ズーイーは関西人か？

ちょっと前・・・・っていってもついこの間、

２０１４年の４月に

村上春樹の新しい短編小説集が出た。

タイトルは「女のいない男たち」で、

まえがき　によればこのタイトルは

アーネスト・ヘミングウェイとは全然関係ないそうだ。


内容は例によって全編、とても良かったのだが

中でも「イエスタデイ」という作品の中で、

「サリンジャーの『フラニーとズーイ』の関西語訳」について、

登場人物の口を借りて、”それが何故出版されないか”ということが

さらりと語られているのが、ちょっと嬉しかった。


春樹さんはずっと以前から、エッセイ等で、

”「フラニーとズーイ」を関西弁で訳したい”、と半分冗談、でも半分本気で

語っていたのだ。

そして今年の３月にやっと、村上春樹訳の「フラニーとズーイ」が出たんだよね

（もちろん、と言うか何というか、関西語訳ではなかった）。

だから

”関西弁で訳したい”って言ってたことの落とし前・・・・って言うか

古いファン向けに・・・・・・・・・新作短編の中で

それ（「フラニーとズーイ」の関西語訳）について言及してるのかな？とかって、

勝手な思い込みかもしれないけど、思えたんだよ。


しかし、確かに

村上春樹訳の「フラニーとズーイ」を読むと、

とくにズーイのキャラがさ、関西人っぽいよ。

「ひとりボケつっこみ」みたいなことやってる箇所もあるし、

ほとんど「すべり受け」みたいなことを言いまくってる。

冗談なのか、真面目なのか、わからない部分も多い。


確かにこれは・・・・・・・・・・・・関西弁が合うかもなと思ったよ。


君は、そう思わないのかもしれないけど。

何も悪くない

俺の現状が

「幸せ」か、

それとも

「不幸せ」か、ということは

単に

俺が　どう感じるか　、ということで決定されるものであり、

逆に言えば

それだけのものでしか、ない。

そこには自己矛盾もないし、自己正当化もない。

自分のことは自分で決めればいいのだ。

ははは。





ところでさ、

「気分が良くて何が悪い？」

って

とても、意味深な言葉だと思わないか？


これは

俺の大好きな小説家の

デヴュー作の中に出てくる、


架空の作家についての

架空の研究書の

架空の和訳タイトルだ。


「他人のことは放っとけよ、何が悪い？」なんて、

誰かに噛み付いてるようにも思えるし、

でも、取りようによっては

「気分さえ良ければ　何も悪いことなんかないだろ？」って

深遠なことを問いかけてるようにも聞こえる。



そう、確かに。

気分さえ良ければいいのだ。

それがすべて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

では、ある。

「気」

「気がある」とか、「その気がない」とか言うよな。


「やる気」とか「気になる」とか。


思うんだけど、

「気」ってものすごく・・・・・・・・・・っていうか

この世で一番大事なもの（こと）、なのかもしれないよね。

「気分が良」ければすごくいいし、

「気持ち悪」けりゃ、サイテーだ。

「いい気に」なりやがって、とか思うこともあるし、

「気のせい」でしかない・・・っていうようなことはすごく多い。


でも、それじゃ「気」って何なんだろう。

目には見えないけど、確実に在るもの？

「空気」も、そうか。「空」の・・・「気」？

「気が狂う」とかって言い方もある。

「気」は、「人間の精神」・・・・なのかな。

「気まぐれ」とかね。

「気まぐれ」なんてしかし、冗談じゃないよな。



「気」にサンズイをつけると、「汽」、つまり「スチーム（蒸気）」という意味になる。

蒸気って確かに、目に見えない力だし。

でもそれ以上に「蒸気機関」ってのが発明当時、

本当に驚くような驚天動地のアイディアだったんだろう、と思う。

それだからこそ、「気」の文字をあてたんじゃないかな。



「天気」は、「天」の「気」なのか。

「気候」とも言うね。




俺の「気」は、けっこう・・・・・あるにはあるんだけど、

空回りしてしまうことが多いみたいだ。


いい時はいい・・・・んだけどな。

