みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

棄権の理由

2023-02-23 14:46:38 | 社会
マスメディアは「気球」で大騒ぎし、「ガーシー議員」で大騒ぎ。
政治はお祭りではない。

暮しを直撃する国家予算の審議もろくにされていないというのに、今日はガーシー議員の懲罰決定のために本会議が開かれたそうだ。この本会議で「れいわ新選組」は「棄権」したという報道が目を引いた。

棄権の理由を説明する「れいわ新選組」の声明文を読んで、深く頷かされた。さすがは「れいわ新選組」!
確固たる政治理念が貫かれている。深くて整然とした理論的な思考がある。大局的な観点と繊細な配慮がある。何よりも庶民の暮しの現実からの視点に揺らぎがない。政治の「哲学」を感じる。

浅はかさをぶら下げたような既成野党に、「れいわ新選組」の爪の垢でも呑ませたい。


不可解

2022-07-22 14:54:25 | 社会
アベ元首相を銃撃した山上容疑者について、検察は精神鑑定する、という。
銃撃の動機が不可解だから、という。

報道されている山上容疑者の供述に、不可解なところなんて無いではないか。
精神鑑定をすることの方が、むしろ不可解だ。

母親が旧統一教会の信者で、巨額の「献金」を続けたために家計が破綻し、家庭が崩壊した。山上容疑者が旧統一教会に対して深い怨恨を抱くに至ったのは当然のことだろう。
その旧統一教会ヘの復讐の方法として、日本における最高の広告塔たるアベ元首相を標的としたことも、理路が通っている。
(復讐の手段が殺人だったことは、もちろん許されないことだが。)
アベが如何に旧統一教会と癒着し、利用し利用されていたのか、既に明らかだ。

アベに連なってきたこの国の権力者たちは、アベが反社会的な旧統一教会の最高の広告塔だったことを、不問に付したいのだろう。そのために、山上容疑者を精神異常者に仕立て上げようとしている。

恐ろしい国になってしまった、この日本。


大空襲の日

2022-03-10 14:46:59 | 社会
東京大空襲の日である。10万人もの人々が殺された日である。

メディアはニュースのお尻の方で申し訳程度にそれを伝えている。聞いていて奇妙なことに気が付いた。この大空襲を、誰が、どの国がやったのかを全く伝えていない。まるで自然災害のように、大空襲があった と伝えているだけだ。

米軍がやったのだ。アメリカ合衆国がやったのだ。自由と民主主義の国とやらが、10万人もの人々を一挙に殺したのだ。1945年3月10日に。

それでは、日本という国はどうか? 大東亜共栄圏とやらを掲げて、朝鮮半島へ、中国大陸へ、東南アジアへ侵略していった日本はどうか?

大量殺人という蛮行を犯すのはロシアだけではない。

人間という生きものが、つくづく不気味で愚かで、「正義」の名において種の絶滅に向っているように思われてならない。そして自身もその一員なのだ。

揶揄

2022-01-06 07:41:08 | 社会
『連合』とは「大企業の正社員クラブ」だ、と揶揄されているそうだ。なるほどね。
そんな揶揄をしているのは、もちろん一部の人々に限られているのだろうが、私はこの揶揄が腑に落ちた。

岸田総理が連合を引き寄せる戦術に出てきた。実に巧妙な戦術だ。
この国の政権は一般大衆の敵だが、敵ながらアッパレ。

こんな『連合』に付き従っている「野党第1党」って何だろう?
そんな「野党第1党」に熱心に抱き付きたがっている「ニホンキョウサントウ」って、一体何なんだ?



卑怯&巧妙

2021-12-17 10:03:33 | 社会
18歳以下の子どもに対する10万円相当の給付について、政府は当初、5万円を現金で、後の5万円はクーポンで支給するとしていたが、12月15日、全額現金での給付も容認した。岸田総理に対しては、判断が二転三転し、優柔不断で、判断が遅過ぎる 等々の批判が報じられている。

しかし、そんなに批判されるべきことだろうか?
確かに最初から10万円全額を現金給付する、としていれば、自治体もスムーズに事務手続き出来て良かっただろう。けれども自民党内には、米軍や大企業のためには大判振る舞いするが、一般大衆には「バラマキ」と称して出し惜しみする勢力が根強い。そんな勢力との妥協策が「クーポン」だったのだ。

その当初の方針を徐々に切り替えて、ギリギリのタイミングで「全額現金」へ軟着陸した。自治体の事務に混乱が生じるなど、擦り傷はあるとしても、巧妙だったとも私は思うのだ。

