手ひどい痛みの現実
そうかと思えば
身に余る幸福の現実。
他にどうしようもなくて僕は
いつかの悲しい夢さえ
具現化せざるをえなかった。
望むと望まざるにかかわらず
すべては
この手の中からするりと抜け出して
空気に溶けてしまうウスバカゲロウのように
すぐに見えなくなってしまう。
まるで幸福のかけらさえ
真空パックされたみたいに
静止したままの姿で
いつまでもいつまでも
立ち尽くしていた。
夜よ、
僕を粉々にするのはもう少しだけ
待って欲しい。
ほんの0.01秒でも。
そうすれば
また別の夢のなかで僕は
再生することが出来るのだ。
始まったが最後、終わりのないゲーム。
僕には他に、選択肢もないし
拒否権もない。
でも「打つ手」は、ある。
「悪あがき」だろうが何だろうが
「手」は「手」なのだ。
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