夜来の雨で、軒に掛けられた蜘蛛の巣に雫の飾りが散りばめられています。農薬散布や排ガスなどで空気が汚れていると、化学物質過敏症(CS)のK子さんは屋外に出ることが出来ないのですが、雨の日は空気が洗われるので、外気に触れやすくなります。
今日はK子さんがM病院へ行って検診を受ける予定です。CS以外の、ちょっと心配な症状があったからです。CSの方はCSそのものの辛さが大変な上に、他の病気に罹った場合の治療が至難、という問題があります。治療のための薬そのものが化学物質ですから、受け付けないことが多いのです。またK子さんは電磁波過敏症を併発しているので、検査や治療の機器を用いることが難しいのです。消毒剤が散布されていたり、関係者の衣服や髪などに香料添加の洗剤が残留していたりするのも、CSの方には脅威です。
M病院は、CSのK子さんを検診することに最初は躊躇されたようですが、K子さんの真摯な訴えを聞き入れて下さいました。今日の検診が、どうか無事に行われますように・・ そして出来れば、検診結果が「異常なし」でありますように・・ そしてもし異常があった場合、M病院をはじめとした関係の方々のご尽力によって、K子さんの回復が図られますように・・