11月の最後の晩なのに

2009-11-30 20:58:13 | Weblog




夜は何処へ行く?

世界は君を乗せたまま

あてどなくさ迷う

色とりどりの夢の中を

何食わぬ顔をして通り過ぎる


君は「秘密の金魚」を見つけただろうか?

「すべての哀しみの底」を見ただろうか?


尽きることなくあらゆる出来事が降ってくる

考え込んでいるヒマもない


夕方に訪れる「究極の青」

僕ときたら何にでも慣れることがない

いつもドギマギしながら暮らしている


君のことを思い出したり忘れたりする




ずっとずっとずっと前

 君の書いた詞に

僕が曲をつけたことがあったのを覚えてる?


「11月の最後の晩なのに雨なんて降ってる」

っていう始まりの。


この時期は毎年、

あの歌を思い出してるんだぜ。



雨なんて、なかなか降らないけどね。





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自動書記

2009-11-28 17:31:34 | Weblog


手ひどい痛みの現実

そうかと思えば

身に余る幸福の現実。

他にどうしようもなくて僕は

いつかの悲しい夢さえ

具現化せざるをえなかった。

望むと望まざるにかかわらず

すべては

この手の中からするりと抜け出して

空気に溶けてしまうウスバカゲロウのように

すぐに見えなくなってしまう。

まるで幸福のかけらさえ

真空パックされたみたいに

静止したままの姿で

いつまでもいつまでも

立ち尽くしていた。


夜よ、

僕を粉々にするのはもう少しだけ

待って欲しい。

ほんの0.01秒でも。


そうすれば

また別の夢のなかで僕は

再生することが出来るのだ。




始まったが最後、終わりのないゲーム。

僕には他に、選択肢もないし

拒否権もない。







でも「打つ手」は、ある。





「悪あがき」だろうが何だろうが

「手」は「手」なのだ。






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昨夜のこと

2009-11-23 18:48:59 | Weblog




昨夜は、京都の愛しいハコ、

「夜想」でライヴだった。

冷たい雨の中、訪れてくれた沢山の皆さんに、

心からの感謝と愛を捧げます。


どうもありがとう。


二度目のアンコールに応えられなくて

申し訳ない。

でもどうしても

あれ以上歌えなかったよ。



・・声が枯れていたのはどうでもよかったんだけど。




でも

ドラムのしんちゃんと二人で

「やりきった」から、

          すごく気分がよかった。





他のバンドついての、感想。



共演の

「虹色エレジー」は予想以上に素敵だった。

・・・例えば昔のデヴィッド・ボウイの音楽って、

アコースティックギターの音抜きではありえないと

思うのだけど、それくらいの重要性を持って

まあちんはアコギを鳴らしているように思えた。

不思議な音色の鍵盤とアコギ。曲と詞がまたよかった。


クイズ・マスターも

ポップな音楽性の中に

ちょっとディープなビートルズ趣味とかが

垣間見えたりして、よかった。

東京のバンドらしいのは、手堅く上手かったこと。

白人のベースも良かった。ロカの終演後、

楽屋で「ベースなんかいらないね」

と言ったのがおかしかった。

いやいや、アナタのベースよかったよ。


そしてワームス。

やっぱりすごかった。

鬼気迫る・・・というくらいのソウル。

緻密でデリケートなギター2本を中心にした

バンド・アンサンブル。

一転してノイジーな爆音、騒音。

極限近くまで張り上げるシャウト。

「どんな未来があるのでしょうか」

などという自省的かつ根本的な詞。


終演後、彼らと一緒に飲むことが出来た。

奴等はいつも謙虚で深い。

喋り方は何かガラ悪いのだが。

何年前だったかな・・・

移転前のクラブウォーターの階段のところで

梅ちゃんと一緒に泣いた時のことを思い出した。


梅ちゃんは、

「佐治さんに影響を受けた」と言う。

それが、俺にはよくわかる。

こういう形で、例えばワームスのステージ上に。

佐治のスピリットは生き続けているのだ。

もちろん、俺のやり方もそうだ。

だから「ロカ」の中にも佐治は、いる。


そういうことを思った。





リハの時から楽屋に

お茶とかお菓子とかのど飴なんかを置いてくれていて、

やっぱ企画者が女性だと

細かい心配りがあっていいなあ・・と思った。

どうもありがとう。


いいイベントだったと思う。

自分たちのことはわからないけど、

いいバンドばかり、

気持ちの良い音楽好きばかりだった。

出演者や関係者や、お客さんも。


遠くから来てくれた人も何人かいて、

遅くまでごめんよ。

帰り、大丈夫だった?




