みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

警鐘! 東電の事故原発に再臨界の恐れ

2013-07-28 14:53:23 | 原発

Dscn3613「天然原子炉と福島原発事故ー地球化学者黒田和夫の遺したもの」(岩波の「図書」7月号)と題した、小嶋稔(1930~東大大学院名誉教授 地球惑星科学)氏の論稿に、恐るべき冷厳な事実を突き付けられました。

・・福島第一原子力発電所一号炉のメルトダウンした核燃料が再臨界を起こし、大規模な核分裂反応を起こすのでは、との危惧を払拭し切れない。

もしそのような事態ともなれば、東日本が壊滅するとの菅元首相の警告が現実のものになってしまう。

1952年頃、黒田和夫(1917~2001 地球・宇宙化学者)は、ウラン核分裂連鎖反応は(原子炉内だけでなく)自然界でも起こり得ると主張した。

1972年9月フランス原子力庁が発表したガボン共和国(アフリカ)での「オクロ(鉱山)天然原子炉」発見は、再臨界は原子炉内に限らず自然界でも起きる事を証明した。

(同原子力庁は、オクロ鉱山のウランの)同位体異常は20年程前に黒田が予言した天然原子炉仮説でほぼ完全に説明できる、と結論した。

・・福島第一原発一号炉のメルトダウン・デブリ(=堆積物)ウランが置かれている環境は、豊富な水の存在、そしてウラン235 の濃縮という、核分裂連鎖反応を起こす二つの重要な因子が高くなり、「オクロ天然原子炉」の環境に、より近づくことになる。

Dscn3616_3東電の事故原発の状況は、再臨界を起した天然原子炉に近似している、というのです。

・・メルトダウンした燃料デプリが不幸にしてもう一つの「オクロ天然原子炉」にならない事を願い、黒田の遺訓を活かして、この深刻な問題に一刻も早い対応を訴えたい。

マスコミは全く無視しているけれど、多くの人に聞いてほしい警鐘です。そして何とか対策を打ってほしいです。


ひまわり油&菜種油

2013-04-05 19:53:35 | 原発

Dscn3309裏山の山桜の花びらが一面に散り敷く中、友人夫婦が愛犬と共に来庵してくれました。小柄な老犬ですが、動作も声もパワフルです。

友人夫婦は食用油を持参されました。ひまわり油と菜種油です。放射能汚染地の向日葵や菜種がセシウムを吸収しても油分には移行しない、ということは、私も仄聞していました。

Dscn3319この食用油は、農薬も化学肥料も全く使わずに栽培された向日葵と菜種から製造されたもので、綺麗な飴色をしています。人々の愛情も一杯込められています。

販売代金は、福島原発事故で被災した生産者へ還元されます。このことを知った友人は早速購入し知人等に贈っているとのこと。おかげさまで私も2本、有難く頂戴しました。

Dscn3311この友人夫婦の、被災された人々を思う心の深さと実行力には、いつも敬意を覚えずにはいられません。


デモとNHK

2012-07-30 11:25:09 | 原発

Dscn2505国会議事堂を包囲して脱原発を訴える抗議活動が、昨日(7/29)ありました。毎金曜夕の首相官邸前抗議を呼び掛けてきた「首都圏反原発連合」の主催です。

昨夕、参加した友人からメールが来ました。凄い人の数!と。主催者発表で20万人、マスコミは数万人と報道しています。

NHKは26日、クローズアップ現代「デモは社会を変えるか~声をあげはじめた市民たち」を放映しました。脱原発、再稼働反対を訴える動きを殆んど報道しなかったNHKテレビですが、6.29首相官邸周辺での抗議や7.16代々木公園の「さようなら原発10万人集会」で示された圧倒的な数の人々の声を、さすがに無視することは出来なくなったのでしょう。そういう意味では、この放映は抗議活動の成果の一つと言えます。

しかし、この番組内容には心に引っ掛かる点が幾つかありました。

脱原発デモに多くの人々が参加している理由の基本は、3.11以後も原発推進を止めようとしない国への憤りでしょう。しかしNHKは、この「原発推進の国家」対「脱原発を望む市民」という政治現象としての構図については、前置き程度に触れただけで、「組織や団体のデモではないから」とか、「平和的なデモなので参加しやすいから」などという社会現象としての捉え方を強調していました。

