僕は元来、綺麗好きではない・・・・というかその逆で、
居住する部屋などは雑然としている方が落ち着く。
「ばるぼら」をやっていた時には
海外でのライヴなども何度か経験したのだが、
ホテルの部屋にチェックインして、すぐに持ち込んだ服とかを
部屋にばらまいて、過ごしやすくした。
雑然としてるほうが落ち着くのだ。
(キース・リチャードもそんなこと言っていた、と記憶している。)
でもそんな僕でも居住する部屋に、ペットボトルの空いたもの・・・を
放っておくことだけは出来ない。怖いのだ、冗談抜きで。
空いたものはすぐにリサイクルごみ袋行きである。
もちろん、ラベルは剥がして、軽く水洗いする。
怖いのには理由がある。
あれはもう、何年も前のことになるのだが、
知ってる人が自死したことがあった。全然親しい人ではなかった。
僕よりだいぶ若い。若造である。
以前に何度か、挨拶したことがあるくらいだ。顔見知りではあった。
いろいろ訳があって、その人が自死した当日に、
彼が何か月か引きこもって、しまいにはそこで自死した部屋を片付けに、
その作業の手伝いに行ったことがあるのだ。
(あ、もちろん ご遺体はとっくに運ばれて、警察にある。)
そこは、その部屋は 空のペットボトルとゴミで埋め尽くされていた。
いや、空でないものも結構あった。つまり、中身が残っていて腐っている。
部屋の床は隙間なく、ペットボトルの海だった。
ペットボトル以外の空間は服とか、他のゴミとか、
組み立ててないプラモデルの箱とかだ。
片付け係の我々は
とにかく、空のペットボトルを水道で軽く洗ってリサイクルごみ袋に入れる。
中身の残っているものも中身を捨て、水で洗う。
ペットボトルが何百本あったのかわからない。何時間もかかった。
しまいには
空のペットボトルの大群が小さな悪魔の軍勢に見えた。
彼が死んだのはこいつらのせいかもしれない、とすら思った。
いや、気を抜いたら俺もこいつらに殺される、と。
それはけっこう ヘヴィな体験だった。
その経験が僕の中に、しっかりと残っているのです、今でも。
もうひとつ・・・・・・・とても嫌な事実。
最近、高速道路とか専用道路とかの道路わきに、
中身のたっぷり入った「お茶」のペットボトルが捨ててあることが、よくある。
黄色い液体の入ったペットボトル。2リットルとか、4リットルとかの。
ん?クルマの窓からお茶を落としちゃったのかな?と初めは僕も思っていた。
どうも違うらしい。
あの中身は、空けて確かめたわけではないのだが・・・・・どうやら
一部の、マナ-意識が極悪のトラックドライバーの
排泄したもの(小便)であるらしい。これが今、問題になっているのだ。
・・・・・・最悪。
汚いし、不衛生だし、気分が悪い。
誰が片付けると思ってるんだそれ?触るのも嫌だ。
これも、ペットボトルならでは・・・・の災厄だ。
ペットボトル以外ではなかなか、こんなこと出来ない。
トラックドライバーの中には本当に、マナーの悪いやつがいる。
多くは年とったジジィのような気もするが、若い奴もいる。
声を大にして言うが、やめなさい。小便はきちんと、トイレでしろ
(もちろん大便もだ)。
ペットボトルに小便して捨てるのは、立ちションよりずっと悪い。
(立ちションもNGだ。)
トラック止める場所がない、というならせめて、
その中身をトイレで捨てろ。そして誠心誠意、ペットボトルを洗え。
っていうか、簡易トイレみたいなのはホームセンターで売っている。
それを買え。
ペットボトルって・・・きっと、すごく便利なんだろうけど、
反面、社会の害悪になってる面もある。
僕としては飲料の販売は昔の、瓶でいいと思う。
瓶ビール、コーラも瓶、ラムネも瓶。
新品のコーラを買っても、なぜか瓶が傷だらけのことがたまにあった。
リサイクルされていたから。あのリサイクルはちゃんと、機能していたのだ。
あれでいいのだ、と思う。
そういうわけで
とにかく僕は
空の(もしくは中身の残った)ペットボトルが、嫌だし、怖いのです。