みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

白内障手術後のメガネ

2012-04-27 15:32:24 | 健康・病気

両眼の白内障手術を2月20・22日に受け、術後の経緯は順調です。白濁した水晶体を除去し、代わりに人工の水晶体を入れてもらう手術でした。その代わりの水晶体は、私の希望で自動車運転に適した焦点にしてもらいましたので、手元の字などの近距離を見る際には、老眼鏡が必要です。

老眼鏡は、取り敢えず百円ショップで購入した2.5度と3度のものを使用しました。わずか105円のメガネで読書もパソコン操作も一応支障なく役立って、有難い限りでした。

4月初旬、眼科の担当医師に相談したところ、術後の視力が安定してきたので、そろそろメガネを作っても大丈夫ですよ、ということでした。その後、「眼鏡認定士」に処方してもらった上で、出来上がったメガネを今日、受け取りました。

作ってもらったメガネは、「中近両用」です。当初は遠近両用を頼むつもりだったのですが、眼鏡認定士の助言を受けて、考えを変えました。運転するときはメガネなしの裸眼(免許証の眼鏡使用の条件については、解除の手続きを済ませています。10分もかからない簡単な手続きでした。)で、中近両用のメガネは室内用として使います。

105円の老眼鏡は有難かったのですが、見ている字がチラチラ揺れるような感じがありましたし、対象との距離に応じて2つのメガネを使い分けなければなりませんでした。

今回のメガネは、乱視の矯正もしてあり、瞳孔距離も合わせてあるので、やはり気持ちよく見ることが出来ます。ただ価格が105円というわけにはいかず、それなりの桁の額でした・・ 仕方ありませんね。


田水が張られて

2012-04-26 11:37:10 | 俳句

21日に導水ポンプ稼働がスタートし、降雨もあって、村の田んぼは水に満たされてきました。

      田水張られて一新の村となる    小零

早いところでは代掻が始まりました。すると田土の中の芥が用水路へ流出してきます。昨昼は茶道の稽古でしたが、夕方ポンプを止めに機場へ行ったら、取水口付近に大小様々の塵芥が引っ掛かっていましたので、用水路のゲートを開き、貯まっていた水を流出させておきました。

昨宵は地元の蕎麦店で、機場関係者の歓送迎会がありました。40~60代ぐらいの男性の気さくな方ばかりで、新参者の私にも、色々と日々の苦楽を話して下さいました。ほとんどが兼業農家で、土木関係と運転業関係が多いようでした。「苦楽」の具体的な内容はここには書けませんが、爆笑を呼ぶ話あり、信じられないようなとんでもない話あり、しみじみと身に沁む話あり・・でした。

今朝は4時半に当庵を出て、機場へ行きました。用水路内へ下りて取水口付近の塵芥を取り除いてから、ゲートを閉じました。ポンプ運転管理は今日から1週間は相棒の担当です。6時頃に相棒が機場へ来るころには、ゲート内に水が十分貯まってポンプ運転が出来る筈です。

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帰庵してから、当菜園などを見回りました。冬越しのスナックえんどうの苗が元気に立ち上がって、篠竹の支柱に蔓を巻き付け始めました。

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やはり冬越しの苺は、もう花盛りです。冬の間、寒さと乾燥で干からびそうになっていたのが嘘のようです。

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庭先の山椒は雄木です。新芽はもちろん雄花も、食卓に香りを添えてくれます。

菜の花は満開、向こうの山は芽吹きの淡緑模様に彩られています。


舞台そして田んぼ

2012-04-21 09:21:08 | 田んぼ

昨朝は4時前に起床、漢方薬(眞武湯合人参湯)を服用してから軽い朝食、そして犬の散歩・給餌、鶏への給餌を終えてから、無地紋付の着物に着替えて7時前に当庵を出発、水戸へ向かいました。

途中、道路が作り変えられていて迷ったり、交差点で危ない目に会ったり、命カラガラの思いで運転、茨城にしては渋滞であせったりしながら、茶道裏千家の支部総会の会場に8時頃着きました。

総会の後の研究会で、私は正客役を与えられていたので、亭主役・次客(=末客)役のお二人と共に、総会開会前の舞台上の仮設茶室の配置や足運びなどを確認しました。業躰先生(家元の名代)の御指導を受けるのだと思うと、緊張で喉がカラカラに・・

本番では、御注意を受けながらも先生方や諸先輩のおかげで無事に?舞台を下りることが出来て、共に頑張った三人で肩を抱き合って安堵しました。

一ヶ月余り前から数回の稽古を重ねるなど、精神的な負担等がありましたが、日頃の稽古では得られない貴重な勉強になったのは確かです。有難い機会だったと思います。帰路は順調でした。でも往路があまりにも大変だったので、今後は水戸行きは電車にしようと思います。