60年安保から70年安保に至る時代のデモは、労働組合や全学連のような組織や団体や政党が来ていて危険だった、と番組は言っていましたが、聞き捨てならないことだと思います。60年安保反対デモでの樺美智子さんの死は忘れられないものですが、この犠牲者を出した危険な状況は、国民の声を無視した国の外交施策が招いたものですし、直接的には機動隊の弾圧・暴力に責任があります。

60年安保反対デモには、組織に属さない多くの市民も参加していました。鳥越俊太郎氏は報道ステーションの中で、6.29官邸前デモについて、60年安保のときの市民デモが52年ぶりに復活した、非常に感慨深いものがある、と語っています。

26日の「クローズアップ現代」の中で森達也は、脱原発デモにはイデオロギーが無い、それがいい、と持論を述べました。はたして、イデオロギーとはそんなに悪いものでしょうか? 

手元の岩波の辞典には、イデオロギー=人間の行動を左右する根本的な物の考え方の体系。俗に政治思想。社会思想。等と説明されています。

体系的な思想を有しない人間。脱原発は望んでも、原発が政治や経済等々とどう関係しているのか体系的に考えようとしない人々ばかりだとしたら、国家権力の中枢を握る者にとって、何と御し易い国民でしょうか。そんな国民だったら、何度サイカドウハンタイを叫んでも、国家権力にとって痛くも痒くもないことになるでしょう。

大規模なデモになっても、怪我人や逮捕者が出ない方が良いのはもちろんです。しかしだからと言って、警察の過剰な警備、規制に唯々諾々と従うというのも、如何なものかと思います。

イデオロギーを持たず、組織化もされずバラバラのままの人々が「脱原発」「再稼働反対」のみを叫び、よもや「野田政権打倒」など一切口にせず、警察の規制に協力する平和なデモ・・・これが、NHKが推奨し公認できるデモ、ということのようです。さすがは国営テレビです。

Dscn2508東京新聞の記事によれば、昨夜の抗議行動では、参加者の一部が抗議場所を歩道上に限定しようとする警視庁のバリケードを破って国会正面の車道にあふれ、一時騒然とした。管轄する麹町署は午後7時半ごろ、国会前で警備していた警視庁機動隊員に暴行したとして、公務執行妨害の疑いで、40代と60代の男二人を現行犯逮捕した。とのことです。

主催者側は「今夜だけの抗議では原発は止まらない。今後も抗議を続けられるようにするため、歩道に上がって事故を防いでほしい」と繰り返し呼び掛けていた。のだそうです。しかし、少なくとも数万人規模となった人々を歩道に閉じ込めようとすることの方に無理があり過ぎるのではないでしょうか? 

主催者の首都圏反原発連合は、二人を逮捕した警視庁に対し、厳重抗議してほしいと思います。


90歳の言葉

2012-07-18 20:21:33 | 原発

7・16さようなら原発10万人集会では、大江健三郎さんを始め素晴らしい方々がスピーチされました。なかでも瀬戸内寂聴さんが語られた言葉は、ひときわ胸に熱く沁み込むものだったことを、「世に倦む日日」と「みんな楽しくHAPPY?がいい」の二つのブログで知りました。以下はその抜粋です。

もうこの齢になりますと、死ぬことしか考えておりません。(この集会に来るのを引き止める人もいたが、)しかし私は、冥土の土産に皆さんがこんなに沢山集まった姿を見たかったのです。

百年前にやはり日本が大変人間の自由を奪われた時代がありました。そして、自分のためじゃなくて、人類のために、人のために、国民のために、何か新しい政治をしようとしたら全部捕まって、何も出来ない時代がありました。それを冬の時代と申します。

その冬の時代を経て現在があるのです。

しかしいくらこういう風に集まってもですね。私は90年生きてきたから非常に懐疑的なんですが、これがたちまちですね、原発を止めるとか、政府の方向を変えるとか、そういうことになるかどうか分からないという、非常に疑り深い気持を持っております。それでも私たちは集まらなければならないんです。

力を合わせて、たとえむなしいと思う時があっても、それにめげないで頑張っていきましょう。

人間が生きるということは、自分以外の人のために少しでも役に立つか、自分以外の人間を或いは生きものを幸せにするか、そのために命を戴いているんだと思います。

ですから、これは私たちだけの問題じゃなくて、もうみんなの問題であり、国中の問題であり、それは世界につながる問題です。

だから「悪いことは止めてくれ」と、たとえ相手が聞かなくても言い続けましょう! 言い続けましょう!


