日朝協会「京都府連合会」です。韓国・朝鮮との友好を進める、日本人の団体です。1カ月¥500 841-4316福谷気付

 世界の出来事から日本・韓国・朝鮮の未来を見る。
 皆さんの声を生かして活動を進めます。

朝鮮への侵略・第二次世界大戦への歴史、治安維持法を想起させる悪法中の悪法:凶暴罪。狂った安倍政権!

2017-04-05 | 安倍内閣の実像

「共謀罪」反対 広がる

国民を監視 自由脅かす

 

 政府・与党が6日にも審議入りさせ、今国会で成立を狙う「共謀罪」法案。国民の思想・信条や言論・表現の自由を脅かす希代の悪法に、法律家団体など各界各層の反対の声と行動が急速に広がっています。


学者

 「共謀罪」についての専門的な知識から同法案に強く反対しているのが、刑法学者です。葛野尋之一橋大教授、高山佳奈子京大教授ら7人の呼びかけ人が2月1日、「共謀罪」法案提出反対の声明を発表。声明は、「テロ対策」とは関係のない国際条約の締結を口実とする法案提出の欺まん性や、歯止めのない捜査権限乱用の危険を告発しています。同声明には、すでに160人を超える刑法学者が賛同しています。

 法学、政治学から自然科学まで幅広い分野の学者が結成し、安保法制=戦争法の廃止を主張する「立憲デモクラシーの会」も3月15日、「共謀罪法案に反対する声明」を発表しました。

写真

(写真)「共謀罪」に反対して国会請願デモをする弁護士ら=3月16日、衆院議員面会所前

法曹界

 法曹界でも反対の声や運動が広がっています。

 日本弁護士連合会(日弁連)によると、全国に52ある単位弁護士会のうち47会(3日現在)が共謀罪に反対する声明を出しています。

 各地の弁護士会では、共謀罪反対のパレード、街頭宣伝、出前講座、集会、シンポジウムなどを行っています。

 日弁連は3月31日、「共謀罪」法案の国会上程に対する会長声明を発表。「全国の弁護士会及び弁護士連合会とともに、市民に対して本法案の危険性を訴えかけ、廃案になるよう全力でとりくむ」と表明しています。

 社会文化法律センター、自由法曹団、青年法律家協会弁護士学者合同部会、日本国際法律家協会、日本民主法律家協会、日本労働弁護団で「共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会」を結成。2月27日、「憲法違反の共謀罪創設に強く反対する共同声明」を発表しました。同団体は市民とともに集会、宣伝、署名などを行っています。

写真

(写真)「共謀罪」などに反対して声をあげる人たち=3月24日、国会正門前

市民

 「共謀罪」に反対して市民が自主的に立ち上がっています。

 「未来のための公共」が毎週金曜日の夜に国会正門前で続けている抗議行動でも、「共謀罪」反対の声があがっています。「共謀罪はいらない」「自由を守れ」のコールをはじめ、「共謀しているかどうかを判断するために、警察が怪しいと勝手に判断した団体や市民は、日常的に監視される」などのスピーチも。国会前では、個人が呼びかける緊急抗議行動もおこなわれています。

 若い世代でつくる北海道のユニキタ(UNITE&FIGHT Hokkaido)は、「犯罪の疑いがあればその周辺の人たちまでもが監視対象になる。メールやLINE、SNSものぞかれる。そんな監視社会にNO!を」と札幌市内で緊急抗議を実施(3日)。大阪市では市民有志がよびかけて「安倍政権の退陣を求める緊急行動」(3月31日)がおこなわれ、「共謀罪など許せない」の声があがりました。

写真

(写真)「共謀罪」創設に反対し、安倍政権に抗議する人たち=3月29日、衆院第2議員会館前

言論界

 文学・文化にかかわる人々でつくる日本ペンクラブ(浅田次郎会長)は7日午後6時半から、イベント「共謀罪は私たちの表現を奪う」を東京都文京区の「文京シビックセンター小ホール」で開きます。閣議決定に抗議し共謀罪とその先に来る監視社会に「NO」を宣言し、ひきつづきインターネットを通じ反対を発信します。2月15日には、反対声明を発表しています。

 日本雑誌協会人権・言論特別委員会と日本書籍出版協会出版の自由と責任に関する委員会は連名で3月21日、「内心の自由」「表現の自由」を脅かすとして反対声明を出しました。

 日本新聞労働組合連合(新聞労連)は2月23日に反対声明を、日本民間放送労働組合連合会(民放労連)は2月10日に法案の国会提出断念を求める声明、3月21日に閣議決定に抗議する声明を、日本出版労働組合連合会(出版労連)は、2月15日の臨時大会で「成立を断じてゆるしてはなりません」とする特別決議をあげました。


いつまでも38度軍事境界線=休戦ラインを固定化せず、終戦協定を行い「平和友好ライン」の実現を!

