くところによると、しゃべるインコはたいてい雄だそう。

そして雄は数が少ないそう。

ちなみにクチバシと足がブルーがかっているのが雄で、雌はピンクがかっているそうな。

もしも誰かにインコをあげると言われ

どれを選んでもいいと言われたら、クチバシと足がブルーのを選ぶといい。

鍛えれば、しゃべるかもしれない。

え?そんな事態は起きない?

これは失礼。


え?どうやって鍛えるんだって?

しょっちゅう同じ短い言葉で話しかけるのもだけど

まず鳥かごを賑やかな場所に置くのが早くて楽かも。



だけどピーちゃん、しゃべりはマンネリ。

ヨシコの部屋で生活しているため、レパートリーは彼女のセリフが中心だ。

「もしも〜し」

「ワッハッハ!」

「ピーィちゃん」

「おはよ」

「ゲホ、ゲホ」

「カーッ、ペッ」

あとはパピの鳴き声を真似て、キャンキャン言うだけ。


ところがしばらく前から、新しい言葉を口にするようになった。

「コストコイッタ」

コストコ行った…と言っているのだ。

かの有名なマンモススーパー、コストコである。


これには理由がある。

何ヵ月か前のこと…

このご時世に不謹慎ではあるが

同級生の友人マミちゃん、モンちゃんと一緒に広島市内にあるコストコへ行った。

マミちゃんが会員で、連れて行ってあげるというので

初めて行ったのだ。

ユリちゃんは、時間が取れないということで参加しなかった。



初めてのコストコはテレビで見た通り、とても広かった。

カートはバカでかく、重く、押して歩くのに苦労する。

ここでは、買い物はスポーツらしい。

私のような年寄りの来るところじゃないわ…と思った。


それでもマミちゃんと私は興奮して肉やお菓子を買い漁り

それぞれ3万円ほど使った。

倹約家のモンちゃんは、お茶とオリーブオイル

コストコ名物のロティサリーチキンと呼ばれる鶏の丸焼きなどで合計2千円ぐらい。

マミちゃんと私は、はるばるコストコへ行きながら

2千円の出費で押さえられるモンちゃんの冷静を尊敬したものだ。


が、モンちゃんは冷静なだけではなかった。

買い物をした帰り、さすがに買い過ぎたと我に返ったマミちゃんと私。

肉なんかはどうせ食べるんだからいいけど

持て余しそうなのはアップルパイやエッグタルトなど

一つのパックにたくさん入っている焼き菓子の類いだ。


どうするんだ、こんなに…ということで、モンちゃんに分けてあげることにした。

すると、さすがはモンちゃん。

ビニール袋を用意しているではないか。

もちろん、分け前を入れるためである。

負けた。

もう行くことは無いと思うけど、楽しくて良い思い出になった。


しかしコストコ、実は私が先に行ってはいけない場所だった。

ここには、ヨシコが友達の母娘と行く予定だったのだ。

その母娘とは、嫁姑関係が壮絶な骨肉のおトミとその娘である。

が、おトミはこの春以降、入退院を繰り返すようになり

コストコはお預けになったまま。

おトミの病状からして、おそらくもう行けないだろう。


コストコがどんな所か知らないヨシコは

ディズニーランドみたいな楽しい場所だと思い込んでいる。

そこへ私が行ってしまったのだ。

昔から、いい所、珍しい所へ行くのは彼女の担当だったはすが

嫁に先を越されて嬉しいはずがない。

その悔しさをおトミや他の人に電話で触れ回ったらしく

ピーちゃんが覚えてしまったというわけ。

「コストコイッタ」

なにげにふてくされた低い声は、機嫌が悪い時のヨシコにそっくり。


他のペットは、金魚と亀。

この子たちは静かだ。

当たり前か。
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セーフ!