さようなら原発10万人集会

2012-07-16 20:46:05 | 原発

代々木公園で、さようなら原発10万人集会がありました。私は参加できなかったけれど、インターネット上の情報を視聴して、胸をドキドキさせました。大江健三郎・鎌田慧・内橋克人の各氏のほか、瀬戸内寂聴さんや坂本龍一氏もステージ上にいらっしゃいました。空撮映像を見ると、本当に凄い人数です。参加者は、主催者発表で17万人、警察発表で7万5千人、これまでで最大規模の反原発行動です。

八郷や首都圏の友人たちも参加しました。参加された全ての方々に感謝!

反原発の国民の行動を、NHKは報道しようとしません。今回はニュースの中でほんの少し取り上げましたが、その悪意で捻じ曲げた内容に驚くとともに、背筋が冷たくなるのを感じました。この国の言論統制がこうまでひどいとは! 怖ろしいことです。


市民自らの報道

2012-07-06 14:43:39 | 原発

毎週金曜日夕方の原発再稼働反対の官邸前デモ、マスメディアがほとんど無視してきたので、6・29のときは広瀬隆の呼びかけにより、市民自らの資金で空撮ヘリを飛ばしました。デモに行けない私も、ささやかながら「正しい報道ヘリの会」に募金を振り込みました。

6・29のデモが空前の規模になったのは確かですが、参加者の数については警察発表で2万人弱、主催者発表で20万人弱、マスコミは4~5万とも15万とも報道しています。空撮の写真を見ると、私の目には少なくとも10万人規模には見えます。

Dscn2451今朝の東京新聞によれば、6・27に城南信用金庫に開設された募金口座には、7・5時点で約860万円が振り込まれていたそうです。振り込んだ人々の沢山の名義を見て、あの広瀬隆が、涙が止まらなかったそうです。当日のへりに約105万円、残りのうち5百万円は福島原発告訴団(福島県民約1300万人が東電と国の幹部を刑事告訴)にカンパ、残りは7・16代々木公園での「さようなら原発10万人集会」の」空撮ヘリ費用に充てるそうです。

マスコミによる情報操作で、私も「原発安全神話」等々、騙され続けてきました。事実を伝え真実を知ることは、権力なき私たちが命と暮らしを守るための大きな第1歩だと思います。


金曜日の首相官邸前

2012-06-29 16:32:13 | 原発

毎週金曜日の夕方、首相官邸前で原発再稼働反対のデモが繰り広げられています。ツィッターで始まり急速に広がって、先週の22日には4万5千人の規模となりました。マスコミはほとんど取り上げていませんが、ネット上で見ると大変な熱気で、若い人の参加も大変多いようです。アラブの春を想起します。

今夕のデモは、大飯原発再稼働を明後日に控えて怒りの声を上げる人々の参加が空前の規模になるのではないでしょうか。あの広瀬隆もネット上でエネルギッシュに参加を呼び掛けています。

議会制民主主義に希望を見ることが難しくなった今、各人が直接に声を上げるデモは本当に重要な意思表示の方法だと思います。このデモは金曜日の夕方、情報伝達はツィッター、ということで、非常に幅広い階層の人々が参加しやすく、参加者の意思表示の様子も多彩で、訴える力を強く感じます。

私は参加出来なくて残念です。でも、ささやかながらカンパしました。マスコミが報道しないのなら自分たちでヘリをチャーターして、このデモを空撮してネットで広めようという広瀬隆の呼びかけを知ったからです。チャーター代百万円が募金目標です。余ったら福島の被災者のために使うそうです。振込先は、城南信用金庫(脱原発を鮮明にした経営方針が素晴らしい!)営業部本店 普通預金口座 822068 正しい報道ヘリの会(タダシイホウドウヘリノカイ) よろしかったら、貴方もどうぞ!