2017-04-05 | ソウル聯合ニュース

北朝鮮が弾道ミサイル1発を発射 約60キロ飛行=韓国軍当局

2017/04/05 08:38 

【ソウル聯合ニュース】韓国軍の合同参謀本部によると、北朝鮮は5日午前6時42分ごろ、東部の咸鏡南道・新浦付近から東海に向けて未詳の弾道ミサイル1発を発射した。飛距離は約60キロ。

 現在、韓米軍当局がさらなる情報を分析しており、韓国軍は北朝鮮の挑発動向を注視しながら、万全の態勢を整えているという。

 今回のミサイルは地上から発射された上、飛距離が短いため、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ではないとみられる。

 北朝鮮は先月22日に中距離の「ムスダン」とみられる弾道ミサイルの発射を試みたものの、失敗している。同月6日には北西部の東倉里付近から中距離の「スカッド」の改良型とみられる弾道ミサイル4発を発射した。

 今回のミサイル発射は米国で開かれる米中首脳会談を前に、注目を集めるための武力誇示の可能性もある。

csi@yna.co.kr


北朝鮮、女子アイスホッケー・ 韓国、女子サッカーチーム平壌へ、 サッカー代表チームの訪朝試合は27年ぶり   

2017-04-04 | 日本・韓国・朝鮮国民友好親善

行き詰まった南北関係、スポーツが切り開けるか

登録 : 2017.04.03 07:46 修正 : 2017.04.03 09:09

 

北朝鮮、女子アイスホッケー代表チームを電撃派遣 
韓国、女子サッカーチーム平壌アジアカップ出場 
サッカー代表チームの訪朝試合は27年ぶり 
 
韓国政府、「国際スポーツ行事…国際関係に従ったまで」 
チェ・ムンスン知事、「北朝鮮、平昌五輪参加意思を明らかに」

2日午後、江陵で開かれたアイスホッケー女子世界選手権大会で南北共同応援団がスティックバルーンを振りながら北朝鮮選手団を応援している=江陵/パク・スヒョク記者//ハンギョレ新聞

 1日、北朝鮮の女子アイスホッケー代表チームが入国したのに続き、2日には韓国の女子サッカー代表チームが中国の北京を経由して平壌(ピョンヤン)に向かった。昨年2月、開城(ケソン)工業団地の閉鎖以降途切れていた南北交流が、国際大会参加のための選手団相互訪問の形で再開されたことで、今後の南北関係にどのような影響を与えるか注目される。北朝鮮選手団が平昌(ピョンチャン)五輪に参加するかどうかも関心を引く。

 

 北朝鮮選手団が韓国を訪問したのは2014年9月の仁川(インチョン)アジア大会以後、2年6カ月ぶりだ。韓国選手団が訪朝し試合を行うのは2015年8月、平壌(ピョンヤン)で開かれた幼少年サッカー大会に参加するため、京畿・江原チームの選手団と役員80人余りが訪朝して以来だ。

 

 北朝鮮の女子アイスホッケー代表チームの訪韓は破格的と言える。北朝鮮の男子アイスホッケー代表チームは、2007年にソウルで開かれた国際アイスホッケー連盟(IIHF)世界選手権のディビジョン2グループB大会に出場しなかった。当時は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時期であり、その後の李明博(イ・ミョンバク)、朴槿惠(パク・クネ)政権時とは違って、南北関係が悪化していない時だった。

 

 しかし、北朝鮮は今回相次ぐミサイル実験などで緊張が高まった中でも電撃的に女子アイスホッケー選手団の韓国訪問を決定した。1日、仁川空港に到着した選手団は警察が作った人間の壁に沿って入国場の外のバスに乗ったが、その表情は明るかった。一部は、車の中で笑みを浮かべながら手を振る余裕を見せた。

 

 サッカー種目だけでいえば、今回は27年ぶりに実現される代表チームの訪朝試合だ。韓国のサッカー国家代表チームが訪朝して平壌で試合を行ったのは1990年10月11日の「南北統一サッカー」が最後だった。当時は南北和解ムード作りの一環として男子・女子代表チームがそろって平壌に行き、北朝鮮との親善試合を繰り広げた。その後ソウルや第3国で南北対決をしたことはあっても、平壌で南北がサッカーの試合をしたことはない。ホ・ジョンム監督が率いた男子代表チームは、2008年南アフリカ大会アジア3次予選で北朝鮮と同じ組だったが、太極旗の掲揚などを拒否した北朝鮮の態度のために遠征試合を平壌ではなく中国の上海で行ったことがある。

 

 韓国政府は今回の相互訪問に大きな意味を付与しない雰囲気だ。統一部当局者は「事前に予定された国際スポーツ行事であることを考慮し、国際慣例に従って北朝鮮選手団の訪韓と韓国選手団の訪朝を承認したまで」と話した。実際、今回の相互訪問のために南北が直接接触したこともない。それぞれ大会を主催した国際アイスホッケー連盟とアジアサッカー連盟を通じて選手団の訪問の通報と身辺安全保障などの手続きが行われたためだ。

 

キム・チャングム、チョン・インファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )


日本政府は歴史を消そうと思っているが、私たちが慰安婦被害者の声を伝えることを止めることはできない。

2017-04-03 | 日本・韓国・朝鮮国民友好親善

世界の慰安婦博物館が初会議「被害者の声、伝え続ける」

登録 : 2017.04.02 22:30 修正 : 2017.04.03 06:29

会議場周辺で「ヘイトスピーチ」も

1日、東京の在日韓国YMCAで開かれた第1回日本軍「慰安婦」博物館会議で、イ・インスン(右)「ヒウム」慰安婦歴史館館長が発言している。左は台湾の慰安婦博物館「アマ(おばあさん)の家」の康淑華館長//ハンギョレ新聞社

 「日本政府は歴史を消そうと思っているかも知れないが、私たちが慰安婦被害者の声を伝えることを止めることはできない。私たちは次世代、そしてその次世代にも(声を)伝えなければならない義務がある」

 

 1日、東京千代田区の在日韓国YMCA会館で開かれた第1回日本軍「慰安婦」博物館会議で、フィリピンのケソン市にある慰安婦博物館「ロラス・センター」のレチルダ・エクストレマッド氏は慰安婦被害の記録を保存していけば、被害者の声を伝え続けていくことができると強調した。この日会館では、韓国、日本を含めフィリピン、中国、台湾の慰安婦博物館が初めて慰安婦博物館会議を開いた。100席を超える会議場には席が足りずに立って会議内容を聴く人々も多かった。

 

 フィリピン慰安婦被害者支援の集いである「リラフィリピーナ」の代表レチルダ氏は「昨年日本大使館の人が資料室(ロラスセンター)を訪ねてきた時、自分はこのような話をした。日本政府がフィリピン政府に慰安婦博物館について抗議をしても、このような活動は国家ではなく市民が行っているので、止めることはできないだろうと言った。日本政府は被害者の声を押さえつけようという態度だが、私たちは資料を蓄積し永遠に伝えていくことができると言った」と話した。「ロラ」とはタガログ語でおばあさんという意味で、慰安婦被害者支援センターから出発し現在は慰安婦被害者の証言と写真の蓄積もしている。2008年に日本の市民団体の支援を受けてケソン市に建てられた。

 

 昨年開館した中国の上海慰安婦歴史博物館は、日本人のベビーシッターとして仕事をしていたが強制的に慰安婦として連れていかれた被害者の事例などを説明した。おばあさんを雇用した日本人が慰安所を開設した人物だった。

 

 台湾の台北にある慰安婦博物館「アマの家」は、2004年から慰安婦博物館設立のために土地を探したが色々な理由で失敗した話をした。「アマ」という台湾の言葉はおばあさんを意味し、博物館は11年間の努力の末に2015年に台北にある築90年の建物を買い入れることに成功した。博物館は建物の改造を経て昨年12月に開館し、台湾慰安婦被害者59人の証言と写真を保存している。

 

1日、第1回慰安婦博物館会議が開かれた東京千代田区の在日韓国YMCAの周辺で、ある男性が拡声器を使って会議を妨害する発言をしたため、警察が男性を取り囲んでいる//ハンギョレ新聞社

 韓国からは「ナヌムの家」と共に地域に設立された慰安婦博物館が参加した。2015年に開館した大邱(テグ)の「ヒウム」慰安婦歴史館のイ・インスン館長は「1990年代、日本政府の責任を認めないアジア平和基金支援の時、支援を受けることを拒否する被害者を支援する集いから出発した」として「当時は問題がすぐに解決できると思われたが、そうはならず、初めて支援の集いを始めた時に共にしたおばあさんのうち今は5人しか残っていない」と話した。

 

 この日の会議は「日本政府に女性の人権侵害に対する責任を負わせるために活動を受け継いできたが、日本政府は歴史を歪曲し忘却させようとしている。慰安婦被害の実態と歴史を伝える博物館の役割は、次世代に対する平和と人権教育という目的だけでなく、被害女性の被害回復のためにもとても重要だ」という内容の宣言文を採択して幕を下ろした。

 

 慰安婦被害者の声を伝える努力は容易とは言えない。この日の会議が終わる頃、5~6人の日本人が会議場所周辺で拡声器を使い「ヘイトスピーチ」をした。彼らは「うちの祖父がそんなひどいことをしたと(日本人が)話すとは、恥ずかしいではないか。北朝鮮か韓国に行ってしまえ」と叫んだ。

 

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


済州、風と石は知っている、惨い苦難の歴史  太平洋戦争など日帝の痕跡から  済州島民が虐殺された4・3事件まで 

2017-04-02 | 大韓民国

“平和の島”済州、そして“ダークツーリズム”

登録 : 2017.03.30 22:27 修正 : 2017.03.31 06:39

 