2021年06月16日 11時10分44秒 | みりこんぐらし
かねてより入院中だったA君のお父さんが、病気で亡くなった…

夫が外でそう聞いて帰ったのは、今月初めのことであった。

A君は40代半ば。

夫と私、共通の知人だ。


彼とは夫が仕事関係、私が選挙関係で別々に出会って十数年になる。

そのまま交流が続いているのは

A君が我々より精神的に大人で慈悲深いことに加え

彼が実家暮らしの独身であることが大きい。

途中で結婚したら、奥さん思いの子煩悩になりそうなので

うちらのような爺婆に用は無いはずだ。


十数年の付き合いだから、彼の両親とも面識があった。

頭脳明晰で常識人のA君を育てた両親だけあって、優しい人たちだ。

だからお父さんが亡くなったことは、まんざら他人事ではない。

ここは取るものもとりあえず、夫婦でお悔やみに馳せ参じるところである。


しかし、こちらが得たのは亡くなったという情報のみ。

夫の知り合いが雑談の合間に口走ったものだ。

そこで違う方面からの情報を待ってみたが、どこからも聞こえてこない。

コロナの時節柄とはいえ、この状況は珍しい。

田舎で人の生き死には、その気になれば自然に耳に入ってくるものなのだ。


情報が無いことから、我々はA君の強い意志を感じた。

お父さんの見送りを完全秘密主義で行う意志である。

A君は、このご時世に人を集めたくないのだ。


几帳面で誠実な彼のことだから、家族葬といったら徹底的に家族葬だろう。

通常は家族葬よ秘密よと言っていても

どこからか漏れ伝わって人数が増えるものだが

彼は親戚はおろか、離れて暮らす兄弟すら集めない所存かもしれない。


彼に直接、電話でたずねることはできない。

謙虚な彼は、弔問を絶対に辞退する。

断られてしまうと、行きづらいじゃないか。

「落ち着いた頃、家に行ってお参りさせてもらおう」

だから我々は、そう決めた。

そして“落ち着いた頃”という時期は、次の日曜日の午後と定めた。


で、その日曜日がやって来る。

朝起きた時には、A君の家に行く気満々だった。

しかし時間が経つにつれ、私に加齢の波が押し寄せる。

前日の5日、友人ユリちゃんのお寺で料理をしたが

分散方式の調理と給仕でくたびれていた。

午後が近づくと疲れが増幅してきて、出かけるのが億劫になったのだ。


ダラダラしているうちに、やがて夕方。

私は自身の悪癖、ものぐさを軽く呪いつつ

A君の家に行くのを取りやめた。

「すいません、今週中のどこかで行きますけん」

私は夫に告げるのだった。


が、平日となると、なかなか夫婦揃って出られないものよ。

その週は特に慌ただしく、ハッと思い出せば日が暮れている。

諸事万端を押して駆けつけるのがお悔やみだろうが

なにしろ私ってものぐさじゃん。

「急いだって、もう亡くなってるんだし」

これをよすがにズルズルと日を送り、次の週末が訪れた。


そして日曜日、正確にはこの13日。

「今日は何が何でも行きますけん!」

私は夫に固い決意をのべ、午後1時、市内にあるA君宅を目指して出発した。

秘密にしたいであろうA君の気持ちを慮り、服装はあえて普段着。


途中、酒屋に寄ってビールを1ケース買い

不祝儀の熨斗(のし)に、御供(おそなえ)と書いてもらう。

徹底的な家族葬となると、香典を受け取らない確率が高い。

A君は、好物の酒なら絶対に受け取るからだ。


こうしてA君の家に到着した我々。

夫にビールを持たせ、玄関のチャイムを押す。

最初にお母さん、続いてA君が出てきた。

「お父さん、お悪かったんですって?

