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1幕 会話、無言のやり取りを深く

2021年07月15日 09時41分32秒 | オペラに挑戦
椿姫の一幕 合唱団は緞帳が上がった時から10分ほどの間歌い(ここにあの有名な『乾杯の歌』もある)、演技する。ここの出入り、立ち位置などは前回の練習でほぼ決まった。しかし、演出が望む舞台表現には到底達してないようだ。
「ヴィオレッタは何って言ってるの?」「それに対してどういう反応するのが場なの?」
「どういう気持ちだと思う?」「ならば驚くの? 悲しむの?」
「なぜこの言葉に無反応なの?」「凄い事 言ってるんだよ」
「怪しい夜会に参加してるまさにその人になり切らないと」 と厳しい指導が飛び続ける。
演出家の一番メインな仕事だからな。 そして「一幕の伊語を全部訳して、流れ・感情の動きを理解し、どう反応するか各人考えておくように」で終わってる。
昨日からその作業を始めた。まず譜面の台詞部分全部にアバウトな和訳を書き込んだ。今日は場面場面でのその人の感情を推測する作業をやるつもり。そして「だから、このタイミングでこう体表現をし、こう歌おう」につなげていくつもり。その先は次にこの場面を練習する際、この自分流の組み立てを実践するんです。そこで演出から「変」とか「やりすぎ」「やらなさすぎ」とクレームがつかない限り「成功=成長」と捉えればいい。
椿姫全体では合唱団は4回の出入りがあり、最後に舞台袖での「裏歌」がある構成。僕が考えるにこの一幕先頭の10分が「全て」だと思う。最初の歌声、ここで「来たっ~」と思わせるか、「えっ?」と印象付けるか 「命」でしょう。
それとこのオペラ全体を予感させるまさに「プロローグ」、ここで座間の大ホールをしっかり1850年のパりの貴族と高級娼婦の集う「裏社会」に変える役目があるんですよ。
そこへ持ってきて、感情を通じあわせた演技、つまり「動きで会話してる」場をつくるという、難しい場面。  大変なんですよ。
コメント
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