済州、風と石は知っている、惨い苦難の歴史 
太平洋戦争など日帝の痕跡から 
済州島民が虐殺された4・3事件まで 
島のあちこちに歴史の現場が残る 
 
美しい風景に劣らない感慨 
“平和の島”意味を探す人が増加

中日戦争、太平洋戦争当時、日本軍が中国爆撃用に使った済州特別自治道、西帰浦市大静邑サンモ里のアルトゥル飛行場跡。手前に古墳群のように並んでいるのは日本軍の飛行機格納庫跡だ。飛行場の後方に山房山と漢拏山が見える=西帰浦/キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 3月12日午後、済州島(チェジュド)の西南部にある西帰浦市(ソギポシ)大静邑(テジョンウプ)サンモ里の旧アルトゥル飛行場周辺は、ジャガイモの農作業が真っ盛りだった。 この地域の農民がトラクターで畑を耕し、腰を曲げて手で農作業をしていた。畑と畑の間にまばらに咲いた黄色い菜の花と周辺の青い草が、寒い冬を振り払い背伸びをする済州の春を知らせていた。日帝が作ったバンカー陣地の上に上がると、100余万坪の広大な野原が一望できた。畑になっている平野の所々に日帝強制占領期間に建設された格納庫が見え、山房山(サンバンサン)が手に取るように近くに見えた。その後ろには壮大な漢拏山(ハルラサン)が屏風のようにアルトゥル飛行場一帯を抱いていた。その横には松岳山(ソンアクサン)が高く聳え、加波島(カパド)と韓国最南端の馬羅島(マラド)がはるか先に点々と浮かんでいた。

 

 松岳山とアルトゥル飛行場一帯は、済州オルレ(小道)10コース(和順金砂海岸~モスル浦)の通り道だ。“トゥル”とは済州語で“広い平野”を意味し、“アル”は“下”という意味だ。“アルトゥル”はモスル峰の下の平野に由来する。旧日本海軍が1931年に建設したアルトゥル飛行場は、1945年の終戦まで約15年間にわたり日本軍の主要軍事拠点だった。付近には朝鮮戦争時期に予備検束され211人が集団虐殺されたソアルオルム4・3遺跡もある。

 

 穏やかな陽気の下でオルレ愛好者が一人、または二人で歩く姿がしばしば目についた。 ソアルオルム4・3遺跡付近を歩いていたパク・レソンさん(51・京畿城南市盆唐区)はこの日、一人で済州オルレ10番コースを歩くため、日帰り済州旅行に来たと話した。

 

 パクさんは「済州にこのような隠れた歴史遺跡があるとは知らなかった。本で見ただけの歴史の現場を自分の目で見て感じながら歩くのがとても良い」と所感を話した。パクさんは「松岳山海岸の絶壁に全く知らなかった日本軍の戦争遺跡である人工洞窟(坑道陣地)もあった」と言って「良いカフェもあって景色もずば抜けていて、今度また来たい」と明るく笑った。

 

太平洋戦争当時、日本軍が使った済州特別自治道西帰浦市大静邑サンモ里の日本軍地下壕=西帰浦/キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 “平和の島”済州が“ダーク ツーリズム”の現場として注目を集めている。ダークツーリズムとは、単純に楽しむ旅行ではなく、歴史的に死や苦痛、惨劇が起きた地域を旅行して真実を悟る旅行だ。ホロコーストの現場であるポーランドのアウシュビッツ収容所、カンボジアのキリングフィールド、原爆が投下された日本の広島と長崎、数十万人の中国人が日本軍に虐殺された中国の南京大虐殺記念館、原発の危険性を教えたチェルノブイリ、旧ソ連の原発付近などは代表的なダークツーリズム地域だ。

 

 例えばアウシュビッツが観光地になることに拒否感を感じる人もいるだろうが、おかげで多くの人々が現場学習を通じてナチの蛮行を生々しく感じて、再びこうした歴史が繰り返されないよう誓い、社会的共感を形成することができる。『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』の著者である東浩紀氏の次のような指摘はダークツーリズムの本質をよく示している。彼は「この本を貫く一貫した問題意識は、チェルノブイリの記憶、福島の記憶を未来に継承するために『忘れてはならない』と唱える以外に何ができるのかという問い」と明らかにした。本は「ある場所で生じた悲しみは、その場にいてこそ、その重さや辛さをリアルに感じることができる」とも指摘した。

 

 他に類を見ない美しい自然を抱いた済州の近現代史は苦痛で綴られた。中日戦争時期、日帝は済州島を中国爆撃のための基地として使い、太平洋戦争末期には日本本土を守るための最後の拠点として朝鮮人を強制動員して済州島を要塞化した。解放以後に起きた韓国現代史最大の悲劇の一つである済州4・3事件では、済州島の全人口の10%が犠牲になった。また朝鮮戦争時期には、中国軍の捕虜収容所があり、大静邑の陸軍第1訓練所で訓練を受けた延べ50万人の青年が前線に出て行った。大静邑にはまだ当時の指揮所、医務隊建物、第1訓練所の正門柱と強兵台教会、空軍士官学校の勳籍碑などが残っている。

 

 済州島にはこのような歴史的背景ゆえに旧日本軍の軍事施設をはじめ解放以後に起きた済州4・3事件遺跡、朝鮮戦争時期の韓国軍の軍事施設など韓国近現代史の現場を見ることができる歴史の現場があちこちにある。こうした現場はほとんど済州のずば抜けた絶景と共に見てこそ感慨を伝える。

 

朝鮮戦争当時、予備検束されて211人が集団虐殺された済州特別自治道西帰浦市大静邑サンモ里のソアルオルム。ソアルオルムは済州オルレ10番コースにあり、オルレを歩けば自然に4・3事件の遺跡も見ることができる=西帰浦/キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国政府は2007年に済州島を「世界平和の島」に指定した。政府は「平和の島」指定の根拠として多くを挙げたが、その中でも解放以後に起きた済州4・3事件の廃虚を歩いて済州の人々の意志と和解・共生の精神を平和の概念の中に入れた。

