みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

一日早い五月晴れ

2017-04-30 22:09:27 | 俳句
4月の最終日だけれど、五月晴れ という言葉がピッタリ。俳句の会で仲間と一緒に乗合タクシーで吟行先へ向かいました。車窓から田畑や野山を見ながら、皆、お喋りにも余念がありません。

連休期間の八郷は、田んぼに水が張られ、代掻きと田植えが一挙に進み、風景が一新します。

          光曳き光を広げ代掻機

          田植機の男(を)を見守りぬ畦うから

吟行先は大増の大覚寺。満開の牡丹桜が迎えてくれました。 



本堂に隣接する門徒会館の建替えが竣工していました。奥の庫裏の茅葺屋根はそのままです。

   

本堂の傍らの空き地にレンゲの花が沢山咲いていました。八郷でも、もう田んぼにレンゲの花を見ることはめったにありません。子供のとき、田んぼに咲くレンゲの花で、首飾りを作って遊んでいたのを思い出します。懐かしいです・・






機場五句

2017-04-28 08:12:29 | 俳句
 
 
          新機種の送水機据え村四月

          燕来て機場の空を祓ひけり

          新機種へ許されぬ糞(まり)つばくらめ

          古巣落とす三角鍬の詫び心

          春暑し唸りて始動の送水機

心機一転

2017-04-18 14:26:23 | 田んぼ
山桜が散り始めた。その花びらが当庵の勝手口にもハラハラと舞い込んでくる。山々の芽吹きも一挙に進んだ。



もう田んぼの季節で、畔塗りが進んでいる。水田の水が漏れないように、畦(村人はクロと呼ぶ)を壁のように泥で塗り上げるのだけれど、今はトラクターに畔塗機を装着して行う。大きな専業農家の人が、頼まれてあちこちの田んぼに出動している。

田んぼの揚水機場を初めて担当したのは2007年。細腕の私でも何とか出来るし、ポンプの操作も難しくはない。田んぼに関わることが出来るのが嬉しくて、おまけにお小遣いまで戴ける。続けているうちに、いつしか、この担当が心の支えになってきた。

しかし昨年は皮膚炎等で悩まされ続けて体調不良となり、本年2月には以前からの圧迫骨折等による腰痛に加えて脊柱管狭窄症の症状が強くなり、歩くのも立っているのも辛いときが多くなったので、機場担当は辞めます、と工区の委員長に申し出た。

ところが意外なことに・・委員長が言うことには、「心の支えを失うと、却って体調に良くないですよ。」と。委員長の母親も、外に出なくなってから見る見る衰えてまもなく亡くなってしまったのだそうだ。ウーン・・出鼻をくじかれ、私の決心はぐらついてしまった。

背腰脚の痛みと痺れは辛いけれど、昨年のような精神的不調や食欲不振は軽快して、体重も平常値近くまで回復してきている。委員長の言葉をバネに、気持ちを切り替えた。4月からの新しい委員長も責任感の強い方だし、機場担当の相棒も誠実な方で、いざというときは頼りになる。ポンプが30年ぶりに更新されたことだし、私も心機一転しようと思った。

4/8は、工区の役員さんたちが機場に集まって、取水口付近を泥浚いしたり、各田んぼへの送水管の点検など。私は新しいポンプの操作を確認したり。機場にいると、体の痛みも痺れも遠のく感じがした。4/15には一人で機場へ行って、取水口前のゴミ除け柵の不備を補修。天井の燕の古巣は三角鍬で落とした。新しいポンプが燕の糞で汚れると申し訳ないから。燕さん、ゴメンナサイね。

21日から本格運転の開始予定。待ち遠しい気持ちです。




花祭

2017-04-08 16:51:12 | 俳句
俳句の会で観音寺の花祭に行きました。あいにくの雨模様でしたが、霧雨と言ってもいいような細やかでやわらかい雨で、風はなく、寒くもないので助かりました。境内のソメイヨシノは五分咲きぐらい。静かに濡れている花というのもいいですね。桜樹の向こうは手接堂(てつぎどう)です。



大きな本堂の中に小さな花御堂が可愛らしく飾られていました。若々しく溌剌とした御住職の音頭に従って、懺悔文や三帰禮文や般若心経などを皆で唱えてから、一人ずつ誕生仏へ甘茶を掛けました。最後に御住職の息子さん。昨日、高校の入学式だったそうです。



私たちにも、御住職の奥様とお嬢様のお世話で甘茶を提供していただきました。ほんのりとした甘さと御住職の御家族の明るく優しい雰囲気で心がほどけるようでした。

          大黒といふも可憐や花薺





窮鼠

2017-04-07 06:12:21 | 社会
キナ臭さが増す一方の時代だ、と思っていたら、ついに隣の半島へ火の手が掛かりそうになってきた。何しろ、自制が効かない人物が大国の大統領だ。怖ろしい構図が脳裏を過る。窮鼠は猫を噛む。太平洋の向こうの猫を噛むよりも、手近な列島の米軍基地を噛むだろう。この国は戦地となる。

この国のトップは、この国を戦時体制にするべく準備万端を整えている。この国の人々は、隣の半島と大陸への差別意識を増長させている。戦地となれば、トップに釣られて一挙に好戦意識を燃え上がらせるのではないか。その人々の意識こそが、最も怖ろしい。