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プランBを持たない日本

2021年07月14日 07時58分03秒 | 国を憂う
2021.07.13 朝日新聞 「耕論」欄に興味深い論説があったので要約して。

 ユウ ヘイキョウ  神奈川県立保健福祉大学教授
   日本の社会システムは「官僚」が '法案を作り' '法案を実施し' '事後評価する' の
   三役を担っている。このシステムでは失敗が存在しない。(表面化しない)
   失敗が生まれないから「プランB」の必要性も忘れられてきた。
   民主主義を唱える国の中では珍しい。一般にはそれぞれ別の組織が担ってる。

 鈴木哲夫  ジャーナリスト
   昔は党内に主流と非主流が公然と存在し、プランAとプランBが議論される土壌があった。
   また、属議員が各省庁と一体になって、専門性のある政策を提案する機能も存在してた。
   安倍一強時代が長く続いた中で「党内野党」が消え、人事権が官邸に集中されたことで、
   政治家も官僚も不承不承追随するようになり、ついに「プランB」は無くなった。
   状況が変わっても「プランA」以外は持ってないから、聞く耳持たずで邁進するしかない。

 ヤマザキマリ  漫画家・随筆家
   災害が起きた時もプランBやプランCを持ってる人が強くて冷静。
   人間の精神性は想像力につかさどられている。「全てありうることだ」という
   シミュレーションが強さになる。自分の思い通りにならないのが世の中と知るべき。
   政府はあらゆる想定を念頭に「なぜプランAを選択したか」を説明しなければならない。
   そこで「仕方ないか」の納得も得られるのではないか。

 この記事の中で鈴木哲夫さんが「私の取材によりますと」と前置きして
   昨年の暮れから今年の初め頃、仏政府から提案があった。
   『五輪はもう3年延期して、2024年に両国共同で開催しては』というものだった
   らしいです。
   びっくりです。 こんな建設的な提案があった。それを国民に知らせることもなく、
   政府は葬り去ったという事実があるらしいのです。 
   「開催する事」それが目的になってたんだろうね。
コメント
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