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帰庵して一休みしてから、愛車で10分弱の恋瀬川上流地区第8揚水機場へ行きました。用水路内に降り、取水口に引っ掛かっていた沢山のゴミを取り除いてから、ゲートを下ろしました。

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今朝は5時半過ぎに機場へ行きました。昨夕ゲートを下ろしておいたので、ゲート上流側の取水口付近は満々の水が貯まっています。

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村の田んぼは既に田起こしが済まされていて、代掻きを始めるために必要な水が来るのを待っています。

今日は、今季のポンプ運転のスタートの日なのです。相棒の頼もしい先輩と二人で1週間交代です。私はいつの間にか6年目となりました。

6時近くになると、霞ヶ浦から送られてくる導水が本格的に届き始めますので、Dscn2296
ポンプ運転を開始します。機場の建物の中には、主ポンDscn2298
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プ、真空ポンプ、制御盤などが設置されています。操作は、一度覚えれば簡単です。ハプニングが無ければ、ですが。責任は重大です。水は田んぼの命ですから。

田んぼの隅には、導水用のバルブがあって、このバDscn2305
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ルブが開かれていると、ポンプ運転による送水が出来ます。運転操作の後、近くの田んぼを見ると、早速じわじわと田水が広がってきました。


猛犬

2012-04-19 10:13:33 | 

私にとっては可愛いユキですが、飼主以外の人間に対しては吠えまくり、特に、上体を低くして唸り声を上げるときの威嚇力には凄まじいものがあります。

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万一の事故があっては大変なので、白ペンキで「猛犬注意! 近寄ると危険!」と書きました。茶色の筒は廃棄された雨樋で、底部にアンカーを仕込み、天端にはマツモトキヨシのビニール袋を突っ込んで目立たせています。

ユキの旺盛なエネルギーに対応するため、朝夕の散歩の時間もジュン(前の飼犬)のときの2倍ぐらいに伸ばしています。体力の乏しい私は少々疲れてしまいますが、バテてしまわないよう頑張っています。

先日、激しい雷が来襲したとき、ユキは雷鳴が轟く方角の空を見上げてから、平気な顏で座ったまま番犬の役目を果たし続けていました。大抵の犬は雷が苦手で、犬小屋の奥に引っ込んで震えているものなのですが・・ ユキの大胆不敵ぶりは大したものです。雨がどしゃぶりになってから、ようやく小屋に入っていました。

猛犬ユキは、飼主にとっては頼りになる番犬ですが、来訪の皆さまは吠えられてしまうので、申し訳ないことです。でも、当地では番犬を飼っている家が非常に多いので、おおむね御理解いただくことが出来て、有難いです。


石田の観音様

2012-04-14 11:29:34 | 俳句

しとしとと夜来の雨が降り続いていますが、昨日は温かくて、まさに陽春! 俳句の会で、石田の観音様付近を吟行しました。

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瓦谷地区内の石田の村落の小高いところに、小さな御堂がありました。住宅地図にも載っていませんが、周りの桜が満開、遠景には霞でうっすらとした筑波連山を望み、中景には田起こしが進む村々が見渡せる素敵なところです。

   散るもあり蕾もありて花の山   小零

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ここで待ち合わせた大先輩の方が、手料理を用意して下さっていて、一同、感激 早速、花の宴となりました。

付近で苗床へ籾蒔きしているご家族などが、長老の俳友と顔見知りで、世間話が盛り上がりました。農作業の手順のことや、大きな榊を「山の神さま」と呼んでいたことや、昔の村の様子等々、いろいろなお話を聞くことが出来ました。

大勢の観光客が押し寄せる花の名所ではないけれど、本当の意味で贅沢な花見が出来たと思います。


岸本英夫著「死を見つめる心」

2012-04-10 13:03:50 | 

自分の死、この自分の意識が無くなるということを考えると、血の気が引いて奈落の底無しの沼に沈むような恐怖に捉えられます。ところが多くの人々は、こんな恐怖を感じている風がないので、不思議でなりません。

何人かの方々に死への恐怖を告白したこともありましたが、共感の反応は得られず、恐怖する私を憐れむような視線さえ感じました。私だけが生死を超越できない、悟れない駄目人間なのだろうか、と思ったこともあります。

岸本英夫(1903~1964)は、宗教学者として「死」を語ってこられました。

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死は、いつの時代の人間にとっても、厳しい、怖ろしい事実である。