またあんなのが演れたらいいね。
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小さな絶望

2009-11-22 10:37:54 | Weblog
擦り切れる寸前のダイヤモンド

舗道の上は破れた夢ばかり

きっと幾つもの夜が混ざり合って

いつか君に  また会う時


すべてのことが  意味を失う

僕はそのときを待ち続けてる


風が吹けばすぐに飛んで行く

足りないのは一体何なんだろう?

時間だけが冷たく過ぎて行く

二度とないのに 二度とないのに


すべての夢が息を吹き返し

ただそれだけが

真実になる


何も残さずに消えてしまうことばかり

誰も知らないけど

それでいいのかも知れないぜ?


すべてのことが

すべての夢が

今この瞬間も

今この瞬間も

ララララ




作詞・作曲・片山道郎


今日は、この曲やりマス。
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ロカ(ROCA)

2009-11-20 13:41:28 | Weblog



MITT‘S THE SLAPSTICK RECTANGLE

を解散したのがいつだったのかな・・・07年か。


そして大阪から京都に移住して、

ずっと前から誘いたかった最強ドラマー、

カミグチシンヤと二人で 今年09年、

「ロカ」(ROCA) をつくった。

爆裂ドラムと、素っ頓狂エレキギター、

そして歌、

二人っきりのロックバンド。


俺は結局のところ、職業ミュージシャンには

ならなかった(なれなかった?)

のだが

ライヴはやはり、「生きる目的」のようなもの・・・

と言っても大げさではない。

ギターやオンガクやトモダチに

(・・・・本とチープ・シック・ファッションにもw)

人生のほとんどすべてを捧げているのだ。


今だってワクワクする。

初期衝動みたいなものの、新鮮な驚きが

俺の中で、ちゃんと生きているのだ。


そんな「ロカ」のライヴ。


さる女性が、彼女のお気に入りのバンドを集めて

イヴェントを立ち上げた。

「ロカ」は一番に呼んでもらった(出番は最後だ)。

どうもありがとう。


ちょっとその娘の日記から詳細をコピー(笑)。

------------------以下引用------------------------------------


2009年11月22日
京都 夜想でのライブの詳細です。

open 18:30
start 19:00

ROCA(京都)
ワームス(大阪)
虹色エレジー(京都)
quizmaster(東京)

チケット代
1,500円+ドリンク代500円

最後の一組がどうにも決まらず、スモシスさんにご迷惑をおかけし、スモシスさんと店長さんのユニット「虹色エレジー」さんが出演してくださいます。

3連休の中日なので観光兼ねて是非おこしいただきたい!

……の、ですが、京都は観光シーズン真っ只中で、ずいぶん前からホテルが満室(あたしもホテル予約出来てないが、なんとかなる!)。
全終演時間予定が22時なので、大阪には余裕で帰れます。

ので、京都・大阪観光兼ねて、いらしてください!!