お悔やみ申しあげます」


「何で知ってるんですか?!」

A君は驚愕の表情で言った。

「僕、誰にも言ってないんですよ?」

「パパがチラッと聞いて帰ったんよ」

「ヒロシさんの情報網、おそるべしですね!」

持ち上げられて、嬉しそうな夫。

看病の年月が長かったからか、A君もお母さんもサバサバして明るい。


「それで、いつ…?」

「おととい、容態が悪くなってそのままでした」

お母さんが答えた。

「おととい…?」

今度は私が驚愕する番だ。

亡くなったと聞いた時には、まだ存命だったのだから

通夜葬儀のことなんか何も聞こえてこないのは当たり前である。

しかし、顔には出せない。

耐える。


そのまま玄関先で香典を差し出したが、やはり辞退された。

「じゃ、これでも飲んで元気出して」

背後に立つ夫に目配せし、隠し球のビールを渡す。

「やられた!」

と言いながら、満面の笑みで受け取るA君。

酒飲みには、酒が一番喜ばれるのだ。


一昨日と聞いた衝撃から立ち直れないでいる我々は、すぐに帰ろうとした。

しかし引き留められて家に上がり、お父さんの遺骨に線香を上げる。

それからA君母子と少し話をして、おいとました。

家の前に立ち、我々の乗った車が見えなくなるまで最敬礼で見送るA君。

本当にいい子だ。


しかし角を曲がり、A君が見えなくなった我々夫婦には

取り急ぎ、話し合わなければならないことがあった。

「ちょっと、おとといって何よ。

月初めは、まだ生きとったんじゃん」

「わしゃ、死んだいうて聞いた」

「死にそうと死んだを聞き間違えたんじゃないん」

「いや、確かに死んだいうて聞いた」

「でも先週、行くつもりじゃった時も生きとったんじゃん」

「まあ、そういうことになるわいのぅ」

「予定通り先週の日曜に行っとったら、どうなったことか」

「まあ、大恥じゃのぅ」

「その後の平日に行っとったら、どうなったことか」

「まあ、似たようなもんよ」

「金曜なら、どうなったことか」

「死んだ当日に香典とビールは、ちょっとのぅ」

「昨日は火葬じゃけん留守じゃったろうし

A君がびっくりするはずよぉ、死にたてじゃんか」

「ギリギリセーフじゃったのぅ」

「ひ〜!恐ろしや恐ろしや」

自分のものぐさが、初めて役に立ったような気がする。
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ワクチン

