今月の「ロッキング・オン」誌は何と、ジョニ・ミッチェル特集だった。
何と言うか・・とても意外だった。
だってジョニ本人はほとんど引退状態だし、大きなトピックがあるワケではない・・・・いや、
あった、
アーカイヴス VOL.1という初期の音源発掘物の発売が最近、あったのだな。
ちょっと前にピーターさんの「ウィークエンドサンシャイン」で、かかっていた。
そのせいもあるのだろうけど、今現在、ジョニ・ミッチェルの再評価の機運がものすごく高まっているのだ。
テイラー・スィフトがジョニのファンだ、と公言しているらしいし。
かのプリンスもそうだった。
っていうかリッキー・リー・ジョーンズもスザンヌ・ヴェガもそうだし、
ソニック・ユースだってすごい影響受けてるのだ、ジョニから。
ジョニ・ミッチェルは女性シンガーソングライターの始祖鳥であり、究極であり、希少なオリジンなのだ。
僕ももちろん、大好きである。ファンである。
とか言いながら、今回のこの「ロッキング・オン」の特集で、知らないことが山ほど書いてあって、
自分がすごくすごく中途半端なファンであることを思い知った。
そのうちの一つ、1979年のアルバム「ミンガス」についての話。
僕はこれはCDで持っていて、大好きな一枚。
ジャズミュージシャンのチャーリーミンガスのトリヴュート、というかミンガスに捧げたアルバム、というのは知っていたのだが
当初は共演アルバムになる予定だったのが、製作途中でミンガスが急死。
結果としてトリヴュート・アルバムになった・・・・・・とアルバム・レヴューに書いてある。
し、知らなかった。そんな経緯があったとは。
壮絶だ。しかも話は、ミンガスのほうからジョニに持ち掛けたらしい。
このアルバムの曲は、いわゆるポップからはかけ離れている。ちょっと難解・・・と言ってもいいかもしれない。
レコードレヴューの、1985年の「ドッグ・イート・ドッグ」のところに
”中でも「ミンガス」に次ぐ「問題作/鬼門」として物議を醸しだしたのが本作だ”とある。
つまり・・・・・「ミンガス」も、問題作/鬼門 扱いされたのだな、当時は。
現在では、少し難解ながら名盤・・・という扱いを受けているように思うのだが。
ジャコ・パストリアスのベースも、恐ろしいくらいかっこいいし。
もう一つ、音楽関係の話を。
今日の夕方、NHK FMの「夜のプレイリスト」という番組で
押尾コータローがYMOの「ソリッドステイトサヴァイヴァー」を まるまる全部、紹介していた。
それで突然思い出したのだが、これがヒットした当時、僕はこれを聴いていた。
友達の一人がレコードを買って、持ってきたのだ。
でも当時は全然いいと思わなかった。ぺらぺらのシンセ(当時は「シンセサイザー」すら知らなかったが)の音。
アレンジも、変に気取った感じがしてしまった。
今聞くと、その「変に気取った感じ」はニューウェーヴ風味なのだ、と感じる。悪くない。
それは、ビートルズの「デイトリッパー」のカヴァーに、顕著に表れている。
過去を壊す、新しいことをやる、という心意気。今はそんな風に聞こえる。
後々で聞くと、YMOは素晴らしかった。素晴らしすぎる。
それで、YMOと言えば・・・・先々週の、インターFMのピーターさんの番組「バラカンビート」の中で、
ピーターさんが「当時YMOが所属していたヨロシタミュージックの社員に僕はなって」と言った。
・・・ピーターさんがヨロシタの社員だったのは以前、書籍を読んで知っていたのだが、
YMOがヨロシタに所属していた、ということは全然知らなかったので驚いた。(調べたら確かに、そうみたいだ。)
あの・・・・ヨロシタミュージックには僕は ばるぼら でさんざんお世話になっているのだ(YMOよりだいぶ、後日だが)。
要は、大蔵さんが我々の面倒を見て下さったのだ。
1996年から1999年くらいの話だが。CDの契約をしに、本社ビルまで行ったこともある。
でも知らなかった。・・・YMO?YMOが所属してたの?ヨロシタに??????????
何だかもう、自分の無知が凄すぎてほんとに馬鹿みたいな気分である。
例え話で言えば、
「小学校の同じクラスに三島由紀夫がいたのに気付いてなかった」というような感じかもしれない。
いや、もしも三島がいたら・・嫌でも気付くかな?
あ、そうそう、ばるぼら はヨロシタミュージックに所属は、してなかったんだがね。