みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

冬野菜たちに感謝!

2022-12-17 10:12:47 | 菜園
もうすっかり戦時のような気分が世間の人々の心にまで侵蝕していて、鉛を呑み込まされたようなこの頃だ。それでも当菜園の冬野菜たちは、例年以上に元気に育ってくれていて、私の気持を少し穏やかにしてくれる。

          

ほうれん草の栽培が下手な私だが、今年はまあまあの出来。
寒さに強いほうれん草よりももっと寒さに強いターサイは大輪のような葉を広げている。世間ではあまり見向きされない中国野菜だが、炒めると甘味も出て、食べ慣れてくるとなかなかの味わいだ。
やはり中国野菜のコウサイタイは、年明け頃から盛んに伸び出す赤紫色の花茎を食用にする。
真夏に種蒔きして発芽前後の管理に神経を使った人参の葉は、これから少しずつ枯れ気味になるが、掘り上げると色よく形よく美味の人参が採れる。来年の早春まで地中にそのままで大丈夫。
大根は晩夏から初秋が種蒔き時期だけれど、今年は虫害が酷そうな予想をして秋彼岸の頃に蒔いた。従って成長が遅く、例年より細身だけれど、虫害はほとんど無く、味はとびきり上等だ。
赤ネギも、かよわかった苗がいつしか立派に生長して、一株ずつ収穫し、重宝している。

野菜たちに感謝!
この地球上の全ての人々が、こんな野菜たちを栽培し食することが出来る、そんな平和が訪れてほしいのだけれど・・・

若葉の季節

2022-05-26 13:02:29 | 菜園
梅雨入り前のこの季節には、真夏のように暑い日がしばしば訪れるのが例年のことだが、今季は違う。待ち遠しかったホトトギスの声が聞かれたのも、ようやく3日前だった。例年の方が異常だったのだが。おかげで若葉の季節を堪能できる。

身の老化が進み、背中・腰・脚 の痛みと痺れで四六時中辛い。野良仕事は、杖を突いたり、四つん這いになったりしながら、短時間ずつしか出来ないが、野菜たちはしっかり育ってくれている。

     

タマネギは、予想に反して元気よく太り、ひしめきあっている。馬鈴薯(キタアカリ)はテントウムシの食害に合いながらも十分な栄養分を薯へ送り込んでくれている気配だ。

               

ナス ピーマン キューリ 等の夏野菜の苗も、順調に成長し始めた。カボチャ(白爵)の苗を囲むアンドンは、寒さ除けの時期を過ぎても外さない。憎らしいウリバエの襲来を防ぐために。

若葉の光や風を受けながら、菜園の野菜たちの声のようなものに応えて世話をしていると、生きている実感がある。

夏野菜たち

2021-07-17 14:34:18 | 菜園
春蒔き人参の収穫を終えた。

春蒔き人参は、夏蒔き人参(夏に蒔いて翌早春に収穫する)に較べると、いつも細身なのだけれど、今季はいつになくしっかり育って、質量ともに大豊作。春~初夏の気温が例年より高かったのが好影響だったのだろうか?

収穫した人参は、葉を落とし、泥を落とし、ヒゲ根や瘤などを整理し、葉が付いていた首のところを少し深めに掘り取る。仕上げに洗ってから、水分を良く拭き取っておく。これをビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜ケースに納めれば、かなり長期間、保存が出来る。



小さな胃袋一つっきりでは到底食べ切れない量で、手元に囲っていても折角採れた人参の多くを無駄にしてしまうので、幾人かに差し上げた。御近所で菜園が無い家はほとんど見当たらないのだが、春蒔き人参を作っている人は意外に少ない。保存できるように仕上げた人参をお届けすると、大変喜ばれて、私も嬉しかった。

キュウリは、毎年のことだが、一定期間成り過ぎる。大半は当鶏舎の烏骨鶏たちに提供する。鶏たちは大喜びで食べてくれる。
ナスも、毎年のことだが、一定期間成り過ぎる。ナスは冷蔵できないし、鶏たちはあまり食べてくれない。私は塩分制限しているから漬物は不向きだ。傷まないうちに刻んで油炒めしてから冷蔵保存し、いろいろな料理に加えて使う。

カボチャ(白爵という品種)は不作だ。例年より早めに苗を植え付けたのだが、開花時期が長梅雨と重なってしまった。受粉してくれる虫たちが活躍出来なかった上に、私が怠慢で人工授粉をしなかったからだ。反省!

