みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

雄鶏

2019-01-13 16:21:55 | 


鶏舎から出すと、鶏は生きいきとする。好きな草を食べたり、虫や草木の実を探したり。でも、森の梢からは鷹が、藪の中からは野犬やイタチ等々が狙っている。

十年ほど前、庭で遊ばせていた鶏が鷹に襲われて以来、怖くなって、鶏舎からは出さないようにしてきた。ところが・・・

昨春誕生した雄鶏(矮鶏の血が少し入った烏骨鶏です)2羽が成長した昨年末、闘いの火ぶたが切られてしまった。烈しい蹴り合いと突き合いで両者血だらけになり、まさに死闘。やむを得ず1羽を鶏舎の外に出した。

鶏舎内の平和は戻ったが、外飼いの鶏が敵にやられるのではないかと心配でならない。今のところ、この雄鶏は鶏舎から近距離の範囲内で暮らしている。勝手口から私が顔を出すと、早速近づいて首を傾げながら私を見上げる。餌がもらえるかも、という顔。可愛いです。

武器は大鍬

2017-06-01 22:33:11 | 
当庵の飼鶏が今、カルガモの卵を抱いている。

近所の人が、カルガモの卵を大事に抱えて、当庵へ持ってこられたのは5月24日。その人の畑にカルガモが巣を作って、卵を産んだのだけれど、親鳥が抱かないまま、巣に戻らなくなった、という。

当鶏舎の巣箱にカルガモの卵を入れたら、烏骨鶏と矮鶏との混血鶏のユウコとフクが抱いてくれた。小柄な身で、大きな卵をそれぞれ4個も!

午後、草取りしていたら、鶏舎でドサッという音がした。鶏たちが只ならぬ声で騒いだ。さては・・覗いたら、やはり蛇だ! 太い蛇身を伸ばし頭部を巣箱に入れている。

三角鍬を持って鶏舎に入り、太蛇を引っ掻き、切りつけた。少し傷つけても、蛇が弱る気配は無く、激しく身をくねらせて逃げ道を探し回る。逃げられてはダメだ。一度狙った獲物を、蛇は絶対に諦めない。逃げても、夜になったら又やってくる。殺すしかないのだ。

三角鍬を止めて、武器を大鍬に替えた。激しく動く蛇身へ大鍬を振り下ろす。1回、2回、3回、・・・10回以上も。頭部に命中すると、途端に沈み込むように蛇身が衰える。

1メートル半ほどもある大蛇だった。尾の先は最後まで微かに動いていた。この世を名残り惜しむかのように。

蛇の命も、カルガモの卵の命も、同じ命。でも私は迷わずカルガモの卵の命を選んで、蛇を抹殺した。私の恣意で命を差別化した。仕方がないことだ、脊柱管狭窄症と圧迫骨折の身で、めげずによく闘ったのだ、と自分に言い聞かせながら、やはり気分が晴れない。


育ってほしい小さい命

2015-05-02 13:24:43 | 
ヒヨコが生まれて4週間近くになった。烏骨鶏と矮鶏との混血系だ。



3月に雌鶏が巣籠りを始めたとき、卵を3個抱かせた。近親相姦の有精卵だから孵化率が低い。3個のうち2個が孵化したけれど、2羽目のヒヨコは未熟児だったのか、か細い感じで、5日目にあっけなく死んでしまった。小さい命の儚さに茫然としてしまう。

写真のヒヨコは生まれたときから体格がしっかりしていた。それでも最初はヨチヨチ歩き。やがて敏捷に動きまわるようになったが、まだまだ小さくて母親役のギン(写真の右側の白い烏骨鶏)が付きっきりだ。幼いものは本当に可愛くて、ヒヨコを見ていると思わず頬が緩んでしまう。どうか無事に大きく育ってほしい。蛇の襲来などありませんように。


花子の威嚇

2014-11-30 18:37:52 | 
巣籠りの夕子(烏骨鶏と矮鶏のハーフ)に卵1個を抱かせたのは11月6日の筈だった。途中から花子(クォーター)も抱卵に参加した。3週間で孵化する筈だが、27日にその気配なし。28日も気配なく、駄目か・・と半ば落胆していた。

ところが昨日、夕子と花子が固守する巣箱の奥の方から、蚊が鳴くほどの微かな声が聞こえたような気がした。空耳かも・・と半信半疑だった。でも今日、はっきり聞こえました。ヒヨコの声が!

夕子が空腹に耐えかねたのか、数日ぶりの摂餌のために巣箱を出た。ヒヨコの姿がチラッと見えたが、花子が急いで隠す。覗き込む私へ、花子は尾羽を逆立てて威嚇! 凄まじいほど偉大な母性だ。


モモタが今朝・・

2014-07-11 10:17:43 | 

モモタが死んだ。呆気なく死んだ。台風が近付いた昨夕は、強風が吹き込む鶏舎内ですっくと頭を上げ、警戒心を強めた歩を運んでいたのに。

今朝、給餌のため鶏舎に入ったら、同居の雌鶏たちがオロオロしている。舎奥へ視線をずらしたら・・巣箱から半ば乗り出すような姿で絶命していた。一瞬、信じられなかった。

首元に小さな傷があった。膚が露出していたが出血もなく、傷自体が致命傷でない。毒を注されたのか・・ ムカデ? それとも私が知らない毒虫? 周りを見渡したが、それらしいものは既に無い。

雌鶏たちを守ろうと、率先して闘う中で殺られたのか・・

モモタは、今は亡き烏骨鶏のピィとシロウの息子だ。7歳ぐらいだ。赤に近いピンク色の鶏冠が鮮やかだった。少々不器用で、止まり木に飛び上がるのが苦手だった。でもオットリとして穏やかな雄鶏だった。

死後硬直のモモタを胸に抱いたら、まだ残っていた体温がほのぼのと伝わってきた。


ウララ!