高木仁三郎の警告

2012-06-12 13:43:23 | 原発

若葉・青葉の季節となり、杜鵑が盛んに鳴いています。テッペンカケタカ とか、トッキョキョカキョク とも聞きなされるその声は、血を吐くように烈しいとも言われますが、何かを天地人に訴えているような哀切さが胸に響きます。

梅雨模様の日、友人が譲ってくれた本を読みました。著者の高木仁三郎(1938~2000)は、”反原発のカリスマ”とも言われた市民科学者で、大地震と津波が福島等の原発を襲ったら、メルトダウン・放射能大量放出に至るだろう、と警告していた方です。

Dscn23821986年12月初版のこの本は、”原発大国”日本に生きる人間としてチェルノブイリ原発事故(1986.4.26)をどう受け止め、そこからどんな教訓を引き出すべきなのかという問題意識から纏められたものです。

今度(チェルノブイリ)の事故は、安全審査、いや原発の安全性の一番根本の前提をひっくり返してしまった。原子力開発のすべての出発の前提ーメルトダウンや核暴走は起こらないーが崩れたのです。(中略)推進側もそれが分かるから、根拠もないのに、「日本では起こらない」と連呼して、とにかくメルトダウンや核暴走を日本の原発から切り離そうとするんです。

私も当時、日本の技術レベルは高いから事故は起こらないだろう、とタカを括っていました。なんと無知だったことでしょう。

2千何年に廃棄物を処分するとか、もっと乱暴に低レベル廃棄物は下北半島に持っていって埋めるみたいなことが言われております。つまり負担を全部後の世代に押し付けていくことで原発は成り立っている。こういうことを考え直さなくてはいけない。事故ということも恐ろしいけれども、やはり子供たち、孫たちの命のことをきちんと考えるような技術であり、生き方でなくてはいけないのではないか。

原発の本当に間近に住む人でない限り、どこに原発があり、その稼働状況はどうなっているかすら知らないし、知ろうとしない。新聞もほとんど書かない。そういう状況に対する最大の、そしておそらく最後の天からの警告、それがこの事故の意味だろうと思います。このメッセージを受け取りそこなえば、次は日本の番でしょう。

2011.3.11.まさに日本の番となってしまいました。それでも原子力ムラは懲りずに、再稼働に躍起になっています。怖ろしいことです。

原発をなくすためには(中略)運動の側のかなりの転換が必要だと思う。例えば集会をやる時の講師でも、反対派の先頭で旗を振っているような人だけではなくて、このような原発事故の状況を各層の人がどう受け止めているのかということが、もっとよく分かるような人を選ぶというように、今度の事故を心底から深刻に受け止めるならば、その深刻さに見合った広がりを志向していかないとダメではないか。運動する人が、日常的に世界を広げる努力をしていかないといけない。

高木仁三郎の風貌は爽やかな理性の人、という感じがしますが、その精神には、きめ細かさと大きさとが共存調和してしていたのですね。

それから、もう一つ気になることは、事故があったから原発はいけないという発想である。(中略)事故が起こるのは、ある意味では原子力技術の必然であるが、事故はなくても、原発というのはいろいろな歪んだ構造をもたらしていくわけで、廃棄物問題や核の軍事利用の問題はもちろん、社会的な差別の問題や管理の問題、地域の自立の問題、人間の自由と尊厳の問題、自然と人間の関係の問題などがある。

一方で私たちは自然の征服者として、鋭いメスで自然を切り刻み、その同じ人間が、一方であたかもその補償行為として、さながら自然の美を称えるような文化を発展させてきた。しかし、もはやしだいに多くの人々が、このような二元論の使い分けが成り立たなくなりつつあることを、感じ始めたのではないだろうか。私たちが直面する深刻な自然と社会の危機は、この二元的に私たちの精神の内部で引き裂かれた自然観を、より新しい観点で統一的に把握し直すような根源的な作業なしには、克服されないのではないだろうか。

