今日も一期一会

「本が好き♪図書館ブログ」のタイトル変更
本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

「本が好き♪図書館ブログ」からタイトル変更

19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

『容疑者Xの献身』 東野圭吾

2008-10-29 | 本の紹介
映画を見るか見ないでおくか。。。
ずっと迷っていましたが、とうとう見てしまいました。
映画 「容疑者Xの献身」

これは東野圭吾原作です。
3年前に文藝春秋から単行本が出版され、
国内の主要ミステリランキングである「本格ミステリベスト10 2006年版」
「このミステリーがすごい!2006」「2005年「週刊文春」ミステリベスト10」
においてそれぞれ1位を獲得し、三冠と称されました。
その後、第6回本格ミステリ大賞、第134回直木賞受賞!!
最終的に五冠となったベストセラーです。
作者は直木賞に5回もノミネートされていたので、
悲願の受賞となりました。

私はその単行本を3年前に読みました。
かなり心を動かされた作品でした。
ですから余計、映画はどうかな?という思いと、
見てみたい!という思いで迷っていました。
春にドラマ化された「ガリレオ」は福山雅治につられて見ていましたが。。。

ついに我慢できなくなって見に行ったのですが、
主人公 石神を演じた堤真一の演技によっていい映画になっていました!
かなり原作の雰囲気・空気・香りが出ています。
ガリレオこと湯川教授、その友人の石神(容疑者)と草薙(刑事)。
この男性3人のそれぞれの思いが、心に迫ります。
そして容疑者にそこまでさせてしまう女性 花岡を松雪泰子が演じます。

今までの東野圭吾の作品もそうですが、
犯罪を犯してしまう人間に胸が痛むのです。
愛する人のためにここまでしてあげられるのか?
報われない・救われない愛が犯罪の根底に流れています。

最後のシーンが象徴的なのですが、
どんな理由があろうとも犯罪は決して許されるものではないと
東野圭吾は考えているようです。
『白夜行』や『手紙』という作品でもそうでした。
切ない思いでいっぱいになりました。。。