みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

児玉龍彦先生の学者魂

2020-04-12 13:56:44 | 社会
「世に倦む日々」さんのツィートで、児玉龍彦先生(東大アイソトープ総合センター長・東大先端科学技術研究センター教授)の発言を知った。早速、デモクラシータイムスの動画2本「新型コロナウィルス重大局面 東京はニューヨークになるか」&「自分で考え いのちを守れ!」を視聴した。

懐かしいお顔だった。あの原発事故のとき、東大にもまだこんな学者魂のある先生がいたのだ! と感動したのを思い出した。そして今回、あのとき以上の感動を覚える動画だった。

児玉先生曰く、今回の緊急事態宣言は「慇懃な不作為」であり、オママゴトであり、自分たち富裕層は家に居るからお前らは働いて食事などを提供し続けろ、と言っているようなものだ。

厚労省はこれまで、和泉補佐官と大坪審議官が社会保障の切り捨てを第一に仕切ってきた、そのツケが顕わになった。
クルーズ船の報告書には主語が無い。この国は、どのトップも責任を取らない不作為の組織だ。

永寿総合病院(台東区上野)は、多くの感染者(4/11付け病院発表では163人感染・20人死亡)を出し、系列の慶応病院にも感染を広げた。にもかかわらず、病院内の感染状況は明らかにされず、病院長は会見も謝罪もしていない。(この児玉先生の発信の後で、永寿総合病院はHP上で謝罪している。) 受診出来なくなった患者は転院して、更に感染を広げているだろう。

慶応義塾大学病院について、メディアは研修医を非難するばかりだが、大学病院の組織としての責任が全く問われていない。慶応の医師たちは他の多くの病院にも派遣されているから、それらの病院にも感染を広げているのではないか。

3蜜(密集・密閉・密接)を避けるというのは、人から人への感染対策。ところが新型コロナウィルスは、人→物→人 という感染力も強い。例えばドアのノブとか。呼吸器系からの感染だけでなく、食べ物を通して消化器官系からも感染する。

今すぐ第一に必要なのは、真の専門家(東北大学の賀来満夫先生の名を例示された。)をリーダーにすること。そして膨大な検査をシステマティックに実施し、情報工学などあらゆる学問を結集して対策を講じることだ。

皆さんは先ず、自分の命を守らなければならない。そして自分の命を守るには社会が守られなければならないから、真のリーダーを社会のトップに選ばなければならないのです。


急所を突くような発言が続いた。理路が極めて明確だから分かり易い。そして内に秘めた情熱、特に弱者への篤い眼差しが切々と伝わってきた。児玉先生、有難うございます!


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