この自分というものが、地上から全く消えてなくなってしまう。それが死という事実である。そういう恐るべき重荷を背負わされて、人間は生きている。

死の問題に焦点を合わせた言い方をすれば、近代文化は、人間に、死を忘れさせる文化だということができよう。

1954年、氏は悪性腫瘍を宣告されました。それから10年、癌の再発・手術を繰り返しながら、死を見詰めてこられました。この間に語られたことの熾烈さは、以前のそれとは一線を画すものがあります。

死の恐怖は、人間の生理心理的構造のあらゆる場所に、細胞の一つひとつにまで、しみわたる。生命に対する執着は、藁の一筋にさえすがって、それによって迫ってくる死に抵抗しようとする。

著者は、死に対する第1の武器は、「日々の生命をよく生きる」ことだと言います。

その長い闘病の間、私は、しょせん、命は助からないにせよ、生きている間は、癌に負けてはならないと考えた。残された貴重な人生の時間を、できるだけよく生きてゆきたいと思った。それで、がむしゃらに活動した。人の2倍も3倍も働いてきたのであった。癌を背負いながら激しく活動しているのを見て、私のことを不動心を持った人間であるように思った人もあったらしい。しかし、私の内心は常に死の恐怖に対する激しい闘いであった。それは、生理、心理的な内面でのはなはだしい消耗を伴っていた。

もう一つ、武器となる考え方は、「死を別れのときと見る」ことだと語っています。

死は、大きな別れである。すべてのものに別れを告げる、徹底的な別れであるから、これは容易なことではない。

しかし、普通の場合、人間は、驚くほどそのための心の準備をしていない。それで、死は、いつでも不意打ちのような形で襲って来ることになる。それに対して、人間は、取り乱して狼狽するだけである。

死の恐怖との闘いに勝利の可能性を見出すことは、私には困難です。しかしせめて、闘うための武器を獲得したいと思います。


遅い春

2012-04-06 19:38:37 | 八郷の自然と風景

消費税増税と原発再稼働へ異様な執念を燃やす国の動きには、もう憤る気力も失せて、悲観的なこの頃です。弱者に冷たく、強者に甘い政治・・ひどい国になりました。

それでも遅い春はやってきました。空には燕たちが、潔い飛翔を見せてくれています。野には、ホトケノザ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ナズナなどの小さな花たちが一面に咲きあふれています。

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ひどかった体調が漢方のおかげで徐々に回復してきたので、今日は久しぶりに柳研(柳川採種研究会)へ行き、苗を買いました。葱1束(50本)とブロッコリー4鉢とキャベツ4鉢、しめて670円です。

ブロッコリーとキャベツの苗はそっくりで見分けが付きにくいです。ブロッコリーの方は葉の元に切れ込みが入りがち、ということを、柳研の店員さんが教えてくださいました。

苗は早速、菜園に植え付けました。どうか無事に育ってくれますように!


漢方の初体験

2012-04-02 09:41:35 | 健康・病気

4日前の3/29の夕刻から夜半にかけて、大腸痙攣性と思われるパニック的な症状に襲われ、身も心もヘトヘトになりました。

もう30代の頃から時折見舞われていた症状ですが、体調管理に気を付けるようになった最近暫くは遠のいていました。しかし今回、やってきたパニックには本当に参りました。高齢になって身も心も弱くなったからなのでしょう。

もう誤魔化しの効かない体なのだと遅まきながら自覚し、当地の漢方医を訪ねました。問診、視診、触診と丁寧に診てもらううちに、私の心と体が少し落ち着いてきました。

「今まで漢方のご経験は?」の問いに、「初めてです。若い頃、漢方はマユツバだと思っていましたが、考えが変わりました。」と正直に申し上げましたら、小さく苦笑されました。

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私はひどい冷え症ですが、それが胃腸の働きにも悪影響を与えているのだそうです。体を温め、胃腸の調子を整える「眞武湯合人参湯」を煎じてもらいました。

朝と夜、体温以上に温めて飲みます。1回分ずつ綺麗なパック詰めです。意外に美味しくて、有難く飲んでいます。

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便通改善のための「麻子仁丸」は夜1回服用します。匙には小さな窪みが並んでいて、丸薬10個が掬われるようになっています。可愛くて便利な匙ですね。

服薬3日ほどを経た現段階で言える効果としては、就寝時の体の冷えがかなり改善されたようです。便通はまだ不調です。気長に効果を待ちたいと思います。健康保険の対象外なので財布が少々涙ぐんでいますが・・

漢方を初体験して特に感じたのは、弱い体質であることをはっきりと自覚すべきだ、ということです。自覚して落ち込むのではなく、そこから出発すればいいのだ、と。