映画を見るか見ないでおくか。。。
ずっと迷っていましたが、とうとう見てしまいました。
映画 「容疑者Xの献身」
これは東野圭吾原作です。
3年前に文藝春秋から単行本が出版され、
国内の主要ミステリランキングである「本格ミステリベスト10 2006年版」
「このミステリーがすごい!2006」「2005年「週刊文春」ミステリベスト10」
においてそれぞれ1位を獲得し、三冠と称されました。
その後、第6回本格ミステリ大賞、第134回直木賞受賞!!
最終的に五冠となったベストセラーです。
作者は直木賞に5回もノミネートされていたので、
悲願の受賞となりました。
私はその単行本を3年前に読みました。
かなり心を動かされた作品でした。
ですから余計、映画はどうかな?という思いと、
見てみたい!という思いで迷っていました。
春にドラマ化された「ガリレオ」は福山雅治につられて見ていましたが。。。
ついに我慢できなくなって見に行ったのですが、
主人公 石神を演じた堤真一の演技によっていい映画になっていました!
かなり原作の雰囲気・空気・香りが出ています。
ガリレオこと湯川教授、その友人の石神(容疑者)と草薙(刑事)。
この男性3人のそれぞれの思いが、心に迫ります。
そして容疑者にそこまでさせてしまう女性 花岡を松雪泰子が演じます。
今までの東野圭吾の作品もそうですが、
犯罪を犯してしまう人間に胸が痛むのです。
愛する人のためにここまでしてあげられるのか?
報われない・救われない愛が犯罪の根底に流れています。
最後のシーンが象徴的なのですが、
どんな理由があろうとも犯罪は決して許されるものではないと
東野圭吾は考えているようです。
『白夜行』や『手紙』という作品でもそうでした。
切ない思いでいっぱいになりました。。。