みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

ユキの新しい家

2017-03-18 19:14:32 | 
ユキの犬舎の傷みがひどくなったので、新しい犬舎を通販で買った。プレハブの組立式だ。従前の犬舎を組み立てたときは、楽しみながら短時間で出来上がった。しかし今回は不安だった。なにしろ圧迫骨折と脊柱管狭窄症で腰脚痛(最近は膝下に痺れまで発症・・)に悩まされる身になっている。

ポカポカと暖かい今日、意を決して先ず梱包を解きに掛かる。ヨタヨタノロノロとしか動けないから、部材を取り出すだけでも結構時間が掛かる。なかでも、屋根パネルは重たくて参った。それでもドライバーを手に組み立て始めたら、暫くは気持が集中。しかし体が長続きしない。小憩を入れながらの作業。2時間ほどで完成してホッとしました。

体調が悪くても、その体調に合わせたやり方を工夫して、出来ることをやる、そういう心掛けを持続できるといいのですが・・・



従前の犬舎はユキには窮屈そうだったので、今回は少し大きめのサイズにしました。ログハウス調で、全体に重量感があります。警戒心の強いユキは、馴れるまで時間を要しそうですが。


ジュンが・・

2017-02-16 20:11:17 | 
ジュンが死んだ。生後1か月ぐらいで捨てられていたのを拾い上げた畏友に1ヶ月ほど慈しまれた後、当庵にやってきた。それまで犬嫌いだった私だけれど、つぶらな瞳の可愛さに負けて?引き取ることにした。可愛かったジュンだが、たちまち成長して、良く言えば精悍に、悪く言えば生意気な?顔になった。甲斐犬の血が混じっているらしく、猟犬っぽいスタイルと性格だった。犬の飼い方がよくわからない飼主だったから、ジュンも戸惑うことが多かっただろう。

種が違う人間と犬だが、一緒に暮らしていると情が通い合うようになる、ということを、私はジュンのおかげで初体験した。9年余り経ったとき、故あって近所の家で飼われていたユキと交換することになった。それから6年弱になる。半年ほど前から急に老いて、仏さまのように?おとなしくなっていた。

今朝、近所の御主人がジュンの死に気付いたとき、ジュンにはまだ温もりが残っていたそうだ。穏やかに逝ったのだろう。御主人が手厚く葬ってくださった ・・・合掌


寝顔

2015-01-05 13:20:38 | 
飼犬のユキは4歳半。女ざかり?の筈だけれど、見た目は男盛りみたいにパワーが凄い。散歩のとき雉を見つけたりすると突進しようとするから、引綱を持つ私は大変だ。その代りユキと一緒なら心強くて、どんな所でも恐くない。

ユキは繊細でもある。門前に繋いでいると、遠くのちょっとした異変(人影が横切ったとか、野犬が通ったとか)にも吠える。来庵のお客様にも吠えるから、申し訳ないけれどインターホン代わりになっている。犬好きの方は「立派な番犬だ」と言って下さるけれど、犬嫌いの人にはゴメンナサイ・・・


昼寝をしている姿を写真に撮ろうとカメラを持ち出すと、繊細なユキはすぐ気が付いて起きてしまう。だけど昨日も今日も、珍しく撮らせてくれた。門前ではなく勝手口裏に繋ぐと、狭苦しさが程よいのか、番犬の役目を暫し忘れたようにお昼寝する。厳寒の昨日は丸くなって、寒さが緩んだ今日は前脚を伸ばしている。ユキの気持が、私には分かるような、分からないような。

犬も人間も、その寝顔を見ると無性に愛おしくなる。どんなに憎らしい人でも、寝ているときは可愛い顔をしているに違いない。

スペアキーで大音響!

2013-05-12 20:05:56 | 

愛車のキーを先日失くしそうになって慌てたので、スペアの必要性を実感しました。

Dscn3400金物店で合鍵を作ってもらいました。待っている間、店の奥庭に繋がれていたワンちゃんとお話しました。当庵の吠えすぎるユキとは異なり、静かなワンちゃんです。合鍵は10分足らずで出来上がりました。代金は550円。

出来たスペアで愛車のロックを解錠。安堵して乗り込もうとしたら、いきなり大音響の警報が鳴り始めてビックリ! スペアキーを怪しい者の仕業と感受したのですね。本来のキーで施錠、解錠をやり直したら、警報は止まりました。

大音響の警報が鳴ってしまうのでは、スペアキーは利用できないということかしら?と疑いましたが、後刻調べて分かったのは、スペアで解錠後に警報が鳴っても、エンジンを掛けるところにスペアを差し込めば警報は止まるということです。世間では周知のことだったかも・・お恥ずかしい次第です。


