教授もユキヒロも闘病中のようで、
なかなかハラハラさせられる近年なのだが。
このところの僕は、YOUTUBEで昔のYMO関連の動画を見ることが多い。
初期のヨーロッパツアーから、わりに近年のものまで、興味は尽きない。
いつ頃のものなのかちょっとわからないのだけれど、
教授が音楽ワークショップみたいなのをやっていて、それもすごく面白い。
YMOの3人とピーターバラカンで、対談したりしている。
・・・・・・・・・・・・・・・面白過ぎる。
出演陣の老け具合から見て、そんなに以前の物ではないと思うのだが、
「昔(YMOの頃)は、クリックが必須で、絶対ジャストのリズムから
ズレてはいけなかったんだけど・・・・今思うのは
例えばリズムが「走る」のって、自然ですよね」と教授が言うと、
ユキヒロさんも細野さんも「うんうん」って頷くのだ。
何か・・・0コンマのリズムのズレにこだわっていた
あの人達がこんなこと言うんだ・・・と衝撃的で、とても良い。
細野さんも現在のレコーディングではクリックなど使っていないみたいだ。
僕(片山道郎)の意見を言わせてもらえれば・・・・・
昔からクリックなんか不自然で、大嫌いだったぜ。
そしてYMOは、その時代その時代で、サポートギタリストが替わる。
いちばん古くは大村憲治か。
このギターがまた、モノスゴイの一言である。
ジャズ的でもあるし、アヴァンギャルドでもあるギター。素晴らしい。
使用楽器はストラト、もしくは70年代に日本のメーカーが
独自で創り出したストラトの亜種。
要するに、グレコのGOⅡみたいなやつ。これがまた素晴らしい。
そのあとのギターは高野寛。これも小憎らしく、良い。ギターはストラト。
そして一番最近のサポートギターは、あの小山田圭吾だった。
何か悔しい気もするのだが、これもとても良い演奏をしている。
小山田君のYMOでの使用ギターは多分ジャズマスターとかだ。ムスタングもあったかな。
でもこの間見た動画で小山田君が弾いていたのはストラトで、
よく見たら何と、トレモロ・ユニットが交換されている。
あれはフロイド・ローズだ。ちゃんとネックのところのロックもついている。
ストラトにフロイド・ローズを搭載する、というのはすごくいいアイディアで、
僕も実は手持ちのG&L・SKYHAWKにフロイド・ローズ(ライセンスもの)を
取り付けている。SKYHAWKは言ってみれば「ストラト亜種」なので、
やってることは一緒だ。
この改造、すごくいいのに ほとんど誰も・・・やってないのだ。
(あ、もちろんヘヴィ・メタル畑の人々以外は、という意味ね。)
チューニング狂わなくて超・便利だし、すごい大胆な(ジミヘン的な)
アームの使い方とかできるのに、勿体ないなあ、と以前から思っていたのだが、
YMOバックの時の小山田君が使ってるのを見て、ちょっと嬉しかった。
しかしそれにしても、
YMOサポートのギタリストはストラト率が高い。
僕としてはすごく「わかる」気がする。
音が・・・・キツ過ぎないし、太いし、使いやすいし、軽くて丈夫だし、
そしてそして!
「シンクロナイズド・トレモロ・ユニット」が純正で搭載されているギターって、
考えたみたら世界中でストラトだけなのだ。
「フロイド・ローズ」も、考えようによっては「シンクロナイズド」の強化版だし。
・・・と思ってたらこないだラジオで
YMOのカヴァーで有名な「ファイアー・クラッカー」を
ギターで演奏してる曲が流れて、
「何だこれ?????」と驚愕していたらその演奏の主は
「クルアンビン」のものだった。すごい。素晴らしい。
そういえば「クルアンビン」のギターのあの人も
使用楽器はストラトキャスターだよ。
YMO関連とストラトは相性がいいのかも。