 

 最近では済州4・3事件をひと目で見られる済州市奉蓋洞(ポンゲドン)の済州4・3平和公園を訪れる人も増えた。10日、4・3記念館で会ったピョン・ジョンウンさん(32・女・済州市)は「済州に住んでいるのに、他の展示会を見に来て今回初めて記念館を訪ねた」として「4・3という歴史的事件に対してより深く知ることができたし、歴史と人権について考える時間になった」と話した。

 

 記念館の出口にある願いの木に付けられた短冊の字句も目についた。

 

 「教科書には4・3事件と短く書いてあるだけで、どんな事件かもよく知らないままで過ぎてしまったが、大学入試を終えてここに来て自分自身の無知が恥ずかしかった。覚えられないからと調べてみもしなかった態度を直さなければと思いました。ここに多くの人が訪ねてきて、多くのことを感じて学んだら良いと思いました」(2016年12月9日全羅南道順天(スンチョン)のある女子高生)

 

 「4・3事件の辛い歴史を記憶します。再びこの地にこうしたことが起きないよう切に祈ります」

 

 済州発展研究院のパク・チャンシク済州学研究センター長は「多くの人々に済州島は“美しい島”、“世界自然遺産の島”として知られたが、済州を訪ねる人々がダークツーリズム体験を通じて平和と人権についても考えることができればうれしい」と語った。

 

済州/ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


日朝協会京都府連は、ココカの会員です。

2017-04-01 | kokoka京都市国際交流会館

□□■(公財)京都市国際交流協会メールマガジン 2017年4月1日号 ■■□
新年度が始まりました!進学や就職、転勤や転職等、いろいろな新しいスタートを
迎える人も多いのではないでしょうか。
 新生活に伴う悩みの種のひとつは、住宅探し。毎日、元気に勉強や仕事に励むため
にも、安心して過ごせる住空間は大切です。しかし国によって住宅事情も様々。その
国特有の商習慣や文化的背景に加えて、言葉の壁や金銭事情、情報へのアクセス等、
外国での住宅探しは時には大きなハードルになります。
私もある国に留学していたときの、家探しには苦い思い出があります。住む場所を
探すために、つたない英語であちこちに電話をかけ、下見に行っては門前払いを受け、
家が決まるまで本当に心休まらない時が続きました。
 日本で新生活をスタートさせる外国人のみなさんが、スムーズに住宅探しができるよ
うに、多言語サイト「HOUSE navi(ハウスナビ)」が、リニューアルされました。
(公財)京都市国際交流協会と(公財)日本賃貸住宅管理協会京都府支部による共同事業です。
地域別や礼金無し、女性限定等、様々なニーズ別に検索でき、多言語で直接相談もできます。
一日も早く安心できる住まいを見つけて、外国人の皆さんの不安解消に役立てればと思い
ます。「HOUSE navi」、ぜひご利用ください!
<hana>

 ・京都の外国人のためのお部屋情報「HOUSE navi」 http://housenavi-jpm.com/
 ・京都で新生活を始める外国人のみなさんのための生活オリエンテーションと
    友だち作りの交流会
  http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/student/jp/kangeikai/kangeikai.html
 (詳細後述)

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□■CONTENTS□■
1.今月の国際交流・多文化共生イベント
2.外国籍市民の方へのとっておき情報
3.姉妹都市コーナー展示室
4.kokoka京都市国際交流会館からのご案内
5.次号予告(来月のイベント)
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1.今月の国際交流・多文化共生イベント
●【共催事業】京都アメリカフードフェスティバル
 本場アメリカ料理が楽しめるフェスティバル。桜とともにアメリカカルチャーに
触れるチャンス!
[期  間]  4月1日(土)・2日(日) 10:00~16:30
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 前庭広場
[問 合 せ]  京都アメリカフードフェスティバル2017実行委員会
                オフィシャルサイト http://603usa.com/

●春!kokokaおもてなし広場
 花もグルメも音楽も!春のお花見はkokokaで楽しみませんか?kokokaの日本庭園の
一般公開に加え、週末は世界の料理が味わえる屋台と、音楽や踊りのステージがあり
ます。4月1日(土)・2日(日)は、「京都アメリカフードフェスティバル」も同時開催です!
[期  間]  開催中(4月9日まで) 10:00~17:00
        *屋台とステージは4月8日(土)・9日(日) 11:00~16:00
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 前庭広場
[問 合 せ]  (公財)京都市国際交流協会 TEL 075-752-3010  office@kcif.or.jp
詳しくはこちら→ http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tabunka/jp/omotenashi/index2017.html

