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図書館便り 「LIBRARY NEWS 5月号」

2013-05-08 | 司書室より
図書館便り「LIBRARY NEWS 5月号」を発行しました。

今月号の特集は「第9回 本屋大賞発表!!」。
大賞となったベストセラー『海賊とよばれた男』をはじめ、ニミネートされた11作品を紹介いたしました。
こちらに(Yahoo版Google版)アップしてあります。

「今月の作家」として、児童文学作家の新美南吉氏を取り上げました。
友人のブログで、今年は生誕100年と知りました。
新美南吉といえば、日本人ならおそらくすべての方が知っているであろう『ごんぎつね』は、
18歳という若い頃の作品です!
南吉は4歳で母を亡くし、継母がやってきてからは養子に出されるなど淋しい幼少期を送りました。
東京外語大学英文科を卒業し、貿易商となりますが病気を患い、安城高等女学校に勤務します。
病に苦しみ、作家としての成功を前にわずか29歳で若くして世を去ってしまいます。
地方で教師を務め若くして亡くなった童話作家といえば宮沢賢治、
よく比較して語られ「北の賢治、南の南吉」と呼ばれているそうです。

南吉の絵本で好きなのは、画家黒井健さんの絵によるもの。
フワフワしたキツネ、真っ黒いつぶらな瞳、温かい光の色、うっとりするほど素敵です。

 

片手を人間の手に変えさせてもらって人里へ手袋を買いに行く子ぎつねが、
間違ってキツネの方の手を差し出してしまう 『手ぶくろを買いに』、
「帽子屋さん、掴まえやしなかったもの。ちゃんとこんないい暖かい手袋くれたもの。」
といって手袋のはまった両手をパンパンやって見せる子狐の無邪気な姿に心が温かくなります。

生まれ故郷の愛知県半田市に「新美南吉記念館」があるそうです。
いつか行ってみたい所、またひとつ増えました♪

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Kyon2さま (holy)
2013-05-12 10:09:37
Kyon2さんのブログ記事を読んで、今月の作家を新美南吉にしようと思いました。
お知恵を拝借しありがとうございました。
今年生誕100年、今朝の新聞にも記事になっていましたが全国でイベントが計画されているようです。
『ごんぎつね』大人の読みにも耐えられる深い洞察を与えてくれる名作ですね!
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上のコメントは私でした(._.) (Kyon2)
2013-05-12 09:32:55
失礼しました。名前もタイトルも忘れていました。
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Unknown (Unknown)
2013-05-12 09:31:57
最近、南吉の写真をよく見るので、まるで親戚のおじさんの様な近しさを感じるようになってきました。(笑)

「新美南吉記念館」は、ほっとできる心温まる記念館ですよ。
駅の近くには無いんですが…。

「ごんぎつね」、尽しても報われない無情。世の中にはそんなことがたくさんあります。
小学生には切なすぎるかもしれませんね。
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皐月さま (holy)
2013-05-10 10:19:01
そうですね、ごんはいたずらをして兵十を困らせていたものですね。
ごんにしても兵十にしても、やってしまったことはもう取り返せないのだという厳しさを私は感じます。
その感想文を書いた小学生は「冷たい子」と思われてしまったのでしょうか?
もしそうだとしたら、かわいそうなことですね。
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ももこさま (holy)
2013-05-10 10:13:28
コメントありがとうございます。
この歌は皇后陛下の作ですよね。
優しいお人柄がにじみ出ていると思います。
絵本はたいへん短い文章の中に心を揺さぶる言葉がつまっていて、
時折読んでささくれだった心を潤したくなります。
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感想文 (皐月)
2013-05-10 08:51:58
最近この物語について 小学生の感想文が話題になっていましたね。
大方が「かわいそう」とあるなか
この小学生は「自分のとった行動の責任は取るべきだ」
と。
感想文は一様ではないはず、いろいろあって当然と私は思いますけど。
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この歌を思い出します (ももこ)
2013-05-09 20:16:32
里にいでて手袋買ひし子狐の童話のあはれ雪降るゆふべ
美智子

童話の中の人間にも、この童話をいつくしむ人間にも、同じ雪が見えるのですね。
今は亡き新美南吉が、今もあえかな六つの花を、人の心に降らせています。
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