今日の茶道の稽古は、約3箇月ぶりの唐物(からもの)を若先生が御指導下さった。忘れた所作が多くて、吾ながら苦笑。軽い骨折で自室療養中の大先生が、茶室での稽古を覗かれた。杖はつかれても凛とした御姿だった。
喫茶の前に戴いたお菓子は、筑波の梨と善光寺落雁、そして両口屋是清(名古屋の老舗)製の「沢の翠(みどり)」(左写真は包装紙)。模様を散らした透明な羊羹という感じで、その美しさに思わず感嘆の声を上げた。
今朝のジュンは、牛乳を飲み、チーズを食べ、ドッグフードも少しだけ食べた。散歩時には小走りも出来た。夕方にはドッグフードを結構食べた。順調な回復に一安心。動物病院に電話で報告したら、獣医師も喜んでくれた。
ジュンよ、病気が治ったら、もうチーズはやらないぞ! なにしろお安くはないんだから・・
ミニトマトは、益々やんちゃな枝を伸ばしている。色付きも順調になり、食べ切れないから収穫の大部分は冷凍保存する。これは、野菜の少ない冬場に重宝する。
薄羽黄蜻蛉(ウスバキトンボ)が棹の先に・・
当庵建築の際に設計監理を頼んだのが縁で親しくなったy0さんが、久しぶりに立ち寄ってくれた。お連れ合いのtM氏は、2月に食道癌と肝臓への転移が診断されている。以来、何度か病状が深刻化したが、その度にtM氏は驚くほどの回復力を示されている。
今月上旬には仙骨への癌転移が診断され、モルヒネも効かないほどの痛みに苦しまれたが、既に危機を脱して今は落着いた容態になられたらしい。tM氏の生来の強健な心身に拠ると共に、yOさんの心を尽くした看病があってこそのことだと思う。
癌を笑い飛ばすような冗談を交わすこともあるらしい二人・・・夫婦のありようは千差万別だが、この二人は本当にいい夫婦だなぁとしみじみ思う。
yOさんは、これからtMさんの入院先へ行く、という。当庭のブルーベリーがちょうど熟れていたので、tM氏に賞味してもらおうと、一緒に摘んだ。
ジュンは今朝も餌を食べない。動物病院へ連れていった。熱が39度6分もあった。原因不詳だが、解熱剤と抗生物質の注射をしてもらった。車に酔うジュンは、帰りの愛車内で大量の液状のものを吐いた。胆汁と消化液だろう。
午後、牛乳を200ccぐらい飲んだ。夕方、ドッグフードは相変わらず食べないが、チーズ(昨日は食べれなかった)を数片食べた。ジュンの眼差はまだ弱々しいけれど、ほんの少し明るい兆しを感じることが出来た。
夏野菜の終了が今夏は早い。昨日は南瓜畝を、今日は胡瓜畝を片付けた。林の梢からは、モズの初鳴きが聞こえた。
ジュンの調子が今朝からおかしい。のろのろ歩く。餌を食べない。大好きな筈のヨーグルトを付けた私の指先を少し舐めるだけ。
風通しの良い勝手口のそばに繋いだ。庵内の私を切なげに見る。犬には甘くない私も、この眼差に負けて小半時ほど抱いてやった。常は多動型のジュンなのに実におとなしい。
ジュンは車に乗ると、酔って体力消耗するから、動物病院へは気軽には行けない。
夜は庵内で病状を見ようと思い、弱々しいジュンを玄関土間に入れた。途端に興味津々で見回したり、あちこち嗅いだり・・一応の元気はあることが分かったし、落着かない様子なので、いつもの犬小屋へ返した。ジュンよ、早く元気回復して、いつものジュンに戻っておくれ・・
南隣のI観光葡萄園が本日オープンした。少しお手伝いした。袋ごと剪り取られた葡萄の房を膝上に寝かせて袋を脱がせ、傷などのある球を切り落として綺麗な房になったら、販売用の新しい袋に入れ直す。
紅伊豆という品種の球は、巨峰よりやや多き目で楕円形。ポッチャリ感があり果汁が多く、柔らかな甘さがあって、最高に美味しいという方も多い。
だが、一般の市場には出回らない。球が落ちやすく、皮が薄くて傷つき易いために配送は危険なのだ。現地にいる人だけが味わえる贅沢・・・
例年より客足が少ない。景気の低迷の影響か。でも来客のほとんどはI家とお馴染みで、葡萄を試食しながら世間話に話が弾んで、楽しい。
