カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

イチゴって色々意味があるんだね   いちごの唄

2022-04-26 | 映画

いちごの唄/菅原伸太郎監督

 生徒時代の憧れの女の子と共通の友人の命日にばったり出会う。当時は話を交わすような間柄では無かったが、思い切って話してみると、いろいろと会話が弾む。そうしてまた来年、同じ日に会う約束を取り付けられた。亡くなった友人と女の子には共通の様々な謎が実はあり、亡くなった理由も女の子との関係が強かった。昔と現在の事柄がいろいろと錯綜して物語は進んでいく。そうして年に一度会うという二人にも、これまでと違う変化があるのだった。
 友人と女の子は孤児院で出会った友達だった。その後女の子は貰われていき、中学生まで疎遠になっていた。再会したが、過去のことを隠していた女の子は、話しかけることさえしなかった。しかし友人はそ知らぬふりをしてくれていた。そうして暴走する車から彼女をかばって死んでしまったのだった。
 そのような過去のわだかまりが解けないまま、彼女は苦しんでいた。そういう中に主人公の男と出会い、他にもさまざまなことが絡みながら、過去を清算させていくのである。
 主人公の男は、食品加工工場で働くまじめな青年だが、明らかに何か問題があって、友人さえできないさえない男という設定である。だから憧れだった女の子への強い思いがありながら、その告白はなかなか出来ないということなのかもしれない。しかしながら年に一回の出会いで、そういうものが容易に発展するものではない。携帯電話のある時代に、なかなか難しい設定ではあるまいか。会話劇もなんとなくもどかしく、ちょっとイライラするかもしれない。なんとなく現実離れしているというか、そんな印象も受けた。
 この映画でもラーメン屋の青年として出演しているミュージシャンの峯田和伸の歌詞から、物語を組み立てられたのだという。いちごの唄というのは、ビートルズのストロベリーフィールズとも関係がある。そうして故郷のそういう場所とも関連があるという仕掛けである。組み立てられ方は凝っているようだけれど、そのための物語だからこうなったということは分かるけれど、果たして成功しているのだろうか。それに今時イチゴ畑ってこんな感じなのかな、などとも考えてしまった。まあ、これが青春ということなのかもしれないが……。
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