今日も一期一会

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本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

辻井伸行さんピアノリサイタル

2012-11-24 | 音楽
辻井伸行さんのピアノリサイタルに行って来ました♪
やっとチケットを取ることが出来て、何ヶ月も前からとっても楽しみにしていました。
場所は日本最大級のパイプオルガンを持つ所沢ミューザのアークホール、
音楽専用ホールでピアノも素晴らしく、ホールの音の良さでここに行くことに決めました。



娘は高校時代吹奏楽部に入っていて、その定期演奏会は毎年ここで行われました。
私にも、一緒に行く娘にも思い出の多いホールです。

午前中の仕事を前倒しにしてもらって、予定では開演1時間ほど前に到着の予定でした。
でも、あぁ~、この後、予想だにしない大変な事が起こったのです!!

電車に乗って目的の駅へと向かっていると、ある駅で突然電車が止まってしまいました。
そして、車内アナウンスが・・・
「人身事故が起こり、ただ今上下線すべての列車が止まりました。運行開始時間は不明です…」
えぇぇぇぇーーーっ!
事故の場所は、私が乗り換える予定の駅の一つ先、そこまでまだ電車で30分ぐらいかかるはずです。
止まった電車に乗ったまま15分ほど待ちましたが、このままでは間に合わないかも、
会場で待ち合わせている娘のチケットも私が持っているので、二人とも聞けなくなる可能性が!

そこで止まっている電車を降りて、駅を出て、やっと来たタクシーに乗りました。
一体いくらかかるのかわかりませんが、とにかく行かなくちゃ!!
生まれて初めて、こんなに長距離、長時間、タクシーに乗りました。
乗り換えの駅までもうすぐなのに、駅周辺は人と車で大渋滞・・・
「ここで降ります!」と、もう一回リサイタルに行けそうな金額が表示されたメーターの料金を払って、
乗り換え駅まで15分ダッシュ!
西武線に乗ってやっとホールのある航空公園駅に到着した時、ちょうど開演の時間に・・・
それでもホールまでまた10分走って、
1曲だけ聞けなかったけれど拍手の間に(よりによってこんな時に)前から4列目にやっと座れました。
この時点で、私は汗だく&クタクタ(&痩せた?!)でした。ハァ~

〈今日のリサイタルの演奏曲〉

ドビュッシー:
  2つのアラベスク・ベルガマスク組曲・版画・喜びの島
ショパン:
  華麗なる大円舞曲・スケルツォ第2番・幻想ポロネーズ・英雄ポロネーズ

辻井さんの演奏会へ行ったのはこれで2回目です。
4年前の前回はまだこれほど有名ではない頃でしたが、その音があまりにピュアなことに驚きました。
先日、「ドビュッシー、音楽と美術」をいう展覧会へ行ったのでこれらの曲が聞けて良かったです。
辻井さんのキラキラ輝く透明な音は、印象主義音楽家ドビュッシーにピッタリだと思いました。
休憩の後のショパンは、力強く迫力ありました。
五線譜を見たことがない彼の頭の中に、音楽はどんな形で入っているのでしょうか?
体全体から生み出される素晴らしい音楽に感動しました。
ため息が出るほどの歓声と鳴りやまない拍手に4曲のアンコールで応えてくれました。

〈アンコール〉
ショパン:
  別れの曲・革命
辻井伸行作曲:
  「それでも、生きてゆく」大震災後に作曲、TVドラマ「それでも、生きてゆく」の主題歌
菅野よう子:
  「花は咲く」 国営放送の東日本大震災復興支援ソングのソロバージョン

ショパンの「別れの曲」大好きなんです!
最後の2曲は何だか心に沁みて、涙をぬぐっている方もたくさんいらっしゃいました。
辻井さんが弾く「花は咲く」CDの売り上げの一部は復興支援のために使われるというので、
1枚買ってきました。

美しい音が次々とこぼれ落ちる素晴らしい演奏にとても感動しました。
2009年に「バン・クライバーン国際ピアノコンクール」で優勝された時の記事にも書いたのですが、
辻井さんの名前の前に付けられていた「目が不自由なのに」という言葉はもう不必要!
日本を代表する立派な音楽家であると思いました。

ちなみに、遅れていた電車は1時間半後にようやく走り始めたそうです。
すぐには通常通り走れないでしょうから、
そのまま電車に乗っていたら恐らくほとんど聞けなかったに違いありません。
タクシーに乗って大正解でした。