先週のピーターさんのインターFMのラジオ番組「バラカン・ビート」は、
聴取者からのリクエストでプリテンダーズの
往年の(1983年か1984年だと思う)のヒット曲
「バックオンザチェインギャング」がかかった。いい曲。
僕は当時から大好きで、確かこの頃、洋楽はまだ聴き始めだった。
クリッシー・ハインドは僕が、初めて好きになった
洋楽の女性シンガーソングライターだった。後にちゃんと、
ライヴも見に行った。大阪・フェスティバルホールに、佐治くんと二人で行った。
言って見れば僕は、プリテンダーズのファンである。
あとになって、1stの「キッド」も聴いたし、
セカンド・アルバムも大好きだ。その後のアルバムも、けっこう買っている。
デヴュー時のバンドメンバー二人がドラッグで死んでいたことも知った。
しかもその二人ともと、クリッシーは付き合っていたのだ。
二人とも、恋人だったのだ。
しかし、この「バックオンザチェインギャング」は、好きだったけど
歌詞の意味までは深く考えなかった。
当時、レコードの訳詞も読んでるはずだが、歌詞の意味は分からなかった。
「ウッ、ハッ」とかの掛け声が入っているのは、
サム・クックの「チェイン・ギャング」という、古いヒット曲からの
引用だ、というのは、ちょっと後で知った。
後になって古い黒人音楽が大好きになって、それで知ったのだが、
「チェイン・ギャング」は、黒人差別の象徴でもあったはずだ。
当時のアメリカでの話だが・・・白人は捕まらずに、黒人ばかり捕まる。
だから刑務所は黒人だらけなのだ。
当然、服役労務者としての「チェイン・ギャング」
(足が実際に鎖につながれていたらしい)も黒人ばかり。
サム・クックはそれを敢えて(?)陽気に歌って見せた。
でも問題提起は、あったと思う。
で、わざわざその「チェイン・ギャング」をタイトルにまで持ってきて
歌にしてるのだから、その辺のことを言ってるのかな?
少し思っていた。
でも違った。
先週の「バラカンビート」の中でピーターさんがさらっと
歌詞の意味について触れたのだが
「これは・・・”また捕まっちゃったわ”ってことでしょうかねぇ」
と言ったのだ。
そうか。これは、過去の、失った恋愛に心が縛られている状態を
「チェイン・ギャング」に喩えたのだ。
そうか・・・・そうだったのか。
高校生の頃にリアルタイムで大好きだった曲の、歌詞の意味が
50代後半になってわかる、というのもなかなか面白い体験だった。
このときのギタリスト、ロビー・マッキントッシュもすごくいい
ギター弾きで、
この編成で確か、あのライヴエイドにも出演しているのだプリテンダーズは。
で、そのときロビー・マッキントッシュは頭に、
例の「バンダナ帽子」をかぶっているのですよ。
(YOUTUBEで見られるよ。)
ふふふふ。