2021年06月12日 11時56分37秒 | みりこんぐらし
コロナのワクチン接種で、世間はかまびすしい。

我が家でも、予約でひと騒動あった。


一緒に暮らす義母ヨシコは85才。

予約の電話がつながらなくて、連日大騒ぎをしていた。

大腸癌、胆嚢ポリープ、脳梗塞、狭心症、胃癌から不死鳥のごとく生還し

糖尿病の既往症があるヨシコは、主治医のいる病院で打ちたい。

ネット予約では、市内のどの医療機関へ回されるかがはっきりしないため

どうしても自分の口から既往症を伝えた上で、予約をしたいと言うのだった。


予約が開始されて数日、電話はつながらないまま。

その間、老人仲間から続々と電話がかかる。

「お宅もつながらない?うちもよ」

この手の相手であればお互いに慰め合って、引き続き努力を誓い合う。

めでたし、めでたし。


が、中にはこんなのもいる。

「うちは取れたよ。あなたはまだ?」

打つ病院にこだわらない者は、電話がつながった幸運を勝ち誇るので

ヨシコ、イラつく。


が、勝ち誇る者にも段階がある。

「たまたま主治医の病院が取れたわ」

電話がつながった上に、打ちたい病院に当たったというダブルの幸運だ。

こうなりゃもう、宝くじに当たったような勢いで自慢する。

それを聞いたヨシコ、さらにイラつく。


「息子がインターネットで、いつもの病院を取ってくれましたの。

息子はすぐチャチャッとやってくれましてね」

何を勘違いしているのか、ネットを使える家族がいることを

わざわざ自慢げに伝えてくる者もいる。

「何で私がそんなことを自慢されんにゃいけんの?!」

すっかりおかんむりのヨシコ。


そうこうしている間に、電話がつながった。

が、その日は希望する病院に空きが無く、行ったことのない医院だったのでパス。

再び電話にかじりつく。


「急いで打たんでも、先に打った人の様子を見てからにしんさい」

焦るヨシコに、私は何度も言ったものだ。

しかしヨシコには、続報が入り始める。

今度は「1回目、打ったよ!」の自慢だ。

家の電話は次々と鳴り、全ての相手と長話をするので

予約の電話をするどころじゃない。

報告を聞いて、悔しがるヨシコ。

老婆って、どうしてこうも自慢しぃなんだろうか。


人の自慢ばかり聞いたヨシコ、具合が悪くなって寝込む。

昔からどんなことであれ、自慢するのは自分の役だったはずが

ワクチンで逆転したのが相当こたえたらしい。

予約の電話に取り組む作業は、数日お休みとなった。

老婆って、どうしてこうも競争心が強いんだろうか。


「しばらくほっときんさい。

そのうち、お願いですから打ってくださいって向こうから言うてくるよ」

私は、出遅れた無念にもだえるヨシコを慰めるのだった。

もちろん、その場しのぎの適当な発言。


はたして数日後、適当な発言は現実となる。

市から1枚のハガキが届いたのだ。

「あんた、まだ打ってないよね。

ここへ電話してみんさい」

といった内容のハガキで、それまで一つだった電話番号が三つに増えとる。


ヨシコがさっそく電話をすると、すぐにつながった。

「何年前にあの病気をした、あれも切った、これも入れた…」

やりたかった病気自慢がやっとできて、満足げなヨシコ。

これをやりたいばっかりに、ネット予約を許さなかったのだ。

念願叶ったヨシコは希望する病院の予約も取れ、ダブルの勝利を手にしたのだった。


5月25日、ようやくワクチン1回目の仲間入りができたヨシコは

次男の送迎で嬉々として打ちに行った。

いずれ我々も打つことになるのであれば、しっかり観察しておかなければ…

と思って接種後の様子を見守ったが、別に変化は見られず

接種ができて周囲と肩を並べられた喜びばかりが目立った。


そんな中、広島県がワクチンで全国の笑い者になった。

1日で1,800人に対応できる大規模接種会場を福山市に用意したが

訪れた高齢者はわずか88人。

これでは準備したワクチンが無駄になってしまうということで

急きょ医療機関に声をかけ、近くの医療従事者に集団接種を行ったという。

まさかの閑古鳥に、記者会見をした知事も頭をひねっていた。


予約から接種会場まで、ワクチン関連のことを決める人は

老人と生活したことなんて無い人が多いのかも。

老人は皆、自分を特別な存在だと思っている。

そう信じなければ生きていられない。

そして、そう信じている者が長く生き残れるのだ。


特別なんだから、特別扱いでなければならない。

十把一からげで一ヶ所に集められ、次々に未知のワクチンを打たれるなんて

家畜じゃあるまいし、とりあえず躊躇するのは当たり前だ。


そして広島県は、全国的に見ても健康年齢が短い。

つまり早いうちから病気になって、余生を入退院や通院で過ごす人口が多い。

病気の高齢者が多いのだから、何かあると怖いという理由から

慣れた病院で接種を受けたいのが人情だ。

もしも万一の事態になった場合、そのまま治療を受けられるし

彼らは死ぬ場合のことも考えている。

知らない所で息絶えるより、慣れた病院で主治医に看取られたい。


そのような高齢者の心理に配慮することもなく

「たくさんの人が一度に接種できますよ!さあ、どうぞどうぞ!」

と言ったって、はいそうですかと乗り気にはなれない。

年寄りは早く終わらせて

次の世代の接種に進みたい都合がありありとわかるので

最初はとにかく慎重に様子を見る。

行く行かないを決めるのは、出足を確認してから。

それが高齢者。

この慎重があるから、彼らは長く生き延びることができたのだ。

ワクチンのことを決めるエラい人たちは、考えが浅いんじゃ。


ともあれ問題が出るとしたら2回目だと、私の周りでも聞く。

2回目の接種は、1回目から数えて20日後の来週15日。

どうなるんだろう。

不死鳥ヨシコのことだから、やっぱり何もないかもね。


で、先日、ヨシコの同郷で近くに住んでいるスエ子さんがうちに来た。

80才の彼女は、今月始めに早くも2回目の接種を終えている。

心臓疾患があるが、2回とも何ともなかったそうだ。

「具合が悪うなるんは、若い人が多いんじゃろ?