10日雛

2012-09-04 09:49:29 | 

烏骨鶏の雛が生まれて10日目。始めの一日は巣箱の中で、雌鶏の羽根の間からときおり貌を覗かせ、そしてほんのちょっとヨロヨロ動いていました。

Dscn2618_22日目の朝には、もう巣箱から出て、床土に降り(落ちて?)、成鶏たちに混じってヨチヨチ歩き始めました。

ヨチヨチと歩いては、ウララ(育ての親役の矮鶏)の羽根の中に潜Dscn2624_2
り込んでいます。歩いている時間が少しずつ長くなってきました。今朝はウララの背の上にチョコンと乗りましたよ

鶏たちは昼間は地上で餌を啄んだりしていますが、夜になると止まり木などに上がって寝みます。その方が外敵に襲われる危険が少ないからでしょう。

でも小さくて主羽根が発達していないヒヨコは、止まり木に飛び上がることが出来ません。そのヒヨコを庇ってウララとギン(たぶん実母の烏骨鶏)も一緒に、床土上で夜を過ごしています。外敵の恐怖と闘いながらの夜だと思います。

お洒落で奔放なヒロは・・・ 先日、死んでしまいました。朝、鶏舎を覗いたら、既に硬直していました。前日まで、キンタロウ(雄の烏骨鶏)と元気に大騒ぎしていたのですが。庭の合歓の木の根元、シロウ(ヒロの父鶏)の屍を埋めた近くに埋めました。足を病みながらも長生きしたシロウは別として、鶏たちの生命は、本当にあっけなく断たれます。

九州の家で、ヒヨコを可愛がっていた子供の私を思い出します。部屋に入れて、餌をあげ、夜は布で包むようにして。でも数日後には、ヒヨコは必ず死んでしまいました。どうして死んでしまうのか不思議で、眠っているようなヒヨコの閉じた瞼を見詰めていたのを思い出します。

鶏の子を育てるのは、鶏に任せるのが一番です。ただ、怖いのは外敵。なかでDscn2628_2
も、蛇に狙われたら最後・・ ヒヨコが無事に大きくなるよう、祈るような気持ちです。番犬のユキも、しっかり見張りしています。


ヤマボウシそして雹

2012-05-06 20:17:10 | 

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庭師さんがヤマボウシを2本、植えてくださいました。暑い日が多くなる季節に備えて、ユキの犬小屋の近くに木影を作ってあげなければ・・と思い、過日、庭師さんに相談しておいたのです。犬は暑さが苦手なんですよね。

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御高齢の筈なのに、庭師さんは矍鑠としていて、そのプロの技に、ついつい見とれてしまいました。

ユキは、作業の邪魔にならぬよう、少し離れたところに繋いでいましたが、いつもは見知らぬ人へ煩く吠えるのに、今日は比較的おとなしく待っていました。

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ヤマボウシは、庭師さんが選んで下さいました。この樹種は、花の姿が静かで、実は食べれて、秋の紅葉も楽しめて、樹形は伸びやかです。

懇ろな作業を終えて下さった庭師さんに御礼を申し上げていたら、雷が鳴り出しました。田んぼ用水ポンプの運転を至急止めなければなりません。庭師さんへの挨拶もそこそこに、愛車でポンプ機場へ駆けつけました。

ポンプを止め、用水路のゲートを上げて全開にし終わったときには、雷鳴がかなり激しくなっていました。愛車を運転しての帰り道、石ころのような雹がぶちまけるように降ってきました。視界も悪く、車に当たる音が衝撃的で、丈夫な筈のフロントガラスも壊れてしまうのではないか、庵まで無事に帰れるだろうか・・不安と恐怖に駆られました。

雹を怖いと感じたのは初体験です。数センチぐらいの大きさでした。後で菜園を見回りましたら、耕しておいた畝土のいたるところに、径5~6センチぐらいの穴ぼこが出来ていました。大きな獣の足跡のようですが、雹が落ちた跡だったのですね。

育てているキャベツ・ブロッコリー・玉葱・小松菜・ジャガイモ等々の葉が無惨に傷付いていました。私の菜園は小さな自家用ですから、被害も小さいのですが、近隣の農家の被害が思いやられます。農業は本当に大変な仕事です。そして本当に大切な仕事だと思います。


猛犬

2012-04-19 10:13:33 | 

私にとっては可愛いユキですが、飼主以外の人間に対しては吠えまくり、特に、上体を低くして唸り声を上げるときの威嚇力には凄まじいものがあります。

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万一の事故があっては大変なので、白ペンキで「猛犬注意! 近寄ると危険!」と書きました。茶色の筒は廃棄された雨樋で、底部にアンカーを仕込み、天端にはマツモトキヨシのビニール袋を突っ込んで目立たせています。

ユキの旺盛なエネルギーに対応するため、朝夕の散歩の時間もジュン(前の飼犬)のときの2倍ぐらいに伸ばしています。体力の乏しい私は少々疲れてしまいますが、バテてしまわないよう頑張っています。