夜想HP
http://www.yaso-net.com/

夜想までは、烏丸御池駅4-2出口階段上り、目の前の道を直進→宮本むなし(飲食店)通り過ぎ→角のレストランの次のビル地下1階。


-----------------------引用終わり---------------------------



・・・ということで。

見に、聴きに、来てくらっさい。

共演(対バン)の、俺も愛する「ワームス」は何と、京都初登場。

「ワームス」凄いよ!マジで。

負けずに・・おもっきし、やりマス。
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11月

2009-11-20 10:15:06 | Weblog


11月って本当に、何もなくて好きだ。


ちょっと寒いけど

うげげ・・・って言うほどでもないし。

来たるべき騒乱の年末に向けて、

息をひそめているかのような11月。


永遠に続く11月の国、というのがあれば

迷わずに俺は移住を考えるのだけれど。

「常夏の国」はあっても、「常秋の国」はないだろう。


・・・・あったとしても、

固定されたものは「秋」とは呼ばないよな。

「夏の終わり」から「冬の初め」への

移行過程のみを「秋」と呼ぶのだ、我々は。


晩秋の、晴れた日。

ふっと気付くと、考え事の迷宮の奥深くに

迷い込んでしまっている自分がいる。


気付いてるうちはいいんだが

いつかその迷宮から

出られなくなる日が来るのではないか?と思うと

少し怖い。


自分の頭に出来た池に身投げする・・・・というオチの

落語の「あたま山」みたいだが。


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穴居

2009-11-18 09:40:08 | Weblog

特に誰にも会いたくなかったので

俺は

穴ぐらみたいな部屋で

夢をむさぼるように眠った。


アンノンとした人生なんて君に言わせれば

退屈極まりない・・ってところなのだろうが

あいにくと俺は、 どんなことであろうが

退屈したことがない。


居心地なんて、悪いよりはいい方がいいに決まってるし、

「こんなことでいいのか?」

って思いながら生きるのは嫌なのだ。


俺が求めていたものは、

「絶対的な何か」だったのかも知れない・・・と思う。

ご存知のように、「絶対」は ないのだが、


”どんと”が「夢の中」で言ったように

「欲しいものはいつでも遠い雲の上」で、


でもその輝きはぶ厚い雲を通して

この地表にも確かに、届いている。

もちろん、ほんのわずかではあるけれど。


そんな薄明かりに照らされた この「生」という

形而上的な荒野。


その広大な凍りついた原野を我々は

「自己」という小さなヴィークルに乗って

流されていく・・・いや、流れていく。



穴居生活は暖かくて素敵だ。

でもそれだって


荒野の中であることに変わりはないのだけれど。


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2009-11-17 08:00:18 | Weblog



あらゆる物事は「善」である。

何故なら、我々は

運命に対してまるっきり無力だから。

日々の天候に異議を唱えることなど出来ないし、

あらゆるものの寿命にたいしても然り。

重力にも、引力にも、

ただそれらは

そこにあるもの・・として誰もが

(無意識に)容認しながら生きている。

時間を逆行することも出来ない。

我々は宇宙の中で、

はなくそみたいに小さな存在なのだ。

はなくそから見たら「世界」は、

「善」でしかない。

世界の進む方向がすなわち、

我々の進む方向であるし、その中での

「出会い」や「別れ」に意味なんて

あったってなくったっていいのだ。

「生」に、あえて意味を求めるのは止めようと思う。

「価値観の多様さ」、というのは恐らく

我々の想像を超えている。

すぐ近くで生きていても

蟻は恐らく象の存在を知らない(・・であろう)し、

象には蟻が、見えてすらいない(であろう)。


これは「屁理屈」ではない。

・・「屁理屈」って言う奴が「屁理屈」やっちゅうねん。


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「イカタコ合戦」

2009-11-15 21:40:55 | Weblog


俺が心からアイデンティファイしてきた

シングル・ライダースは

まるでコピーされたみたいに

街じゅうにあふれ出した。


それはまるで

無表情で安価なヴィルス。

シロアリみたいに喰い尽くされて


俺がずっと大事にしてきた物が来年には

意味のない古びた

「流行遅れ」にされてしまうのだ。


・・・・気が滅入る。




だけどまぁ、しょうがないとも言える。


なにしろ、

俺がシングル・ライダースを

発明したわけではないのだ。




それにしても

「他人が着ていないものを着る」のは

大事なことだな、と思う。


「他人がやっていないような音を出す」

のがロックだし、

「パンク」だって本来、そういうものだったはずだ。


だから「ネオパンク」はパンクではない。


ジョン・ライドンだってそう言ってたぜ。



しかし思うのだけれど


いちばん初期に(何億年前だろう?)

ルーズ・ソックスをはいてた高校生の女の子達はきっと、

すごくかっこいい奴等だっただろう。



何だってそんな風に

その他多くの野暮ったい連中に

侵食されてしまうのだ。


そういうのを

「異化」と「他個」という。



笑えもしないのだがこれは

延々と続く

「イカタコ合戦」なのだ。







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パセティック

2009-11-14 09:04:04 | Weblog

消えた焚き火の記憶

失くされてしまったパズルのピース

エレクトリック世界の消えゆく光



カセット・テープの海の迷子

漆黒のビロード猫の下僕

永久に悲しみ続ける機械


出口のない街をさまようルーレット

流行遅れのレザージャック

ジャンク・ショップで見捨てられたオーディオ


誰も知らない映画の主人公


駄目になったバイク


盗まれて結局出てこなかったギター


色褪せた哀しみのような微笑







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