高齢者は大丈夫よ」

どこから来るんじゃ、その自信。

「年寄りに打つ分は、もったいないけん、薄めてあるんじゃないの?」

「薄口…」

斬新な見解であった。
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手抜き料理・お祭編

2021年06月08日 09時30分38秒 | 手抜き料理
先日、友人ユリちゃんの実家の寺で、お祭があった。

町中の人が集まるこのお祭は、毎年6月に行われる。

昨年はコロナ禍のために中止となったが

今年は町民を集めずに内輪で行うことになった。


そこで、我々同級生が招集される。

日頃はお寺の行事に参加しない檀家や、青年団の世話人を始め

県や市のえらい人など総勢30人ほどに出す軽食を作るのだ。


30人といっても一度に集合するわけではなく

午前、午後、夕方、夜に分散して集まる。

マミちゃん、モンちゃん、私の同級生3人組は

軽食と聞いて楽勝だと思い、喜ぶのだった。


それがぬか喜びだったのは、後でお話しするとして

とりあえずメニューを決めなければならない。

メインはユリちゃんの希望により、コロッケに決まった。

昔から、お祭には檀家さん手作りの料理と一緒に

買ったコロッケが並ぶ風習。

お祭といえばコロッケ…ユリちゃんの中では、そうなっているらしい。


他は海老パンと卵焼き、冷やし素麺汁に決めた。

慎重に検討したメニューではない。

コロッケは、いつぞやのお寺食で作ったことがある。

玉ねぎとジャガイモをたくさんもらっていたからだ。

今回もまた、玉ねぎとジャガイモをもらっている。

その処理にちょうどいいではないか。


そしてユリちゃんはこのところ、激安スーパーの食パンに凝っている。

4斤分が1本になっている長いパンだ。

彼女はこれを我々へのお礼の気持ちとして

お寺で料理をする度に持たせてくれるようになった。

値段は絶対に言わないが、推定300円。

それが我々の日当とも言えよう。


最初はそのサイズに驚いて盛り上がったものの

毎回続くとさすがに飽きる。

今回も用意すると言うので、いらないとは言えず

「お寺でみんなに食べさせちゃえ!」

そう思って海老パンに決めた。


海老パンも過去に作ったことがあるが、これには卵白が必要。

叩いて細かくした海老に

卵白、塩胡椒、オイスターソース、片栗粉を混ぜてパンに塗り

それを揚げるからだ。


で、卵白を使うと黄身が残る。

残った黄身の処理のために卵焼きを作るという

かなり適当な献立設定。


揚げ物ばかりではしつこいので、あっさりした物も欲しいところ。

私はユリちゃんに酢の物を提案した。

酢の物は一気に作れるし、ホイル製のカップに入れて

オードブルの皿に並べられる。

しかしユリちゃん、旦那が酢の物は嫌いという理由で反対。

そこで汁椀でめいめいに提供する冷やし素麺汁を提案し、許可が下りた。


お祭前夜はコロッケのタネと海老パンのタネ、素麺汁のダシを作る。

品数が少ないので、いつもと比べたら申し訳ないほど楽ちんだ。

楽ちんついでに、食器洗いも楽をしようと企てた私。

オードブル形式にして、使い捨ての容器にしようと思い立ち

閉店間際のホームセンターへ走った。


が、よくあるギンギラで円形の大きなオードブル皿は

2枚で500円と高い。

10枚は欲しいとなると、2,500円だ。

これは我々が楽をするための物なので、ユリ寺の予算は当てにできない。

そこで同じような大きさながら

5枚で500円の発泡スチロール製を2パック買う。

握り寿司用らしいが、熱い物を置かなければ大丈夫だ。


当日の朝は卵焼きを12本焼いて、準備は終了。

昼はユリちゃんの兄嫁さんがカレーを作っておいてくれると聞いたし

夜の料理は下ごしらえ済み。

依然として楽勝を確信している我々は

いつもより遅い11時、意気揚々とユリ寺に乗り込んだ。


ところが、到着してびっくり。

兄嫁さんのカレーはできているが、ごはんは炊いてないという。

カレーと言ったら本当にカレーだけだったのね…

信じたうちらがバカだったわ…

慌てて米を研ぎ、炊飯器のスイッチオン。

「今回、私は何も作らないから

せめてカレーの時のサラダを作る」

そう言って野菜をたくさん持って来たマミちゃんは