●ほっこりBOOKカフェ「多文化な夫と妻~国際結婚パラグアイと日本~」
 パラグアイ出身のエクトルさんを囲んで、参加者全員で楽しく語ります。国際結婚が
多いと言われているパラグアイの社会や文化を、ことば、宗教、料理、金銭感覚など、
あらゆる角度から紹介します。
[日  時]   4月30日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 図書・資料室(2F)
[費  用]   無料
[対  象]   一般 20名(要予約)
[申込方法]   電話またはkokoka京都市国際交流会館の窓口まで
[申込・問合せ] (公財)京都市国際交流協会 図書・資料室
                TEL 075-752-1187 FAX 075-752-3510 E-mail office@kcif.or.jp
詳しくはこちら→ http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tosho/jp/hokkori-book-cafe/book-cafe.htm

●kokokaボランティアブログ
 kokokaで活動する8つのボランティアグループが、それぞれの活動や出来事について
紹介するブログです。各グループの活動内容や雰囲気を知ることもできます。ボランティ
ア活動に興味がある方は必見!ぜひご覧ください。
  kokokaボランティアブログ http://profile.livedoor.com/kokoka_vol/

●国際理解教材をご利用ください
 kokokaでは世界の様々な国・地域の民族衣装や民族楽器、生活雑貨等の貸し出しを、
主に教育機関を対象として行っています。国際理解教育の授業やイベント等でご活用
ください。
 教材の一覧や貸し出し条件などは、HPをご覧ください。
  http://www.kcif.or.jp/archive/jp/jigyo/kyozai/kyozaimain.htm

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2.外国籍市民の方へのとっておき情報
●お部屋探しの多言語サイト「HOUSE navi」がリニューアル!
 外国人のためのお部屋探しのポータルサイト「HOUSE navi」がリニューアルされました。
学生や単身者、ファミリー向きなど様々な需要にお応えできる分譲・賃貸、貸家物件を探す
ことができます。日本語のほか、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語でも閲覧でき
ます。ぜひご利用ください!
 京都の外国人のためのお部屋情報「HOUSE navi」 http://housenavi-jpm.com/

●親子のためのkoko Kids 「スライムを作ろう!」
 外国にルーツを持つ子ども(6歳以上15歳以下、帰国子女含む)とその保護者を対象とした
交流会。今月は粘土状のおもちゃ「スライム」を作って遊びます。
[日  時]   4月1日(土) 15:30~17:00
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 ボランティアルーム(3F)
[費  用]   無料
[対  象]   外国籍または外国に文化背景をもつ小学生以上の子どもたち(6歳~15歳)
        保護者
[申込方法]   電話・FAX・E-mailまたはkokoka京都市国際交流会館の窓口まで
[申込・問合せ] (公財)京都市国際交流協会 事業課 
                  TEL 075-752-3511 FAX 075-752-3510 E-mail office@kcif.or.jp
詳しくはこちら→ http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tabunka/jp/kodomo/2017/kokokids0401.html

●子育てステーションホッとチャット「世界を知ろう☆ミャンマーのこと」
 京都で子育て中のお母さん、お父さんをサポートする活動です。今月は、東南アジアの国
ミャンマーについてのお話です。ミャンマーの絵本を読んで、歌も歌います。
[日  時]   4月1日(土)14:00~15:30
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 事務室(3F)
[対  象]  京都で子育て中の方(日本人・外国人)、子ども(0歳~5歳)
[参加費用]  無料(申込不要)
[問 合 せ]  (公財)京都市国際交流協会 TEL 075-752-3511 office@kcif.or.jp
詳しくはこちら→ http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tabunka/jp/kodomo/2017/hotchat0401.html

●ふれあい講座「はじめてのお茶」デモンストレーション
 気軽にお茶席を体験してみませんか。外国人の方を対象とした、茶道の体験会です。
[日  時]   4月4日(火)、18日(火)、25(火) 14:00~15:00
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 和風別館
[対  象]  外国人(定員5名、要申込)
[費  用]   1,000円
[申  込]   電話または来館にて、当日午前11時まで受付。
[問 合 せ]  (公財)京都市国際交流協会 TEL 075-752-3511 office@kcif.or.jp
詳しくはこちら→ http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tabunka/jp/fureai/demo.html

●自主活動グループによる文化紹介クラス「COSMOS」(コスモス)
 日本の伝統文化や外国文化を紹介するクラスです。申し込み不要です、お気軽にご参加ください!
 (1)メイクセラピー (2)日本舞踊、茶道&華道 (3)将棋、イタリア文学講座
[日  時]   4月8日・22日(土)(毎月第2・4土曜日)
        (1)10:00~12:00、(2)12:30~14:30、(3)15:00~17:00
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 3F
[費  用]   要問合せ(無料~500円)
[申込・問合せ] (公財)京都市国際交流協会 事業課 TEL 075-752-3511
詳しくはこちら→ http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/katsudo/jp/cosmos/index.html

●外国人歓迎会 Welcome Party & Seminar
 京都で新しく生活を始めた外国人のみなさんへ、生活に役立つ情報やビザやアルバイト、
交通規則などを説明します。説明は日本語、英語及び中国語で行います。友だち作りの交流会も
あります!日本人の方もお気軽にご参加ください。
[日  時]   4月16日(日) 14:00~17:30(受付13:30)
[場  所]   kokoka京都市国際交流会館 
        セミナー 各会議室(3F)  交流会 特別会議室(2F)
[費  用]   セミナー 無料 / 交流会 500円 
        *交流会は日本人の方も参加可能
        *セミナーに参加した外国人の方は、交流会も無料。
        *参加には予約が必要です。
[申込・問合せ] (公財)京都市国際交流協会 事業課 TEL 075-752-3511
詳しくはこちら→ http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/student/jp/kangeikai/kangeikai.html