2014-05-05 20:14:28 | 

矮鶏のウララが数日前から元気を失くしている・・と思っていましたが、今朝は重態に・・ 鶏舎床土に寝たきりで、頭部を時折かすかに動かすだけ。

同居の鶏たちも、ウララのただならぬ容態に不安げです。娘のユウコがウララに寄り添ったり、パートナーのキンタロウが傍らを行ったり来たり。

今夜を無事に越すことが出来るかどうか・・ ウララ! また元気でチャーミングな姿に戻っておくれ!


ヒヨコの写真

2013-06-19 20:30:35 | 

ヒヨコの写真を、やっと撮ることが出来ました。カメラを構えると雌鶏たちが警戒してヒヨコを懐に匿ってしまうので、なかなか撮れなかったのです。

Dscn3491右写真に写っている手前の茶系の鶏は、矮鶏の雌のウララ。黒い尾羽を広げたりしてお洒落で、おとなしく母性豊かな性格です。白い鶏は、烏骨鶏の雌のギン。淡白な性格。そしてギンの背中にちょこんと乗っているのが、6月8日生まれのヒヨコです。小さなアンヨと小さな羽根で、立派に跳躍出来るようになりました。

Dscn3490左写真の小さな白っぽい(実際は少しクリーム色がかっている)ヒヨコが、昨日18日生まれ。よちよち、よろけそうになりながらの歩みも、ピヨピヨと盛んに鳴く声も、もうメチャクチャ可愛い 見守っている茶系の鶏は、烏骨鶏のキンタロウと矮鶏のウララとの愛の結晶たるハーフのユウコです。おっとりとしたタイプです。

Dscn3495_5右写真の手前に写っている白い鶏が、雄の烏骨鶏のキンタロウ。奥の3羽が雌鶏で、左からユウコ、ウララ、ギン。ユウコの左下とギンの左下に小さなヒヨコが見えるかしら?

Dscn3497こちらは隣区画の烏骨鶏たちです。手前から雄のモモタ、雌のイチヨとリン。

Dscn3496ハーフのアサコはユウコとそっくり。正直なところ私には両者を見て区別することが出来ません。ただ、性格が違うので、振舞い方で区別できます。アサコは活発なタイプなのですが、なぜか8日生まれのヒヨコを執拗に苛めるので、こちらの区画に移したのです。すると、今度はリンに苛められて、戦々恐々としています。リンは深追いはしないし、イチヨとモモタは平和的なので、私はハラハラしながらも、当面はこの同居を維持する予定です。


ヒヨコが2羽に

2013-06-18 18:08:21 | 

8日に生まれたヒヨコの羽の色は、茶系に黒が少し混じっています。まあるい体と小さなアンヨで、鶏舎の中をあっちにチョコチョコ、こっちにチョコチョコ、活発に動いて、雌鶏のギンやウララの胸羽の下に匿われる時間が少なくなってきました

今日も夕方の給餌のために鶏舎を覗いたら、ギンとウララの周りで8日生まれのヒヨコが動きまわっているその奥で、烏骨鶏と矮鶏のハーフの雌のユウコがいて、その陰から白くて小さくほっそりした別のヒヨコが見え隠れしているではありませんか! 今朝まで巣籠りを続けていたユウコが孵化させてくれたんですね

ハーフのアサコは一昨日、8日生まれのヒヨコを突っついて苛めるので、隣の区画に移しました。烏骨鶏のモモタとイチヨとリンと一緒です。ところが、リンがアサコを突っついて苛めるので、ちょっとハラハラしながら様子を見ています。人間関係もいろいろありますが、鶏関係もいろいろあるようで。


疲れも吹っ飛んで

2013-06-08 19:59:28 | 

毎日少しずつだったとはいえ草取りと藪刈りが続いたためか、疲労が蓄積したようで、だるい体と心を持て余しながら鶏舎に近付いたら、小さな声ながらハッキリと ピヨッ ピヨッ ピヨッ ! ! ! 巣箱を覗いたら雌鶏たちの脇から キョトン とヒヨコの顔が出ました ヒヨコの可愛さに疲れも吹っ飛んでしまいました。

Dscn3467_2ヒヨコとの面会は2~3秒で終了。小さな巣箱に烏骨鶏のギン、矮鶏のウララ、烏骨鶏と矮鶏とのハーフのアサコとユウコ、計4羽の雌鶏たちが積み重なるように巣籠りしています。ヒヨコを守ってくれる頼もしい布陣ですが、ヒヨコが押し潰されてしまわないか、少々心配でもあります。

Dscn3466_2父鶏の烏骨鶏のキンタロウは、付近を警戒している眼差です。蛇がヒヨコを狙ってきたら、撃退してね!