ラディッシュの優しい味と香り

2021-05-06 10:13:10 | 菜園
新緑のこの季節は、野良仕事が沢山!

いわゆる「ゴールデンウイーク」中は、村の田んぼの田植えが真っ盛りだった。手植えの昔と違って、今は田植機でみるみる終わってしまう。だからといって、決して楽な作業ではない。苗を運んできて田植機にセットする手が必要だし、田植機の運転には細心の注意を要する。人様の田んぼでの田植機運転を臨時に頼まれて引受けた人が、終わってから、「クタクタに疲れた。もう二度と引受けない。」と語っていたことがある。

一面の植田が、周りの新緑と青空を映し出している村の風景は、本当に美しいと思う。
村の人々は、もしかしたら、この美しい風景を作り出したいために、苦労して田植えをしているのかも? などと、ほんの少しだが本気で思うときもある。

当庵の小さな自家用菜園も、この季節は、種々の夏野菜の苗の植え付けや、遅霜対策のアンドン(植え付けた苗をビニールで囲う)作りや、春まき人参の細かい間引きや、支柱用の篠竹刈り、そしてもちろん際限のない草取り等々、多種多様の野良仕事が目白押しだ。

少量ずつながら、嬉しい収穫もある。



ラディッシュ=二十日大根は誠に可愛らしく、人の目を喜ばせてくれる野菜だと思う。ヨーロッパ原産で明治時代に渡来したものだそうだ。こんな素敵な品種を開発したのはどんな人だったのかなあ・・・

ラディッシュは、サラダの飾りを兼ねて生で食べるもの、という既成概念に私は囚われていた。私は生野菜がやや不得手ということもあり、ラディッシュを栽培したのは十余年ぶりである。 実はラディッシュは、熱を加えても十分に美味しく、その葉も柔らかくて栄養も豊富、捨てるのは惜しいことを知った。鮮やかなその色を楽しむには生食が一番だけれど、加熱後の淡いピンク色も優しい感じで悪くない。葉ごと荒く刻んで煮れば、すぐに柔らかくなる。大根らしい味と香りがほのかで優しい。





チューリップ

2021-04-10 11:49:57 | 菜園
自家用菜園の一隅に球根を埋めていたチューリップが咲いた。



洋花はあまり好まない私だけど、さすがにチューリップは可愛いと思う。
後悔、悲哀、憎悪、憤怒、恐怖、不安…等々、この私の心の底に渦巻き、折に触れて立ち上がってくる暗い炎、その炎を花たちは暫し忘れさせてくれる。

冬野菜たち&反知性主義

2020-11-05 15:03:49 | 菜園
長梅雨と猛暑で、夏の菜園は散々だったが、この秋は台風禍もなく、ほどよい雨と日和に恵まれて、冬野菜たちが元気に育っている。







白菜の苗は幼な過ぎて、植え付けたときはハラハラしていたが、みるみる葉を広げて、今や全幅1メートル超えに達している。
大根は幼少時の虫害に耐えて、例年になく急成長し、土寄せが後手に。もうじき収穫できそう!
アシタバは再び新芽を次々に出して、食卓の香り付けに重宝しています。

大地の恵みに満たされるのも、平和だからこそ。
アメリカはどうなってしまうのだろう・・・ 反知性主義のトラが勝ったら悲惨だし、敗けても敗けを認めないから、内乱状態になるのではないか・・・ 事態の根底には、大国アメリカの衰徴と人々の閉塞感がある。

反知性主義の横行は、この島国も同じだ。



アオガエルの目線

2020-10-05 08:52:26 | 菜園
スパイのような目線の年号オジサンへ支持率70%越えを献上する人々・・・サスガだ! アンダーコントロールの国の面目躍如だ!