当菜園の大豆は、虫に葉を喰われながらも存分に茂っている。茎葉を掻き分けてみると、真白の小花が茎の付け根に数輪ずつ慎ましく咲いている。
夜は邯鄲(カンタン)がルルル・・・と玉を転がすような美声で鳴く季節になった。
昨日の茶道の稽古は、「貴人点」と「貴人清次花月」だった。貴人か否かで差別するなんて・・心に引っ掛かりがある。
貴人の客なら、最高級の道具(茶碗など)で接待しそうだが、さにあらず、簡素な道具を使う。ただし、1回限りしか使わない約束だ。捨てて惜しくないもの、とも言えるから、貴人を愚弄しているようにも見える。いやいや、高級な道具を自慢気に使うのは、貴人に対して恐れ多いから、ということか。
「貴人清次花月」では、貴人か否かをクジ引きで決める。身分差別を(文字通り)「茶」化しているようにも見える。茶道の世界は一筋縄ではいかない。
若先生が、テキパキと稽古を付けて下さった。お母様の大先生は軽い骨折でお休み。七十路だが、お元気なあまり長い坂を歩かれてバランスを崩されたためらしい。お早いご回復を願う・・・
稽古に着ていったのは「絽」という夏向きに織られた絹。古着で買ったから格安だ。化繊でなければ、着物は意外に涼しい。
当地の俳句のS会で地元を吟行した。足尾神社(左写真)は、足尾山頂付近にある同名の神社の里宮だそうだ。写真中の右側の小社には、足型に似た石が幾つか供えられている。足病の治癒を祈願したものらしい。
足尾山は筑波連山に位置し、万葉集にも登場する。山岳信仰の対象として、かっては多くの参拝者があったという。この里宮には今、宮司も常住せず、本殿も社務所も朽ち始めていた。山頂の宮も同様らしい。
すぐ近くの大岩寺(だいがんじ)は、足尾神社の別当だったそうだ。こちらは本堂も庫裏も建替えて構えも大きく寺域も広い。神社と寺院との違いはあるが、同じ山に係る宗教施設でこの盛衰の差は何故だろう・・・
山近し寺広々と蟻走る
写真には撮れなかったが、本殿の右手には白い百日紅(サルスベリ)の花が、風を受けて散り始めていた。
白ことに揺れて百日紅の残花
お盆の3日間、庵内の小さな仏壇の前に、当菜園産の茄子・胡瓜・オモチャ南瓜(左写真)などを供えた。
迎え火・送り火の時は、小さな提灯を縁側に置いた。亡き人の魂が来たり往ったりすると信じているわけではない。しかし、亡き人の面影が胸中をよぎる思いがする。
お盆が終わり、茄子・胡瓜は刻んでウコッケイたちの餌にした。オモチャ南瓜は四ツ割りにして生ゴミ堆肥化用の容器に投入した。
午後は近所のhKさん・kSさんと共に買物の予定なので、愛車を木陰でスタンバイさせている。
愛車の位置も、その向こう側も、実はレッキとした公道。でも車はおろか人もめったに通らないので、篠竹などが繁茂し、行き止まり状態なのです。 困ったような、有難いような・・・
M姉が久しぶりに来庵してくれた。晴れて気温も上昇したが、湿気が少なくカラッとして微風もあり、思わず私は「姉さん歓迎日和ね!」と言った。
都会暮らしのM姉は、八郷ののどかさの中で「まるで実家に帰省した気分」と言ってくれた。実姉だが、容姿も性格も生き方も、私とはまるで違う。でも一緒にいるとムチャクチャ楽しい。
最寄り駅までM姉を送り、飼犬とウコッケイたちの世話をした後、用水ポンプ機場へ行った。
西日が強くて、風景は逆光。でも空気は爽やかで、野の向こうの筑波嶺も、こじんまりと満足そう。
村の田んぼの稲は概ね穂が垂れて、もう水はあまり要らない。用水バルブを閉め、田を乾かして、収穫時に重い農機が入っても田土にのめり込まないようにしているのだ。
田植が遅かったkIさんの田んぼの稲は、今が開花受粉期だ。水が一番必要な時期だから、用水バルブを全開にしてある。
午後6時前、送水量を抑え気味に運転していたポンプを止めた。1日が無事に終わったことに感謝!