赤木俊夫さんの妻:雅子さんが、国に損害賠償請求した訴訟では、12月15日、国側が雅子さん側の請求を「認諾」した。請求された側からの「認諾」は、確定判決と同じ効力を持つため、この訴訟は終了した。
雅子さん側は、森友公文書改ざん問題の真相解明の機会を閉ざされた、として、国側へ抗議している。

雅子さん側が、岸田内閣のやり方を「卑怯な幕引きだ」と憤っておられるのは当然だろう。訴訟を通して真相解明されれば、当時の最高責任者のアソウ(財務相)やアベ(総理)の罪障を白日の下に晒すことが出来る。腐った政界を洗い直す端緒となるかも知れない。それが出来なくなったのだ。

けれども、訴訟が継続されても、今のこの国で「真相解明」されることは、残念ながら現実には不可能だろう。
確かに「卑怯」ではあるが、「巧妙な」幕引きだった、と私は思うのだ。
岸田総理は、アベとアソウに「貸し」を作ることも出来た。

岸田総理は、アベやアソウに操られているように見えて、実は巧妙に操っているようにも見えるのだ。

第2次岸田内閣の外相は、日中友好議運の会長だった林芳正だ。地元の選挙区でアベと争っている人物だ。

アベが元凶となって、メディアも一般大衆も中国憎悪一色に塗り潰されようとしている今、日中戦争前夜の観がある今、現内閣が如何にアベらと向き合っていくのか、より巧妙に対処していくのか、それとも結局は身を委ねてしまうのか、注視せずにはいられない。次の戦争はこの国を亡ぼすだろうから。




















 

マインドコントロール下の人の心

2021-11-01 14:31:03 | 社会
新自由主義の先鋭が4倍近い議席増。
「新」とか「自由」とかが並んでいる「主義」だが、強者の、強者による、強者のための金儲け主義のことだ。
そんな党へ、弱者が「現状変革」の希望を託して選んでいる。
オーウエルの「1984年」の世界。マインドコントロールの世界だ。

人は、理屈だけでは動かない。
政策の妥当性や「共闘」の数合わせだけでは、マインドコントロール下の人の心は動かない。

山本太郎さんに見習ってもらいたい。
弱者を愛し、真実を追求し、本気で現実を変えようとする、熱い心に見習ってもらいたい。

ヒーロー

2021-08-23 14:40:37 | 社会
新型コロナに対して、ファイザー製やモデルナ製のRNAワクチンが高い免疫効果をもたらしている。もし、このワクチンが無かったら、世界はもっともっと悲惨な状況になっていただろう。

1ヶ月ほど前だったろうか、児玉龍彦先生が「RNAワクチンは、1人の女性が恵まれない環境にあっても信念をもって地道に研究を続けてくれた成果のおかげなのです。」と語られているのをインターネットで視聴したことが、脳裏に焼き付いていた。

     

8/22付け東京新聞の科学欄を見て、胸が高鳴りました。この人だったんだ、カタリン・カリコ博士だったんだ! 
以下、この記事を抜粋引用(一部編集)する。

未知の病原体だった新型コロナウィルスに対して、驚異的な速さで開発されたRNAワクチンが、高い効果を発揮しています。実現には「壊れやすい遺伝物質のRNAなんて医療には使えない」という常識に囚われなかった研究者の信念と、長年の努力がありました。

細胞の核にあるDNAには、体に必要なあらゆるタンパク質の設計図が暗号で書き込まれています。その暗号情報を身軽な伝達役のメッセンジャーRNAに転写します。そのRNAが細胞内のタンパク質工場に情報を運び、そこで暗号が「翻訳」されてタンパク質が作られます。タンパク質は体の組織を作るほか、酵素や『抗体』などとしても働きます。

タンパク質はとても複雑な立体構造をしていて、人工的に作るには高い技術が必要で費用も掛かります。一方、RNAはタンパク質より単純な構造で、人工的にも素早く大量に作れます。

難しいタンパク質作りは”本職”である体の細胞に任せて、『抗体』を作れないだろうか? しかしほとんどの研究者は、そんなことは不可能だと考えてきました。なぜなら、RNAは脆くて壊れやすいから、工場から運んで注射して細胞の中まで届けるのは不可能だし、もし細胞に入れることが出来たとしても、体外で作られた異物として免疫システムにより壊されると考えられてきました。