でもその「いい時」がめったにないんじゃ、

ちょっとね。

私ってば。

私が私であり、

私でしかない、ということは

時に

無常の喜びでもあり、

でも多くの場合

それは

私にとって

宿命のような哀しみでもある。


・・・・・そんなこと知ったこっちゃない？

そりゃそうだわね。

でもまぁ、聞きなさいよ。



それにしても

何故　　私は私なのでしょう？

どんな偶然の集積が

私を私たらしめたのか。

いや、確かに「偶然」と「必然」は、

同じものを違う角度から見た結果でしかない。

「事実」は、ひとつしかないのだ。

どんな風に考えようと、

「私」が「私」である、という現実は、変わらない。

私が他人と比べてどうだ、とか　こうだ、とかっていうことは

よく考えるまでもなく、

私には何の関係もないのだ。



しかし、

一回でいいから「他人」になってみたいもんだわよ。


そう思ったことない？

カノーセーは、ゼロじゃない。

目の前のことやるしかないじゃないの。

うまく行くときゃ行くし、駄目なときはがんばっても駄目。

駄目がちょっと続いて「駄目駄目」になったくらいで、絶望してる場合じゃないわよ。

ちょっとでも笑いなさい、

あのひとの輝く笑顔を思い出すの。

大体において

アタシの人生なんて、

「こてんぱん」で始まって、「こっぴどい」まま続いて来たわよ。

だから他人の価値観に振り回されるのはまっぴらごめん、って

何度も思ったじゃない。

何だって、かんだって、気にしなきゃいいのよ。

とにかく、目の前のことをやるのさ。冷静になって、深呼吸して。

そこから始めて、

あらゆる面倒くさい物事を、少しずつ片付けていく。

そしたらまた、「自分が正しい」と思えるかもしれない。

「すべてが運命的な必然である」、と確信できるかもしれない。

カノーセーは、ゼロじゃない。

カノーセーよ、フカノーセーに勝れ。

そしてアタシよ、

苦境で図太く生き延びなさい。

細かいことや、終わっちまったことは

気にしてもしょうがないんだからさ。

遅くなったけど謝辞を

えーっと

５月３日のＣＬＵＢ　ＷＡＴＥＲに来てくれてありがとう。


お礼言うのが遅くなってごめんよ、

でも


ＪＯＥはちゃんと、復活してただろ？

樋口くんもすごく、嬉しそうだったよな。

俺のギターは弦が切れちまったけど、

片山陽一のフェンダー・リード貸してもらえてラッキーだった。

やっぱ、いいギターだった。陽ちゃん、ありがとう。

その片山陽一の39ＡＶＥＲＥＧＥも、

ずいぶん昔からの顔なじみ、サトーくんのＳＵＮＦＩＳＨも、

とてもいいライヴをやってくれた。ふたつとも、いいバンド。


39ＡＶＥＲＥＧＥは、あの「ぶっきらぼうさ」がたまらない魅力。

伊藤くんのベースが音の要だよね。上手いし。歌もよかった。

こんなバンド、現代にはなかなかないと思う。


ＳＵＮＦＩＳＨはゴージャスだったな。

アイくんのギターも、「かっこいい」を超えて「かっこよすぎて笑える」。

サトーくんの歌もばっちり、豪華。

ポップで、美しいバンドだ。

ああそう、ＲＯＣＡ’６６の演奏中、楽屋で俺のギターの切れた弦を、

ササッと張ってくれたのは実は、サトーくんだった。

何ていい奴なんだ、ありがとうね。


ＷＡＴＥＲにも、いろいろわがまま言ってごめんよ。ありがとう。感謝してマス。

そしていちばん感謝したいのはやっぱ、お客さんだ。

それはつまり、

「お客さん」という名目で来てくれる、俺の大事な友達だ。


来てくれて本当にありがとう。

オーエンしてくれてありがとう。




次回のライヴ、いつになるかわからないのだけれど、


我々のことを忘れないでくれたら嬉しい。













それじゃね。

今夜

２０１４年５月３日

（それはつまり、今日だ）、

大阪

十三

ＣＬＵＢ　ＷＡＴＥＲにて

ライヴ！


出演は


３９ＡＶＥＲＥＧＥ

ＳＵＮＦＩＳＨ

ＲＯＣＡ’６６



日々、いろんなことがあるけれど

我々は生きるためにこそ

音を鳴らそうではないか。

まっすぐに向きあう、これこそが我々の

「存在意義」である。


今夜、ＷＡＴＥＲで会おう。