先日、激しい雷が来襲したとき、ユキは雷鳴が轟く方角の空を見上げてから、平気な顏で座ったまま番犬の役目を果たし続けていました。大抵の犬は雷が苦手で、犬小屋の奥に引っ込んで震えているものなのですが・・ ユキの大胆不敵ぶりは大したものです。雨がどしゃぶりになってから、ようやく小屋に入っていました。

猛犬ユキは、飼主にとっては頼りになる番犬ですが、来訪の皆さまは吠えられてしまうので、申し訳ないことです。でも、当地では番犬を飼っている家が非常に多いので、おおむね御理解いただくことが出来て、有難いです。


犬の個性

2012-01-31 14:31:37 | 

Dscn2194 ジュンとの交換トレードでユキが当庵にきてから40日間が経ちました。

ジュンは9歳半の雄で体重13㎏ぐらいの黒犬でしたが、ユキは1歳半の雌で、体重は(まだ測っていないけれどたぶん)16㎏ぐらいの白犬です。そういう基本的な違いだけでなく、個性が色々と違うのは人間と同じ・・と実感しています。

ユキは警戒心が強く、私が常とは違う服装だったり、見慣れぬものを持っていると近寄ろうとしません。細心の注意を払っています。カメラにも警戒するので、写真を撮るのも苦労します。

他の雌犬に対しては非常に攻撃的です。近寄られると獰猛な唸り声で威嚇します。前の飼主のところでは、同居していた同年齢の雌犬と死闘になり、相手の犬の首輪を噛み切り、体も傷つけて、その返り血で自身も血まみれになった経緯があります。

闘争心が旺盛で強い雌ですが、でも雄のジュンには歓心を買おうとするかのように、すり寄ったりしていました。また飼主には従順で、ジュンよりも御しやすい感じです。体を撫でてやると、上体を低くして照れくさそうにジッとしています。散歩に出かけようとする時と散歩が終わった時には、感謝の印に?私に熱い口づけ(口のあたりをペロペロ)!

Dscn2197 激しさと可愛さの両方を合わせもつこんなユキが、私にとってすっかり親しい存在となってきました。ジュンも新しい飼主のもとで元気に過ごしています。若い雌犬と一緒になったためか、何だか男らしく逞しくなった感じがします。避妊済と去勢済なので、幸か不幸か懐胎の可能性はありません。

心配なことが1つあります。ユキは若いので、高齢の私がユキの全生涯を世話することが出来るだろうか・・と。


ユキ

2011-12-23 18:01:20 | 

Dscn2147 当庵の犬が白くなりました。黒かったジュンを白く毛染めしたわけではありません。

近所で飼われていた2頭の雌犬同士が、相性が悪いのか、激しい喧嘩をするようになったので、その1頭のユキと雄のジュンとのトレードを昨日から試みているのです。

ユキと私とは以前から面識がありましたし、ジュンも近所の方々によく可愛がられていましたから、トレードは順調に成立しそうです。ジュンは先方の雌犬と早速ラブラブの様子ですが、去勢済の雄と避妊済の雌ですから、幸か不幸か懐胎の可能性はありません。でもラブラブって微笑ましくていいですね

Dscn2142 ユキもジュンと同様、小さいときに捨てられていたところを拾われた犬です。体格はジュンより少し大きいので、私の力で引綱をコントロールできるか心配でしたが、ユキは賢くて優しくて、無茶な動きをしないので、大丈夫そうです。

ジュンとは9年間付き合った仲ですが、会いたくなったらいつでも会える近所なので寂しくはありません。

このまま順調でしたら、年明けに正式に登録変えをしようかな、と考えています。


巧匠会「初冬の会」

2011-12-11 20:46:16 | 

Dscn2138 茶道の先生と社中の皆様と共に東京の茶道会館へ行き、功匠会「初冬の会」という茶会に出席しました。

Dscn2139 茶道会館の敷地に入ると、良く手入れされた茶庭が続き、幾つかの茶室が静かに佇むように配置されています。大都会の真っ只中であることを暫し忘れました。

人気のある茶会だからでしょう、4箇所の茶席はいずれも大変混み合っていました。でも、お天気に恵まれて風もなく、青空に映える冬紅葉が美しくて、待ち時間もあまり苦になりませんでした。

明々軒の席主を務められた御家流の米満五風先生は、最近大病をされたそうです。そして「お茶でこんなに楽しめるとは思っていませんでした。」と、しみじみ述懐されていました。

Dscn2134 写真の可愛らしい香合は、明々軒の床の間に飾られていたものです。

茶会に併せて、茶道具展も開催されていました。功匠会の作家の皆様の、彫嵌、漆芸、竹芸、袋物、鋳金、陶芸、羽箒、等々、見事な美しさに感嘆の連続でした。

帰庵したとき、日はとっぷりと暮れていました。留守番してくれた犬のジュンに「遅くなってゴメン」と詫び、ヘッドランプを付けて真っ暗な山路を少し散歩しました。オレンジ色の大きな月が林の向こうから顔を出しました。