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3.姉妹都市コーナー展示室(kokoka京都市国際交流会館  2階)
*お問合せは図書・資料室 TEL:075-752-1187まで
http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tosho/jp/sistercity/2016-nendo.htm
●美のカタチ 世界の花文字展
  世界の言葉で「美」の文字を、花や鳥などで色鮮やかに描いた「花文字」の展示会。
[日  時]  4月4日(火)~4月9日(日) 
                10:00~17:00 *初日は13:00から 最終日は16:00まで
[参加要件]  一般/入場無料

●第11回湖都古都芸術展
アートで民間国際文化交流をめざした展示会。水墨画、油絵、日本画、写真、彫刻、
刺繍など約80点が展示されます。
[日  時]  4月12日(水)~4月16日(日) 
                10:00~17:00 *最終日は16:00まで
[参加要件]  一般/入場無料
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4.kokoka京都市国際交流会館からのご案内
●kokoka日本庭園を一般開放しています。
 大正時代に作られた、kokokaの日本庭園を期間限定で開放しています。
シダレザクラや柳が美しいお庭です。入場は無料です。ぜひご鑑賞ください。
 開催期間:4月9日(日)まで *会館休館日の月曜日を除く。
庭園の概要はこちらもご覧ください。
http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tabunka/jp/omotenashi/garden.html
[お問合せ]  kokoka京都市国際交流会館 TEL:075-752-3010

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●ストレスなんて怖くない!「vol.1  深呼吸」
 「私はストレスなんてないもーん♪」と豪語するアナタ・・・嘘言っちゃいけません。
あるいは、もしかしたら、あなたが周りのストレスになっているかも!?それはさておき
このストレス社会。自分でも知らないうちに、日々ストレスは溜まっていくもの。
ストレスは積もり積もれば、大きな病気につながる恐れもあります。そうなる前に誰でも
いつでも簡単にできる、ストレスケアの方法をご紹介します。
 まずは、深呼吸。たかが呼吸と侮るなかれ。深い呼吸は体の血液循環を良くして、「リ
ラックス神経」の副交感神経の働きを高めてくれます。上手な深呼吸のコツは、吸う息と
吐く息の長さの割合を「1:2」にすること。「1,2,3...」と3つ数えながら鼻から息を
吸い、6つ数えながら口からゆっくりと息を吐きます。
 できれば仕事や家事の手を休めて、外に出て深呼吸をするのが理想ですが、たとえ会議
中でも通勤途中でも、電話をしているときでも、イラッとしたりムカッとしたら、すかさ
ず深呼吸です。上手くできれば体も温まって、気持ちも落ち着いてきます。お試しください!

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5.次号予告(5月のイベントをちょっとだけ紹介)
●(コラボ事業)地球愛祭り(5月4日)
●(コラボ事業)ブラジル・カポエラ・チャンピオンシップJAPAN(5月6日・7日)
●京都・美・ケルン 京都展(5月9日~5月21日)
●日本国際写真連盟・シンガポール国際交流写真展(5月23日~5月28日)
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●広告募集中
年間来館者約25万人のkokoka京都市国際交流会館を、広告・広報のプラットフォーム
として活用しませんか?kokokaではHPや出版物への広告掲載を募集しています。国際
交流や外国文化へ関心の高い市民や、日本で生活をする外国人の方へ、発信するお手伝
いをします。
広告掲載について詳しくは、総務課(TEL 075-752-3010)又はHPをご覧ください。
http://www.kcif.or.jp/HP/ad/top/jp/index.html

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●kokokaの貸ホール、貸会議室をご利用ください。
 kokoka京都市国際交流会館では、ホール、会議室、和室などの貸出を行っています。
コンサートやパーティー、会議や講演会、趣味のサークルや懇親会など、様々な用途に
最適の施設をご提供しています。どうぞお気軽にお問い合わせください。
 http://www.kcif.or.jp/HP/rental/top/jp/index.html
[お問合せ] kokoka京都市国際交流会館 TEL:075-752-3010

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今号も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
編集/発行 公益財団法人京都市国際交流協会 
      京都市左京区粟田口鳥居町2-1 kokoka京都市国際交流会館 内
   TEL 075-752-3010 FAX  075-752-3510 (火~日9時~21時開館)
   URL http://www.kcif.or.jp/   e-mail: office@kcif.or.jp
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米国は60カ国と一種の軍事同盟を結んでいる。中国はたった一つの防衛条約を結んでいるのが北朝鮮。