今頃になって咲き揃った当菜園脇の彼岸花たち。まさか、70%越えをお祝いして咲いたわけではないだろうけれど。
赤い花の楽園の中で、ちっちゃなアオガエルが音無しの構え。世の中をそおーと窺っている気弱そうな目線ですね。



大根は虫たちとの戦いで傷つきながらも、元気な葉を広げ始めました。毎朝の虫捕り作戦を遂行した甲斐があった気分です。



傍らのクチナシは、本来の開花時期は梅雨時ですが、今季は例年になく返り咲きが多いようです。この花の深くしっとりした白という色と香りには心惹かれますね。映画「旅情」のラストシーンを思い出します。

                                


巣蜘蛛

2020-09-22 14:01:49 | 菜園
今朝、外が明るくなって犬の散歩に出かけたら、少し寒いぐらいだった。酷い季節がようやく終わったのかと思う。

長梅雨と猛暑で痛めつけられた当菜園の人参は回復の兆しもなく、無事に育っているのは2割程度。人参栽培だけは人様に褒められることも多い私なのに・・・ いつもは溢れるほど実って処理に困るマイクロミニトマトも、数えるほどしか採れない。

それでもツルムラサキは旺盛に育ってくれて、猛暑の間もふんだんに収穫できた。アシタバも嬉しい香りを提供してくれた。キンジソウは今も盛んに新芽を伸ばして、個性的な味で楽しませてくれている。野菜たちに感謝!



白菜の苗を買ってきたけれど、幼な過ぎるので、もう少し育ってから定植しようと思う。畑の隅に置いていたら、もう葉を齧られている。オンブバッタの仕業らしい。おんぶされているのは子どもバッタではなくて雄。その敏捷なこと! 逃げるバッタも捉える私も必死だ。捕まえたバッタは鶏舎に放つ。鶏たちは即座についばんで大喜びだ。バッタさんには申し訳ないけど、仕方がないのだ。



合歓の木の枝を使って大きな巣を張った蜘蛛は、終日不動の姿勢で獲物を待っている。人間は動かない時も頭(心?)の中は数多の言葉たちが魑魅魍魎のように乱れ飛び回っているが、言葉を持たない蜘蛛は、どんな心持で時を過ごしているのだろう・・・



驚かされても

2020-05-22 14:36:27 | 菜園
昨朝のニュースには驚愕した。検察№2が、メディアお抱えで常習の賭け麻雀。
しかも今朝のニュースでは、この刑事犯に退職金6~7千万円ほどが払われる、という。

この国はトップから腐っている。
正直なところ、またか・・・という気持にもなってしまう。

このところの天候にも驚かされている。
夏が来た、と思ったら、いきなり梅雨寒のような日々が続いている。

それでも菜園の野菜たちは、けなげに凌いで育ってくれている。



夕食用に、ブロッコリー、ラディッシュ、アシタバ、シュンギクを少しずつ収穫した。
料理が不得手な私だけれど、採れた野菜を見てメニューを考えるのは楽しい。




アシタバの苗

2020-04-17 09:57:45 | 菜園


アシタバは匂いに癖があるから、天ぷらにしない場合は湯通し(アク抜き)した方が良い、とレシピのサイトでは説かれているけれど、私はこの匂いが何とも言えず気に入ってしまった。

一昨年秋に苗を3株植えたのだけれど、元気に育って若葉を採取できているのは1株だけ。1株は影も形も無くなり、もう1株は息絶えだえの有様。アシタバは冬の寒さにも夏の暑さにも弱い、ということを知ったのが遅過ぎた。

新しい苗を2株買ってきて、先輩?の株の横に植えた。真夏と真冬には、裏山の篠竹の小枝を刈ってきてアシタバの周りに刺すことにしようと思う。



          明日葉の苗植う禍の影払ひつつ

  

昨秋植えたタマネギは力強く成長して、球が少し膨らみ始めた。春のお彼岸の頃に蒔いた春菊の芽には、本葉が覗き出している。

疫病禍で不安な今、もしこの菜園が無かったら、私はどんなにか惨めなことだろう・・・ 菜園に感謝、この地に感謝。