この問題に取り組んだのが、現在は米ペンシルバニア大学準教授のカタリン・カリコ博士(1955~)です。博士は一貫してRNAを研究してきましたが、アメリカへ移住した1985年以降も、研究者としての環境に恵まれてはいませんでした。

博士は、試行錯誤の研究の中で、2005年、RNAの「ウリジン」という部品を「シュードウリジン」に置き換えると、細胞の免疫がおとなしくなり、RNAを排除せず取り込むことを突き止めました。

この研究成果の価値は、なかなか評価されませんでしたが、今回のワクチンを開発したベンチャー二社、独ビオンテックと米モデルナは、カリコ博士の成果を基に、癌治療などのRNAワクチンや薬の開発に乗り出しました。

誰にも注目されない時代から、RNAワクチンの可能性を信じてきたカリコ博士と共同研究者ドリュー・ワイスマン教授との地道な研究があり、さらにベンチャー企業二社が癌治療などの臨床研究まで始めていたからこそ、新型コロナウィルスの遺伝子配列が分かった数日後にワクチンの試作品が完成出来たのです。


カリコ博士は、NHKのインタビューに応える中で、「私を『ヒーロー』と言う人もいるが、本当のヒーローは私ではなく、医療従事者や清掃事業に当たる人など、感染の恐れのある最前線で働く人たちだ。」とおっしゃったそうです。本当に素晴らしい人ですね!









     

 

生身の金剛力士

2021-07-20 08:56:28 | 社会
大相撲名古屋場所の千秋楽、全勝対決は凄まじかった。2日経った今もなお興奮が冷めやらない。まさに「死闘」の名に値するものだった。

死闘を制した瞬間の白鵬関は、阿形の仁王像にそっくりだった。塑像ではない、汗を吹き出している生身の金剛力士だった。映像で見たに過ぎない私だが、心が震えた。

桝席の佐代子夫人は、お子様たちと共に泣いていらした。「嬉しかったとか、良かったとかではない、ただ涙が出て止まらなかったのです。」と言う。そうだろうと思う。

横審とやらが「見苦しい」だのなんだの、偉そうに言っているらしいが、料簡の狭い井戸端会議レベルの発言だ。白鵬関は意にも介さないだろう。

「相撲の美学」だの、「日本文化の歴史」だのを盾に借りてヘイトスピーチしている輩は、東大寺南大門等々に仁王像を安置し、金剛力士を崇敬してきたこの国の文化と歴史を都合よく忘れているらしい。

白鵬関にあのような相撲を取らしめた照ノ富士も素晴らしかった。吽形の仁王像に相応しい力士だ。白鵬関の凄さを最も知っているのは照ノ富士だろう。荒磯親方=元稀勢の里が、白鵬関へ深い敬意を抱いているように。


海を越えて

2021-04-17 12:29:41 | 社会
太平洋の西端に位置する小さな属国のトップが、はるばる海を越えて東に位置する宗主大国へ、お伺いを立てに行った。
その会談内容が相当にキナ臭いものだったことが分かり、ゾッとしている。

宗主大国は、おのれの傷を最小限にしたい。属国をおだてたりけしかけたりして、大陸へ斬り込ませる算段だ。
属国の小列島に勝ち目はない。
いざとなれば宗主大国は、さっさと東へ引き上げるだろう。

この国が辛うじて全滅を免れたとしても、
矢折れ刃尽きた後には、怖ろしい現実が襲うのではないか。
ウィグルどころではない、収容所列島と化すのではないか・・・

そんな怖ろしい事態を避けるには、戦争の火蓋を絶対に切らないことだ。
日本国憲法第9条を死守することだ。

温床

2021-03-16 06:53:43 | 社会
国家の基盤は暴力装置(警察、軍隊等)だ。
これに、近代国家は情報装置を伴う。
今や、情報を制するものは国家を制する、といってもいい時代だ。

郵便・放送・通信という情報装置についての、許認可という権限と助成金等の振興策の権限を、両方とも総務省=国家が握っている。
これこそ、接待の温床であり、行政の歪みと情報の歪みの温床だ。

この弊害への対策として、許認可の権限を、国家から独立した委員会等の第三者機関へ委ねるのが、いわゆる先進国の通例だということを、私は今まで知らなかった。

日本でも、敗戦後は第三者機関に委ねていたが、サンフランシスコ講和条約による独立後、当時の吉田茂首相が国家直接の権限にした。
民主党政権がこの問題に取り組もうとしたときは、直ぐに潰されたという。

こうした経緯を、私は今回、初めて知った。