杜鵑は梅雨空の下でも、また夜であっても、時として鳴くことがあります。烈しく、そして哀切に訴えるその声は、高木仁三郎からの警告の声のようにも感じられます。


塗装、そして原発廃炉の署名

2012-05-11 20:22:13 | 原発

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今朝は、当庵の外回りの壁板や柱や雨戸などを塗装しました。塗装剤は「ワトコオイル」です。化学物質の添加が少ない自然系で、耐候性が低いので、私は毎年1回は塗り直すのを原則としています。(最初の建築時の塗装も自分で作業しました。)

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塗装自体は、比較的軽い作業ですが、塗装の前に、滲みついた汚れをこすり落とし、水で洗い流す作業が必要で、体力の乏しい私には大変です。

昨年は大震災と原発事故で気力が衰えて、この塗装作業に取り組むことが出来ませんでした。今回は2年ぶりの作業で、汚れ落としに苦戦しました。小さな庵ですが、自分の乏しい体力・気力に合わせ、数回に分けて作業を進めています。

作業を進めるにつれて、当庵の外観が生気を取り戻していく感じがします。

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塗装作業が一段落したあと、近所の友人宅へ行って、「東海第二原発の廃炉」を求める署名をお願いしてきました。「広瀬隆講演会」のDVDも持っていきました。このDVDは、脱原発の活動に真摯に取り組んでいる知人のもので、「又貸し」が続くことを知人は願って、「振り出し人」となったのです。

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広瀬隆氏の話は迫力があります。神経が刺激される感じです。小出裕章氏の場合は、心が揺さぶられる感じ・・ 反原発の両雄、それぞれの個性ですね。

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石岡市議会は、東海第二原発廃炉の陳情に対し、継続審議として先送りしていましたが、昨日の委員会で採択されました。原発ゼロへの小さな一歩ですが、重要な一歩だと思います。


東海第2原発の廃炉を!

2012-03-22 20:11:28 | 原発

まだまだ寒い朝、公民館の図書室で柳澤桂子さんの「いのちと環境~人類は生き残れるか」を読みました。

Dscn2250_2  2011年3月11日の大震災、それは柳澤桂子さんがこの本の原稿を校正していたときだったそうです。

人類がいずれ滅びることは知っていました。けれどもそれは100万年かもっとずっと先のことだと思っていました。ところがそれが自分や自分の子や孫に降りかかってくるとしたら・・

いま私たちが直面しているのは、地球規模の危機です。福島第1原子力発電所の事故が世界中から注目されているのは、単に自国の原子力発電所の安全性への懸念だけではありません。事故の影響は遠く世界中におよぶ可能性があるからです。

私たちが木を切り倒し、地面を砂漠化し、たくさんの高レベル放射性物質を残してこの世を去るなどということはとても悲しいことです。私は病気でほとんど寝たきりですので、病床で本を書くことしかできません。元気な皆さん、どうか力を貸して下さい。

公民館を出てから、隣棟で開催の市議会を傍聴しました。石岡市議会を傍聴するのは初体験です。今日は議会運営委員会で、「東海第2原発」の廃炉を求める請願について審議されました。各会派を代表する委員の全員一致で「継続審議」となりました。委員長の徳富千尋さんが、「残念ながら 継続審議となりました」と発言されたのが印象的でした。やはり女性の方が、放射能への問題意識が高い傾向にありますね。

「経済への影響を考えると、今すぐ廃炉と言うのは無責任」とか、「減原発には賛成だが、まだ代替エネルギーの見通しが立っていないのだから」とか、「国や県のエネルギー政策がまだ明らかではないから」などと発言する委員達は、人々の命や暮らしや健康よりも経済利益や上級官庁の意向の方が大切だと思っているのでしょうか。

石岡市から約50キロの距離にある東海第2原発は、運転開始から30年以上を経過した老朽原発です。大震災のとき原子炉は自動停止しましたが、外部電源を失い、非常用ディーゼル発電機3台のうち1台が津波被害で稼働せず、残る2台でかろうじて冷却を継続しました。

先日の3/18には、「東海第2原発の廃炉を求める石岡地域の会」が発足しています。気が弱くて行動力も乏しい私に出来ることはあまりありませんが、せめて、被災された人々と次世代のこどもたちに心を寄せるよう、努めたいと思います。