現在は、地球に生命が誕生して以来四度目の
「大絶滅期」なのだそうだ。
あまりにも多くの生物種がすごいスピードで絶滅しつつある。
原因は我々、人間である。
ライオンも本当に、絶滅寸前なんだって。
50年後には野生のライオンは一頭も
いなくなっている可能性が高い、と
おとといの新聞が言っていた。
それを読んで俺は、かつてこの国にいたはずの、
もうとっくに絶滅した動物のことを思った。
ニホンオオカミのことだ。
しかし狼が近所に・・というか同じ生活圏に
住んでいたとしたら(しかも群れて)、
相当に怖いと思う。
俺だって、あらゆる手段を講じて彼らを
殺そうとするだろう。
例えは卑近になってしまうのだけれど、
家でゴキブリを見たら必ず殺すみたいに。
共存など、考えられない。
アフリカにおけるライオンの絶滅と
何から何まで同じ・・というわけではないが、
根は同じだ。
俺にはライオンの絶滅を嘆く資格などない。
人間というのは、あらゆる意味で
特権的な生物だと思う。
生まれて、いつか死んでゆく・・という点では、
他の生物と何ら変わりがないのに。