みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

枇杷の花

2015-11-29 19:47:09 | 俳句
今朝は本格的な霜が降りて寒い! でも「霜晴れ」の言葉通りの良いお天気となり、体の痛みはありながらも気持は軽く句会へ出掛けました。吟行先は先ず炭焼小屋。「ゆりの郷」(JAの温泉施設)の傍です。炭窯口で屑炭を燃やしていらっしゃった方は、10年ほど前に逝かれた御主人の後を引き継いで、炭焼きを続けていらっしゃるそうです。

                      

私よりかなり高齢だそうですが、小柄ながらてきぱきと敏捷に体を動かし、お声も溌剌として笑顔を絶やさず、本当に見事な御姿です。今日の作業は、窯の中に仕込んだ榾を乾燥させるのが目的で、本格的な火入れは明日、それから窯口を塞いで二日間ほどで炭が出来上がるそうです。炭焼小屋の裏の枇杷の木が沢山の花を付けていました。とても地味な目立たない花ですが、今日はまさに花盛りです。

          淡き日をひそかに集め枇杷の花

次の吟行先はやはり近くの駒村清明堂です。水車を動力として挽いた杉の葉などで線香を製造販売されています。大きな水車の脇にこれまた大きな銀杏や山桜があるのでも知られています。銀杏の大樹の黄葉が冬晴の空に映えて見事でした。



寒い夜

2015-11-26 04:09:35 | 社会
戦争法案を「廃案にすべき」と言ったキャスターが降板されるという。政権側からの圧力とメディアの自粛の結果だ。それほど政権批判力が強いとも見えない、あの程度のキャスターまでが・・・

新潟日報社報道部長の、新潟水俣病訴訟弁護団長に対するTwitterを見た。口にするのも汚らわしい罵詈雑言の羅列・・ こんな人物が「しばき隊」を名乗り、あのSieldsに繋がっていたとは! マスコミが少しばかりもてはやしたSieldsに、私も少し希望を感じもしていたのだが・・ 実態はこんな始末だったのだ。

こんな世間には背を向けて、見ざる・言わざる・聞かざる で暮らしたくなる。寒い夜の雨は、涙の音がする。

2015やさとクラフトフェア

2015-11-21 17:01:20 | 文化
天気が不安定なこの頃ですが、今日は爽やかに晴れ上がりました。恒例の やさとクラフトフェア の初日です。22年目という今年は会場が変わって、有明中学校(廃校済み)。当庵からは車で10分足らず。近所の友人と一緒に出掛けました。


緑に囲まれた学校だったんですね。広い校庭に白線が引かれて、臨時駐車場になっていました。スペースにゆとりがあるので、駐車が苦手な私も楽でした。私たちはオープンの10時過ぎに到着したのですが、来場の車が次々に増えて、みるみる賑やかになりました。

    

篆刻家の瀬川敦子さんのテントでは、いつものように暦のデザインのカード(葉書)を求めました。アーティストが創作を実演してみせてくれているテントも幾つかあって、興味深かったです。
     

銅工房「イソダ器物」(新潟県燕市)の大振りの茶入れ(丸茄子のデザイン)に心惹かれましたが、私の財布では無理・・・ 陶芸の「彩工房」(栃木県茂木町)の可愛らしい茶碗に目が止まり、お値段も千円と手頃。購入しました。
連れの友人と共にアーティストたちとお喋りを楽しみながら会場を一巡したら、もうお昼近く。美味しい匂いがするテント群の方に向かいました。搗き立ての玄米餅2枚(2百円)と刻みネギがたっぷり載ったモツ煮込み(350円)を選びました。仮設舞台でのギターの弾き語りを聞きながら舌鼓を打ちました。
     

例年より規模も全体デザインもやや控えめな印象だったのは、会場が初めての場所だったためでしょうか? でもいつものように老若男女が集まり、小さい子供たちもワンちゃんたちも一緒に楽しんでいた素敵なフェアでした。明日22日と明後日23日も続きます。




痛み

2015-11-16 16:50:28 | 健康・病気
晩秋らしからぬ雨が多いこの頃ですが、今朝は青空が広がって、洗濯したり布団を干したり。でも昼過ぎには雲が増えてきました。明日はまた雨?


本来なら野良仕事に精を出したい今日だけれど、体が思うように動かせない。10日ほど前から背中や脇腹付近が痛い。原因はたぶん、飼犬ユキの散歩のときに、草藪の雉に気付いたユキが興奮してダッシュし、引綱を思いっ切り引っ張られた私の体が衝撃を受けたからだと思う。

体の動かし方や力の入れ方によっては強烈な痛みが走る。特に、朝の起床の動作が辛い。思わず悲鳴を上げてしまうような痛み。柔道整復師の施術も受けて、ほんの少しは痛みの強さが減ったようには思うけれど、軽快までには相当の月日を要するのではないか。

同年代の人々の訃報は珍しくない。考えてみれば、丈夫とは言えない私がこの齢まで生きていること自体、有難いことだ。痛いのも生きている証し。どのように体を動かせば痛みが軽く済むか、試行錯誤の工夫を重ねている。痛みとも上手に付き合いながら出来ることを実行していきたい。




雨後の正法寺

2015-11-10 16:56:48 | 俳句
俳句の会で大増の正法寺を吟行しました。午前10時、集合場所の中央公民館前を乗合タクシーで出発したときは雨がしとしと降っていましたが、正法寺に着いたときは止んでいて、雨霧に隠れていた筑波連山も半身ほどの姿を見せてくれました。