鬼の形相でサニーレタスを洗い、モンちゃんは紫玉ねぎをスライスしている。


サラダを盛り付け、ごはんが炊き上がると、もう昼じゃんか。

またも慌てて配膳する我々の前に、今度は『分散』が立ちはだかる。

コロナ対策もだが、飾り付けや整備の仕事の都合もあって

一度に集まらずに分散して食べるもんだから

出しては引き、出しては引きをひたすら繰り返す。

なにしろ分散なので、帰る人や来る人の出入りが激しく

そのことごとくをもれなく接待しようと思ったら、我々が駆け回るしかない。

使い捨てのオードブル皿を買って勝ち誇っていたが、とんでもない。

洗い物の山じゃんか。


食事が終わった人にはコーヒー&デザート。

兄嫁さんお手製の牛乳カンだ。

切り分けて出すので、手間がかかる。

こんなん作る暇があったら、ごはん炊いといてくれや…。


ドタバタの昼が終わると、3時が近づいている。

おやつの時間だ。

またコーヒーに、兄嫁さんお手製のシフォンケーキとティラミス。

キー!こんなん作る暇があったら…

言いたいけど、善意に対しては言えないものなのよ。

出しては引き、出しては引き、食器を洗って片付ける。


分散のおやつが済んだら、はや夕方。

合間を見てはコロッケに衣を付け

海老パンと一緒にマミちゃんが揚げてくれていたので

何とか二品はできた。

この時点でマミちゃんは、疲れて足が代わらなくなり戦線離脱。

座り込んでしまった。

無理もない。

日頃はこんなに走り回らないもんね。


生き残ったモンちゃんと私には、大仕事が待っている。

おむすびだ。

ひと釜は豆ごはんのおむすび

もうひと釜はおむすび用ふりかけをまぶしたおむすびと

ユリちゃんから指定されている。

そして気軽に食べられて気軽に持ち帰れるように

おむすびは全てラップでくるむという厳格な指示。


でも大丈夫、おにぎり女王のモンちゃんがいる。

前回のお寺料理で、おにぎり名人という隠れた才能を発揮した彼女を

私はすっかりあてにしていたし

彼女も「任せて!」と、いつになく意欲を見せていた。


が…三角おむすびという指令を聞いて、モンちゃんは意気消沈。

「ごめ〜ん、私、三角おむすびはできないのよ〜」

ユリちゃんがタワラ型ではダメだと言うので

私が握ってモンちゃんがラップを巻いた。


これでかなり時間をロスしたため

オードブルの皿に敷く野菜類を用意する暇は無くなり

昼に出したサラダの残りを流用。

私は冷やし素麺汁に取りかかり

モンちゃんにはコロッケと海老パンの盛り付けを依頼。


やがて素麺汁はできあがったが、オードブルの盛り付けは終わってない。

10枚買ったオードブル皿は、おむすびで4枚使ったので

残りの6枚におかずを盛り付けなければならない。

しかしモンちゃんは海老パンを乗せたバットを抱えたまま

皿の周りを熊のようにウロウロしながら

海老パンをひとかけら置いてみたり、またバットへ戻したりしている。


モンちゃんは、おかしくなったのではない。

疲れて、お帰りモードに入ったのだ。

彼女は海老パンがいたく気に入り、できるだけたくさん持って帰ろうとしている。

そのためには、「海老パンが余ってしまった」という状況を作る必要がある。

「時間切れで、全部は盛り付けられませんでした」を目指しているのだ。


が、客に出す海老パンはまだ十分ではなく、皿はスカスカ。

「モンちゃん、先に欲しいだけ取っとき。

残りを皿に盛って」

持ち帰る分を先に確保させる逆転方式で、欲にかられたモンちゃんを現世に引き戻す。

「あ、いい?」

モンちゃんは素早い動きで海老パンをパックに詰め、残りを皿に盛る。




こうしてやっとオードブルはできあがり、我々はそのまま帰った。

後でユリちゃんが言うには、どれも好評だったそう。

が、私は素麺汁が一番ではないかと思う。

お寺への進物だった素麺は、白龍という名の三輪素麺。

超極細の高級品で、ひと束ずつ紙の箱に入っていた。

茹でたついでに試食してみたが、歯ざわり、喉越し共に最高だった。


いずれにしても疲れたので、ここ数日はダラダラ過ごした。

分散はきつい。
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