2017-04-01 | アメリカの常識は世界の非常識

「中国に北朝鮮核の解決求めるのは、米国にイスラエル核放棄を迫れというのと同じ

登録 : 2017.03.30 23:35 修正 : 2017.03.31 06:21

中朝専門家のジョン・ディラリー延世大学教授インタビュー 

「米国の立場では、北朝鮮問題は全く利益ない 
70年代、米国が朴正煕の核開発を阻止したように 
中国が北朝鮮核問題を解決することを望むこと 
 
北朝鮮核問題、韓米政府が主導して取り組むべき 
金正恩は金正日と異なり交渉の可能性高い 
核心は並進路線…核凍結・経済発展への攻略 

進歩陣営が政権を執る場合、古い北朝鮮政策踏襲ではだめ」


ジョン・ディラリー延世大学教授//ハンギョレ新聞社

 韓国は現在政権交代の過渡期であり、米国は数カ月前にドナルド・トランプ新政権が発足した。朝鮮半島情勢は転換期だ。今後「北朝鮮核問題」など、朝鮮半島情勢の主要な問題にどのようにアプローチすべきだろうか。中朝関係の専門家であるジョン・ディラリー延世大学国際大学院教授は「北朝鮮核問題の進展は、米国が直接北朝鮮を相手にしたときに成されるだろう」と話した。「中国役割論」については「米国にイスラエルの核放棄を引き出せと要求するのと同じだ」と否定的な見解を示した。ディラリー教授は23日、研究室でハンギョレのインタビューに応じた後、27日追加メールインタビューを行った。

 

-トランプ政権が対北朝鮮政策と関連して、引き続き「すべてのオプションを考慮している」としている。「軍事的オプション」が選択される可能性は。

 

「(北朝鮮)政策の検討が軍事的オプションに結論づけられると心配する必要はないと考える。実際、北朝鮮の核を(軍事的な方法で)なくす方法はない。(攻撃した場合は)北朝鮮は報復するだろう。それでは、我々は北朝鮮と戦争をするのか」

 

-北朝鮮の核問題解決のために、中国役割論が黄金律のように思われている。

 

「米国の観点から見ると、米国人たちは本当のところ北朝鮮の相手もしたがらない。北朝鮮を相手にすることによって得られる政治的インセンティブがない。お金になることも、(政治家が)票を得られることもなく、象徴となるものもない。米国の政治家の立場では、得にならないということだ。米国人はこの問題が中国の問題になることを望んでいる。

 

また、米国は60カ国と一種の軍事同盟を結んでいる。一方、中国はたった一つの防衛条約を結んでいるが、それがまさに北朝鮮と締結したものだ。米国政府は1970年代、朴正煕(パク・チョンヒ)の核開発を2回阻止した。ところが中国は北朝鮮を取り締まっていない。米国の視点でみると、これは理解できないことだ。しかし逆に言えば、米国に『サウジアラビアの人権問題を解決し、イスラエルに核兵器を放棄させよ』と言っているのと同じだ」

 

-4月初めに予定されたトランプ大統領と習近平主席の米中首脳会談に対する期待も出ている。

 

「北朝鮮は米中関係において(主要な)イシューではない。(北朝鮮問題は)米中関係に影響を与え、米中力学関係の影響を受けるだけだ。北朝鮮核問題の進展は、米国が直接北朝鮮を相手にしたときに成されるだろう。より包括的には、南北関係改善を通じて進展が可能だ」

 

-米国の外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」への寄稿文で、北朝鮮核問題を解決するための唯一の道は対話と交渉だと書いたのは。

 

「トランプが交渉に乗り出すという大きな期待を持っていた。トランプは遊説期間中、北朝鮮に対して利口な言及をした。しかし、これまで我々が確認したところでは、(交渉の)可能性はそれほど高くない」

 

-「核凍結」をはじめ、北朝鮮と交渉を再開するという主張も出ているが、韓米保守陣営はこれをオプションとして考慮していないようだ。

 

「最近、リチャード・ハース米国外交協会(CFR)会長が、直接的に『(核)凍結は賢明な判断』と主張するコラムを書き、驚いた。彼は保守主義者であり、特に北朝鮮問題について崩壊論などタカ派的な立場を示してきたからだ」

 

-新しい韓国政府に北朝鮮・北朝鮮核問題を助言するとしたら。

 

「第一に、新政府は金正日(キム・ジョンイル)総書記ではなく金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長と協議しなければならないので、全体的な対北朝鮮戦略そのものを新たに練らなければならない。金正恩は父親と違う。(韓国の)次期指導者は、金正恩と関係を回復するのにはるかに良い機会を持つものと見る。“並進路線”の後者(経済発展)に集中すれば済むからだ。金正恩は基本的な改革を断行し、市場経済を抹殺しなかった。彼が次期韓国指導者から若干の安全を保障されることができたら、本当に並進路線の後者(経済発展)に集中できるものと思う」

 

第二に、進歩陣営が次期大統領になるとすれば、むやみに北朝鮮と何かを図ろうとするよりは、“新しいストーリー”を附与すべきだ。韓国の進歩陣営は2007年に帰することを超えた何かを必ず示さなければならない。同じ川に二度はまることはできない。大衆が理解して受けとめられる”動機”が必要だ。若い世代を考慮しなければならない。彼らに最も刻印された(南北間の)事件は、同年代の若者たちが死んだ天安艦事件であるかもしれない。ろうそくデモで噴出したエネルギーが新時代の新しい南北関係を作る方向へ行けるならば立派なことだろう」

 

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )