カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

きょうだい喧嘩/ギミー・ヘヴン

2006-09-21 | 映画
ギミー・ヘヴン/松浦徹監督
 最初に断っておくが、ちっともお勧め映画ではない。これがいいという人もいるにはいるだろうけれど、変わっているだけだろう。
 まあ、そうではあるけれど、なんとなく退屈しながら見ることができた。あんがい好きな方ではないか。こういうつまらない映画は、僕のようなひねくれ者には面白い。かなり失敗して惜しいなあ、という感じがいいのである。
 出ている役者さんは一生懸命名演を繰り広げているが、ちっとも浮かばれない。はっきりいって可哀相である。しかしながら出演したんだから仕方がない。演じている時点で愚作になるかどうかはわからないのではないか。ベストをつくす姿勢は見習った方がいいとも思う。
 ラストシーンを撮るために時間をつぶしたのだろうか。そういう感覚を映像化してみたぞ、ということなんだろう。最近は特撮が進歩しているので、そうではあってもたいして感激しない。人間の慣れとは恐ろしい。だからこそ、もう少しその個人的ジレンマをしつこく描いていくべきだったのではないか。失敗した最大の原因はそういうことではないか。こういうことは、つくっている監督と観客との共通感覚のいかんではなかろうか。
 ついでに告白すると、宮崎あおいを見るために観たのである。そういう意味ではちゃんと出演しているのだから目的は果たしているが、あんまりしゃべらないので残念だった。最後になってやっと少ししゃべるが、もう少しまじめに不条理を不満たらたら話した方が似合っていると思う。まあ、僕の偏見だろうが、若いくせに人に説教臭いことを言う宮崎あおいはキュートである。単に朝の連ドラの影響だろうけど…。
 基本的に映画のネタばらしはしない主義だが、どうせこの映画を観る人は少ないだろうから言ってしまうと、きょうだい喧嘩でいろんな人が犠牲になる話である。後から思い起こしても、みんなとばっちりを受けただけであるように思えて哀れである。まあ、これがネタばらしであるかは、観て確認にしてみてはどうだろう。しつこいようだが、面白さは保障できない。修行と思えば何か得るものもあろうというものだ。

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