山懐に端正な姿で立つ正法寺は、16世紀開創という由緒が感じられる落着いた佇まいで、寺域内外の自然も豊かです。今日は紅葉も木守柿も何もかもしっとり濡れていて、殊の外しみじみとした趣きでした。正面の階段を上って左側の古木「ヤマナシ」は市指定保存樹。美しく染まった紅葉が散り敷いていました。参道の両脇に並ぶ二十三夜塔や、階段両脇の十八羅漢像にも心惹かれます。

          奥山の水奔り抜け紅葉寺


村の清掃日

2015-11-08 22:11:56 | 暮らし
今日は村の清掃日。作業開始予定の8時前、曇り空からポツポツと雨粒が落ち始めてきたけれど少雨決行。

先日、飼犬に綱を強く引っ張られたためか、筋肉痛がひどい私は背中に鎮痛テープを貼った。腰痛が持病だけれど、鎮痛テープを貼ったのは生まれて初めてです! 作業への参加を断ることは勿論できるのだけれど、庵内に引きこもっていては却って痛みに囚われて憂鬱になりそうだと思い、参加することにしました。

村のメインストリート?をゆっくり歩きながら、路傍に捨てられた空缶や紙屑、プラスティック容器等々を火鋏で拾い上げ、ゴミ袋に溜めていきます。鎮痛テープの効き目は少しだけだったけれど、皆さまと挨拶したりお喋りしながら作業しているとき、体の痛みが軽くなったように感じました。いつもは草刈り担当の男性陣も、今回は一緒にゴミ拾い。おかげで作業は捗って1時間足らずで最終地点まで完了。綺麗になりました!

最近あたらしく村人になられた碧眼の美青年も作業に参加。ごく自然に村に溶け込まれ、皆さんもごく自然に受け入れている雰囲気です。

終了の頃から雨足が強くなってきました。世話役の方が、軽トラの荷台に私たちをゴミ袋と一緒に乗せて戻ってくれましたので有難かったです。

野菜たちの深秋

2015-11-04 08:09:43 | 菜園
腰痛等々に悩まされながらも、昨夜は快眠。4時に起きて軽い早朝食を摂り、ようやく白々と明け始めた6時前、庵外に出て冷え込みに驚きながらユキと一緒に散歩へ。帰庵の頃には真青な空と爽やかな光に満ちた風景となりました。

樹齢十余年の柿の木は沢山の実を付けてくれましたが、大半の実は私の手が届かず、野鳥たちに啄まれるのを待っています。


早朝のうちに必ず菜園を一回りします。ネキリムシにやられた葉株を見つけると、すぐに根周りの土を探って犯人イヤ犯虫?を見つけ処分します。せっかく育っている野菜を一晩で滅ぼされてしまうので、この虫の憎らしいことといったら! 私と同じ命だと理屈では分かっていても、その芋虫を細長くしたような姿を好きになることは出来ません。今朝は被害無し。冷え込みの強さにさすがのネキリムシも身動き出来なかったのでしょうか。

      
大根は早蒔きして早く育った株から抜いて、大根おろしや煮物で食しています。葉も熱湯でゆがいてから刻んで油げと一緒に炒め煮して、美味しい一品にしています。ほうれん草はそろそろ間引を兼ねた収穫が出来そう。白菜は威勢よく生長し巻き姿を深めてきました。

      
水菜、チブ菜、コウサイタイは予想以上に大きく生長してきたので嬉しいような困ったような。苗を植えるとき、もう少し株間を空けておくべきでした。水菜とチブ菜は既に間引菜を浅漬けにして食しました。とても爽やかな味でした。コウサイタイは来春に沢山立ち上がってくる筈の蕾茎を収穫予定です。春は収穫野菜が途切れる季節なので重宝するのですよ。


キャベツは大きく葉を広げて、径1メートル近くにも!

   
食用菊も花盛り。長ネギはいつもとても元気です。土寄せが腰痛の身には大変なので、少しずつ細切れ作業でやっています。

例年以上に野菜たちは元気です。無農薬栽培で、肥料は落葉堆肥を埋め込んで元肥としているだけですが、今季は表土部に米糠を混ぜ込んでおきました。生長初期の野菜たちに有効だったのかも知れません。
















尾崎豊の声

2015-11-01 17:13:49 | 芸術
茶道の稽古を終えて帰庵し、着替えて遅い昼食を摂っていた。いつものように何となくFMラジオの「日曜喫茶室」を聞きながら。すると、尾崎豊(1965~1992)の「卒業」(1985)だという紹介があって、その楽曲が流れてきた。途端に私の心が揺らめいた。この声は嘘ではない! と。茶道の稽古で神経が高揚していたからかも知れない。

尾崎豊には私は何の関心も無かった。彼が急死したときの大騒ぎだけは記憶にある。どうせ浅はかな若者たちだけが騒いでいるのだろう、と思っていた。

「卒業」の歌詞をネットで見た。惹かれる言葉が多い。最終節を引用する。

     仕組まれた自由に 誰も気付かずに
     あがいた日々も終わる
     この支配からの卒業   
     闘いからの卒業


「I love you」(1991)の歌詞も見てみた。やはり惹かれる。

     それからまた二人は 目を閉じるよ
     悲しい歌に 愛がしらけてしまわぬように